埼玉県産業教育フェアを見に行った

 「埼玉県産業教育フェア」というイベントがある。
 専門高校等の生徒による学習成果発表の場である。
 今年で27回目。11(土)・12(日)の両日、大宮ソニックで行われた。
 
 普通科全盛の時代、専門高校や専門学科は何かと分が悪いのだが、実際に学校を訪れてみると、恵まれた施設・設備、プロフェッショナルな指導陣、目的意識のはっきりした向学心旺盛な生徒と、なかなかのものである。
 学科によっては、適性も問われるが、「何となく普通科に行く」よりも、かえって未来が開けるのではないか。

 会場に入り展示を見ていると、さっそく生徒が声をかけてきた。誠和福祉高校福祉科の生徒だ。この積極性がいいね。就職が決まっている3年生というが、実に見事に学校の特色や教育内容を説明してくれる。校外実習などで社会性を身につけているのかもしれない。

 隣は常盤高校(看護科)の展示だ。ちょうど校長先生がいらしたので、少し立ち話。
 この学校は高校3年間プラス専攻科2年間の5年制学校だ。
 昨年の法改正により、専攻科修了生の大学への編入が可能になったそうである。専攻科修了だけでも十分なのだが、さらに進路の幅が広がったということだ。

 と、ここに進修館高校の副校長先生がやって来て、「この後、発表ステージでうちの生徒が発表しますから」。
 そう言われたら、見に行かなければ申し訳ない。
 県が実施している「次代を担う産業人材イノベーション事業(地域創生イノベーション分野)」の中間発表会だ。
 秩父農工科学、いずみ、新座総合、鳩山、鴻巣女子、進修館の各校が発表。最近の生徒はプレゼンテーションが上手だ。われわれは高校生のとき、こんなこと出来なかった。

 ステージ周辺で、教え子である新座総合技術高校の先生に会ったので、「あとで写真送ってね」と頼む。そこに、同じく教え子である県高校教育指導課の指導主事がやってきたので、「このイベントに何か関係あるの?」と尋ねたら、「何言ってるんですか。産業教育担当ですよ。もろ私の仕事ですよ」と注意されてしまった。

 来場者は、中学生よりも小学生の方が多い。中学生(受験生)は、それぞれの学校の説明会や体験入学に行って、もっと詳しく見ているから、それでいいだろう。
 でも、もう少しこのイベントを広げたいね。
 私の立場で何ができるか。来年はちょっと考えてみよう。

 2017埼玉県産業教育フェア (6)
 2017埼玉県産業教育フェア (4)
 2017埼玉県産業教育フェア (13)
 2017埼玉県産業教育フェア (14)
 2017埼玉県産業教育フェア (18)
 2017埼玉県産業教育フェア (24)


なんか地味だな栄北、でも意外な実績

 栄北高校の塾説明会。
 今日は久しぶりに電車で行こう。

 浦和駅から大宮駅まで湘南新宿ラインで6分。大宮駅で埼玉新都市交通(ニューシャトル)乗り換えるが、改札を出てから駅構内をちょっと歩く。
 ニューシャトルは昼間なら10分に1本の割合だが、通勤通学時間帯だと5分に1本なのであまり待つことはない。
 大宮駅から9駅目、15分で丸山駅に着くが、ここから栄北高校までは3分ほどだ。

 大変便利。
 これは私の場合だが、大宮駅までのアクセスが良い人にとっては、通いやすい学校だ。

 栄北は、埼玉栄・栄東・花咲徳栄と同じ佐藤栄学園に属する学校だが、中ではもっとも歴史が浅く、進学や部活で華々しい実績があるわけではないので全県的な知名度はいま一つだ。
 が、私はかなり前からこの学校に注目していた。
 その最大の注目ポイントは中退者の少なさである。今春この学校は398人の卒業生を出している。3年前入学したのは406人だったから、8人は進路変更したか転校したと考えられる。

 「非卒業率」、すなわち入学者のうちその学校を卒業しなかった者の割合は、「(406-398)÷406=1.97%」となる。
 全県の「非卒業率」は、28年3月のデータで見ると平均で5.18%であるから、この学校はかなり低い部類だ。
 私立で1%未満の学校は独協埼玉のみ。2%未満の学校は狭山ヶ丘・淑徳与野・立教新座・秀明・武南・城北埼玉・星野・西武文理と栄北である。

 栄北の「非卒業率」の低さは、今に始まったことではなく、今よりもっと学力レベルが低いときからずっとそうだった。私はそこに注目していた。
 面倒見が良いとも言えるし、粘り強い指導をする学校と言ってもいいだろう。

 この学校は、同じ佐藤栄学園でも、東大に何人も合格者を出す栄東、オリンピック選手を何人も輩出する埼玉栄、野球で全国優勝した花咲徳栄と比べると、どうも話題性に欠けるし、地味な印象である。

 実は大学進学実績もじわじわ上昇しており、北海道大や筑波大、埼玉大など国立や、早稲田・上智・東京理科大など私立難関にもしっかり合格者を出しているのだが、山本末一校長は「うちは確実にMARCHレベルを目指す学校」とあくまでも地味な目標を掲げる。

 私立なんだし、もっと派手にやらんかい。と思ったりもするが、こういう地味ながら一歩ずつ確実に実績を積み重ねて行く学校も大事にしなくちゃいけない。

 栄北01
 駅も地味である
 栄北02
 駅から学校が見える 
 栄北03
 敷地内に自動車大学校がある
 栄北04
 校内にコンビニがある

 ※「非卒業率」は公式に認められた用語ではありません。岩佐桂一氏と私が、「中退率」の近似値として毎年算出しています。「卒業生数-3年前の入学者数=非卒業者数」となるわけですが、転入生があれば卒業生数が入学者数を超える場合もありますし、転出生や留学者があれば、卒業生数が減ります。したがって、必ずしも「非卒業生数=中退者数」ではありません。

浦和高校教育活動説明会レポート

 ほぼ毎年行っている県立浦和の説明会(教育活動説明会)へ。
 会場は、改修を終えた埼玉会館。

 本日のメニュー。
 1 校長挨拶(校長)
 2 入試について(教頭)
 3 浦高の教育活動について
 4 校歌紹介(グリー部)
 5 パネルディスカッション(東大在学中の卒業生2人)
 6 文化祭実行委員長からお知らせ
 このメニューは毎年同じ。

 開始10分前ぐらいに会場に着いた。
 一応、受付はある。
 A4版5枚つづりの簡単な資料を受け取る。学校案内パンフが欲しい人は、勝手に取って行くスタイル。
 ほとんどが親子連れなので、私のような爺さん一人は珍しいが、親だけのケースもあるようだ。

 後で気づいたのだが、参加希望者は事前に申し込みをすることになっていた。ただ、学校側としてあらかじめだいたいの人数を把握しておくのが目的らしく、突然行っても特に問題はなかった。

 会場はほぼ満席だった。
 参加者の出足は早く、遅刻してくる人がほとんどいない。このあたりが、他校と違うところだ。
 受験生・保護者のための会なので、立ち見でもいいかと思っていたが、どうやら最後列に少し座席が余りそうだったので着席して開始を待った。
 予定通り午前10時に始まった。

 校長挨拶。
 着任して5年目となる杉山剛士校長。私の分際で言うのも何だが、この人は本当によく勉強している。教育は言うに及ばず、政治も経済も文化も科学も、とにかく守備範囲が広く、そのことにいつも驚かされる。
 が、今日の話は、簡潔に教育方針を述べるにとどまった。浦高はどんな教育を目指しているか、どんな人材を育てようとしているかが、たった5分の話の中に見事に凝縮されていた。

 入試について。
 私立の説明会だと、ここはたっぷり時間を取るところだが、とにかく入試当日の学力検査を頑張りなさいといういつも通りの話で、あっという間に終了。

 教育活動について。
 ここからはスライドを使った説明。
 冒頭、「ついに浦高にエアコンが設置されました」の報告。ドッと受ける。
 生徒にアンケートを取ったら、3年生の半数以上が設置反対だったという。「根性がつく」、「それが伝統」などが理由だったとか。

 その後、授業について、学校行事について、部活動についてなど説明が続くが、授業についてに時間を割くのは当然として、学校行事についての説明が長いのがこの学校の特徴だろう。
 新入生歓迎マラソンに始まり、体育祭、臨海学校、浦高祭、古河マラソン、ラグビー大会を始めとする各種スポーツ大会などがこれでもかと続くのだが、それらを生徒の作った短歌を交えながら一つひとつ説明して行く。
 学校側はこれこそが「一人の少年を一人前の男にする仕掛け」なのだと言う。

 校歌紹介。
 スローテンポで漢語満載の校歌と民謡斎太郎節。勝手にアンコールでゴダイゴの「銀河鉄道999」。ゴダイゴのタケカワユキヒデは卒業生。

 パネルディスカッション。
 ディスカッションと言うより、卒業生へのインタビューで浦高生活を知ってもらおうという企画。
 最後に質疑応答があり、参加者(中学生)からいくつか質問があった。予想通り「受験勉強はどういうふうにやったか」という質問が出た。相当量の勉強をこなしたというのは当然として、2人とも塾には行かず一人で勉強したという回答。終了後、会場の外でいくつかの有名塾がビラ配りをしていたが、ちょっと間が悪かったかな。

 以上、説明会の報告である。

 浦高教育活動説明会


 
 

塾の高校見学会に飛び入り参加

 花咲徳栄に野球部甲子園出場のお祝いに行ってきた。分かりやすく言うと、寄付金を持って行った。
 何十万円とか何百万円とか寄付できればいいのだが、当然ながら我がふところにそんな余裕はない。でも、応援の気持ちだけは伝えたい。その程度の話だ。

 すぐに帰ろうかと思ったら、これから塾の生徒が学校見学に来るところだという。
 どこの塾?と聞けば、南栗橋の幸彩学習塾だというじゃないか。なんだ、よく知ってるよ。
 というわけで、いい機会だから塾生やその保護者の皆さんと一緒に説明を聞いてきた。

 大型バスを仕立てての私立学校見学会。この日は、昌平、開智未来、花咲徳栄、佐野日大の4校を回るという。
 しかし、最近は個人塾でもいろんなことをやるんだね。ただ、勉強を教えるだけじゃない。あの手この手で子どもたちのやる気に火をつけようとしている。

 話はやや飛ぶが、私はある学校に、こんなアドバイスをしたことがある。
 生徒が100人いたら、100通りのイベントを行えばいい。

 たとえば進路に関する講演会を開いたとする。運よく全員がこの講演会で点火してくれればいいが、たぶん、そうはならない。1人か2人かもしれない。
 私は講演する立場の人間だが、私の講演を聞いた全員がその瞬間からやる気になってくれるなどとは思っていない。よくて数人だろう。そんなものだ。

 全員を一発でやる気にさせるイベントなど、たぶん無いのだ。もしあったとしたらそれは奇跡のイベントである。
 だから、手を変え品を変え、いろんなことをぶつけてみる。
 そうすると、そのうちのどれかが誰かの心にヒットする。

 今日の見学会で、1人でも2人でも火が点いてくれる生徒が現れるといいね。

 それにしても、このような塾単位の見学会にも丁寧に対応してくれる高校側には頭が下がる。

 花咲徳栄見学03
 今年の甲子園、花咲徳栄の前評判は高い。

 花咲徳栄見学02
 手頃な人数なので、説明も対話型で楽しい。

 花咲徳栄見学01
 とても礼儀正しい生徒を発見!


 


新・川口市立高校の説明会にあえて注文をつける

 午前中は部活動(ソフトテニス部)の取材で松山高校へ、午後は川口リリアで行われた新・川口市立高校の学校説明会へ行ってきた。
 松山高校の話は、よみうり進学メディア9月号に書くので、後回しにして今日は川口市立高校の話を先にしておこう。

 今日の説明会は午前、午後の2回行われ、来場者は午前が約1300人、午後は700人ということだった。

 川口駅の改札を出る。
 誰か案内のプラカードでも持って立っているかと探したが、そんな気配はない。私立なら当然のことだが、公立はそこまではしない。
 「リリアは目の前なんだから、分かるでしょう」ってことだな。
 
 駅からリリアまではダイレクトにつながっていて迷うことはない。しかも1分。
 さすがに、ここの入口には看板があるか、または誰か案内が立っているだろうと思ったが、これもない。
 要するに「迷うわけないでしょう」ってことだな。
 たしかにそういう人は見当たらなかった。

 だが、私の感覚では、こういうのは、分かるとか分からないとか、迷うとか迷わないとかじゃなく、お客を歓迎しようという気持ちの問題だな。おもてなしの心。
 
 限られたスタッフで運営しているのだから、気持ちはあってもそこまで手が回らないというのが実際のところなんだと思うが、細かいところまで行き届いた運営をしていると、聞く側も気分が良くなるもんだから、学校側として一番聞いてもらいたい説明やプレゼンが、スッーと入って行くんだね。

 私は、県内中学生向けの受験情報紙である「よみうり進学メディア埼玉版」の最新号に、同校の紹介記事を書いた。その記事につけたタイトルは、「えっ、こんな学校見たことない 超高校級校舎で迎える新・川口市立高校」というものだ。

  よみうり進学メディア埼玉版7月号

 あえて細かい注文をつけたのは、実質第1期生の募集をぜひ成功させてもらいたいという気持ちからである。
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プロフィール

梅野弘之

Author:梅野弘之
受験生・保護者の皆さん、学校や塾の先生方に最新情報をお届けします。ただし、結構頻繁に受験と無関係の話も。

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