首都大東京、また名前変えるって?

 「おい、小池」またかよ、の思いつき発言。

 7月12日、都政改革本部会議において、小池都知事が首都大学東京について、「認知度を高めるため、これから進めていくブランディング戦略の一つとして、大学名を変えるくらいの大胆な改革をスピード感を持って進めることも必要ではないか」、「『東京都立大学』というのは今は駅名で残っているだけだが、これも一つの考え方ではないかと思う」などと発言した。

 ブランディング戦略と来たか。とりあえず横文字入れとけっていうのが小池流だな。それとお得意の「スピード感」。つい最近の目黒女児虐待死事件のときも「スピード感を持って対応するように指示した」と言っていた。口癖なんだろう。

 首都大学東京は、今から13年前、2005(平成17)年に、東京都立大学など都立4大学の再編・統合により誕生した。
 名付け親は、当時の石原慎太郎都知事だ。普通、大学名は「●●大学」までだが、「大学」の後に「東京」と入れたところが目新しかった。
 どうもこの人(小池氏)、よほど石原氏が気に入らないみたいだ。

 小池氏の言う通り、たしかに認知度は低い。キャンパスがどこにあるのか、どんな学部があるのか、高校の進路担当以外、誰も知らないだろう。今春から学部が再編になり、4学部体制から7学部体制になったことも、まだまだ知られていない。
 というような大学であるから、課題は山積しているわけである。いくらお金持ちの東京都がバックにあるからと言って、のほほんとしてちゃダメよ、というのはその通りだろう。

 ただし、大学名を変えるというのはどうか。また大金かかるぞ。

 という意見が当然出てくるはずで、そこを見越して小池氏は「大学名を変えるくらいの大胆な改革」という言い方をしている。このあたりうまいね。後で、大学名を変えろとは言っていないと言えるわけだから。
 それでいて、「『東京都立大学』に戻したらどうか」と、具体的な名称まで口にしている。

 一体、どっちなの、変えるの変えないの?
 なんか、市場移転問題を思い出すね。首都大派と都立大派に分かれて大騒ぎ。

 首都大学東京ホームページ

 名称に関する都知事発言について

学校へのエアコン設置を精神論で語るのはやめよう

 熱中症で亡くなるのはお年寄りだけではない。
 17日、愛知県豊田市では小1男児が死亡した。

 少し前には滋賀県大津市で、この暑さの中、罰として校庭80周を命じた部活顧問がいた。オマエ、殺人一歩手前だぞ。すぐに教員やめろ。

 昔は冷房なんてなかった。それでも熱中症になんてならなかったぞ。
 年寄りがよく言うけど、時代が違うんだよ、時代が。
 私も年寄りだからよく覚えているが、校舎は木造で風通し良かったしな(冬はすきま風が寒かった)。舗装道路なんてめったになかったし。今で言う猛暑日とか熱帯夜なんてものは、年に1回あるかなしだ。
 とにかく現代とは条件違いすぎなんだから、昔の話を持ち出しても始まらんよ。

 「目標:小中高に100%エアコン設置」。
 「快適な環境」求めるんじゃなく、「過酷な環境」からの脱出を図る。そういう次元の話。

 文部科学省が平成10年以降、おおむね3年ごとに「公立学校施設の空調(冷房)設備設置状況調査」を実施している。
 最新データは平成29年4月1日現在のもので、小中学校の設置率(全国平均)は41.7%(前回調査29.9%)、高校は49.6%(前回調査43.3%)である。小中学校への設置が進んでいるが、まだ50%に満たない。

 都道府県別のデータもある。数字は設置率(%)
 20180718エアコン設置率

 北海道や東北が低いのは当然だろう。長野も低い。関東では東京の設置率が高く、小中で84.5%。神奈川もまあまあで、埼玉(小中58.9%、高58.6%)はその次あたり。沖縄はさすがに小中74.3%、高84.9%と高いが、九州の小中は軒並み30%台。中国四国も香川は除くとかなり低い。

 埼玉県所沢市で、2015年、エアコン設置をめぐって住民投票まで行われたのを見ても分かるように、小中学校を経営するのは市町村であるから、市町村長や市町村議会がこの問題をどう考えるかが設置率の動向を左右する。もちろん国がどれだけ後押しするかも重要なのだが、基本は市町村であり都道府県だ。
 当時所沢市で、すでに決定していたエアコン設置をくつがえしたのは2011年就任の藤本正人市長(川越高校出身)なのだが、その理由は「東日本大震災を経験し、私たちは便利さや快適さから転換すべきだ」というもの。精神論でしょう。また、「設置費用が約30億円に上り市財政圧迫が懸念される」とも。先生をやっていたくせに、教育を投資と捉える視点がない。(住民投票後、市長は方針転換)

 まとめ。
 学校へのエアコン設置を精神論で語らない。
 エアコン設置に金はかかるが、コストではなく未来への投資と考える。

文句言う前に、自分の命は自分で守らないと

 水害のことをあれこれ考えているうちに、こんなサイトがあることを発見。
 日本全国の洪水、土砂災害、津波に関するリスク情報。
 まだ見たことがない人は、一度見ておくことをおすすめする。
 
 国土交通省ハザードマップポータルサイト

 日本には、109水系14,065の河川がある(国土交通省・平成29年4月)。ずいぶんあるもんだ。この数だけ洪水の危険もある。
 日本の国土の3分の2は森林で、森林率の高さは世界有数であることは小学校で習った。それだけ土砂災害の危険もある。
 日本は四方を海に囲まれている。津波の危険と常に隣り合わせである。
 豊かで美しい自然と引き換えに大きなリスクと向き合わなければならない国なのだ。

 人生において避難の経験がない。

 幸いなことではあるが、万一の場合、真っ先に命を落とすのは、経験がなく訓練されていない私だ。
 避難勧告や避難指示が出ても、「まあ、大丈夫だろう」と行動しない可能性が高い(正常性バイアス)。
 仮に避難したとして、さほど大きな被害でなかった場合、「何だよ、避難して損したよ」と文句をたれるだろう。

 今後はこれを改めよう。
 避難勧告が出たら、「よし、いい機会だ」ととらえ行動しよう。
 空振りに終わっても「何事もなくて良かった。訓練にもなったし」と前向きにとらえよう。

 「日本は、自然災害が多いので、国民はみんな避難に慣れてる。だから、災害の数や大きさに比べて死者が少ない」
 こんな風になればいい。

 政府や地方自治体その他関係機関に言いたいことは山ほどあるが、まずは自分の命は自分で守らないと。
  

非卒業者の割合を調べてみた

 今年(2018年)3月、埼玉県内公私立高校を卒業した者が約5万6千人いる。この学年の1年入学時は約5万9千人だったから、約3千人の差がある。
 岩佐教育研究所の岩佐桂一氏と私とで、学校ごとに、その年の卒業者数と3年前の入学者との差異がどのくらいあるかを長年追い続けている。

 卒業者数-3年前の入学者数=非卒業者数
 非卒業者数÷3年前の入学者数=非卒業率(%)

 非卒業者とか非卒業率は、われわれが独自にそう呼んでいるもので、法律的・学問的用語ではない。

 非卒業者の多くは、いわゆる中途退学(中退)の可能性が高いが、進路変更の扱いになっている例も多いだろう。一家転住による転学もあるだろう。留学のケースも考えられる。原級留置もあるかもしれない。
 ということで、入学者と卒業者の差異を、すべて「途中でやめてしまった」と断定できないので、非卒業と呼ぶ。

 2018年3月卒業生の非卒業率は5.26%(全県)である。
 40人学級とすれば、そのうち2人は、何らかの理由で、3年間を全うできていないことになる。ちょっと残念な数字だ。

 非卒業率40%以上 2校
 非卒業率30%以上 3校
 非卒業率20%以上 8校
 非卒業率15%以上 11校
 非卒業率10%以上 13校

 このように、非常に高い値を示している学校がある一方、きわめて低い値の学校もある。
 非卒業率3%以下 27校
 非卒業率2%以下 35校
 非卒業率1%以下 23校
 
 非卒業率が10%を超える37校は、すべて公立である。普通科が22校、専門学科及び総合学科が15校。

 非卒業率が1%以下である23校の中に、川越女子・春日部女子・松山女子・熊谷女子の4女子校、春日部・熊谷・城北埼玉(私)・城西川越(私)の4男子校が含まれる。男女別学校は居心地がいいのか。
 他に、私立では独協埼玉・埼玉栄、公立では川口北・所沢北・本庄なども1%以下だが、このあたりは何となく分かる。大学進学率が高く部活も盛んでまとめられそう。
 意外なのは、所沢中央・坂戸西・川越総合あたりか。実人数で1人か2人というのはすごいことだ。

 毎年感心して見ているのが深谷商業で今年度も1.03%と他の専門学科校を寄せ付けない。282人入学で279人卒業だから非卒業者はわずか3人。さすが県を代表する商業高校だ。

 非卒業率はゼロにはできないが、せめて2~3%以内に収まるようにしたい。
 各学校の指導や家庭にも問題があるかもしれない。
 学校選択に影響を与える立場である塾の先生にもお考えいただきたいが、非卒業率が高い学校に進学する生徒は、もともと塾がカバーしていない可能性が高いので、ここは中学校の先生に頼るべきか。

さあ夏だ、ブルーオーシャンを探そう

 20180713海

 青い海。
 ブルーオーシャンのお話。

 ご存知の方も多いと思うが、ブルーオーシャンとはマーケティング用語で競争のない市場。
 これに対し、競争の激しい市場はレッドオーシャン。血で血を洗う激しい競争の世界。

 ブルーオーシャンは、誰もいない海だから、新たに生み出した価値が人々に受け入れられたら、一人勝ちとなる。 
 さあ、ブルーオーシャンを探そう。

 ブルーオーシャンの教科書では、何かを「増やす」「付け加える」と同時に、「減らす」「取り除く」ことにより、高付加価値と低コストを実現するものだと教えている。
 「増やす」「付け加える」で高付加価値を実現。
 「減らす」「取り除く」で低コストを実現。
 両立は難しそうだ。

 ブルーオーシャンの事例で取り上げられる「シルク・ドゥ・ソレイユ」は、斜陽と言われたサーカス業界で成功を収めた。
 「取り除く」=動物を使わない
 「付け加える」=芸術性・テーマ性

 動物が出てこないなんて、それじゃサーカスって言えないでしょ。たぶん、みんな最初はそう思った。
 でも、動物見たいなら動物園行けばいいでしょう。なるほど、それもそうだ。
 子供じゃなく、大人相手にしましょう。
 ちょっと待って、昔からサーカスは子供が見るもんでしょう。
 だから、われわれは大人向けにしましょう。
 大人が満足する高い芸術性とパフォーマンスで勝負しましょう。
 かくして、サーカスから始まり、サーカスを超えた新しいエンタテインメントが誕生、といったところか。
 
 ブルーオーシャン戦略は万能ではない。競争回避でもない。
 誰かがブルーオーシャンを発見すると、必ず追随する者が現れる。つまり新規参入は阻止できず、やがてブルーオーシャンはレッドオーシャンになる。競争優位を持続するには、レッドオーシャンでも勝ち抜けるだけの体力と知恵が必要だ。


 と、ここまで書いてきて思ったのだが、塾業界(特に個人塾業界)の方々は、もう少し「取り除く」を考えたほうがいいかもしれない。
 いろんなサービスやり過ぎでしょう。大手がやってるから、他もやってるからと、商品ありすぎサービス過剰。
 もちろん、それが価値を生み出し(ということは売り上げが上がり)、かつ低コストを実現していれば何の問題もないのだが、そうでないならば、「取り除く」あるいは「減らす」発想に立ち、その分、新しいことを「増やす」「付け加える」方向を模索したらどうか。
 きっとどこかにブルーオーシャンはある。
プロフィール

梅野弘之

Author:梅野弘之
受験生・保護者の皆さん、学校や塾の先生方に最新情報をお届けします。ただし、結構頻繁に受験と無関係の話も。

最新記事
最新コメント
月別アーカイブ
カテゴリ
当ブログを訪問された方
検索フォーム
RSSリンクの表示
リンク
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード
QRコード