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千葉大が留学必修、何か海外修学旅行みたいだが

 千葉大学が、2020年度以降に入学する全ての学部学生と大学院生を対象に、在学中の海外留学を原則として必修にすると発表した。

 この少子化時代に国立もボーッとしている場合ではない。学生確保のために、あの手この手を試みてみるのは、基本的にはよろしい。
 これで学生が集まり、かつグローバル人材(どんな人材かよく分からんが)が育てば、結構なことではないか。

 問題点はいくつかある。
 まず、留学期間が1週間から2か月程度とされていること。
 私は、この記事の見出しを見たとき、瞬間的に1年間ぐらいを思い浮かべた。
 まあ申し訳ないが1週間や2週間は、ただの海外旅行だな。2か月も、ちょっと長めの旅行。
 若いうちに異なる文化に触れることの意義は否定しないが、本当にその国を知り、文化に触れるには、ただ行くんじゃなくて、「生活」が伴わないといけない。そこが旅行との違い。

 次に、そのために授業料引き上げを検討していること。
 学費が安上がりなのが国立の「売り」なのに。
 いずれは高等教育の無償化が実現するとしても、差し当たりは学生(つまり親)の負担増となる。

 もともと大学側もある程度の出費を覚悟しているようだから、そうであれば、必修ではなく、学業優秀な学生に対して全額大学負担で長期留学(最低1年)させる方がいいのではないか。
 23年度以降、1万人弱の学部学生と、3500人の大学院生を全員、旅行、ではなかった留学させるという、なかなか壮大なプランだが、海外修学旅行を売りにしている私立高校と変わらんね。
 高校の方は、旅行と銘打っている分、はるかにまともだ。

 仮に1万人の学部生のうち成績優秀な500人や1000人だとしても、大学負担で1年間留学できれば、かなり魅力的だから学生募集には有効な策となるだろう。
 決まったことは仕方がないが、次に検討するときは、海外修学旅行ではなく、真の留学制度をご検討いただきたいと思う。

センター「倫理」出題ミス、問題作成者は若い人では?

 やはり、そうだったか。
 センター試験「倫理」の問題の出題ミス。

 私は毎年、センター試験の問題を解いてみる。
 その目的は、「中学生(高校受験レベル)で何点取れるか」をチェックするため。
 「中学生に大学入試問題は無理だろう」
 いや、これがそうでもないんだな。高校入試問題の中に、小学生でも解ける問題があるのと一緒で(たとえば、漢字)、中学レベルの知識で案外解ける。
 という話は、また別の機会にすることにして、「倫理」の問題だ。

 第1問の問6。
 近代以降の日本における家族や結婚のあり方についての記述として適当でないものを、次の①~④のうち一つ選べ(配点3)。
 ①高度経済成長期以前の日本では、親子だけでなく、祖父母や家族が一緒に暮らす大家族(拡大家族)が一般的な家族形態であった。
 ②高度経済成長期以降の日本では、核家族が主要な家族形態として定着し、全世帯に占める核家族の割合は増加の一途をたどってきた。
 ③現在の日本では、事実婚(非法律婚)による夫婦や子をもたない共働き夫婦など、夫婦の形態が多様化する一方、結婚しない人も増えている。
 ④現在の日本で、学業を終えて就職した後も結婚せず、親に依存して同居を続ける人々は、パラサイト・シングルと呼ばれている。

 「適当でないものを」選ぶわけね。つまり、間違ったことを言っているのはどれかということだ。
 まず、③と④が正文なのは分かった。

 私が選んだのは①だ。
 何しろ私は、高度経済成長期以前から生きているからね。そのころ大家族が一般的じゃなかったことは体験的に知っている。これは誤文だ。
 念のため②をチェック。
 「核家族は増加の一途をたどってきた」。この部分がちょっと引っかかるな。最近は核家族より単身世帯が増えているという話だぞ。
 
 でもまあいいや。間違っているのは(適当でないものは)、①だ。
 と、思って答え合わせしたら②となっているではないか。
 納得行かんなと思いつつ、そのままにしていたら、何だ、やっぱりそうか。

 私の母は5人兄弟(姉妹)だったが、親と同居は長男だけで、残り4人は結婚して別居だ。つまり、「大家族1対核家族4」。
大正から昭和戦前は子供5人なんていうのは当たり前だったから、世の中全般がこういうふうじゃなかったかと思う。
 戦後生まれの私も、家に爺さん婆さんがいる友達は、あまりいなかった。
 ね。だから、大家族って一般的じゃなかったわけだよ。

 大家族が理想みたいなイメージは、歴史に根差したものではなく、どこかで作られたイメージなのではないか
 三世代同居と言うけれど、戦前の平均寿命は50歳台だから、孫がものごころついた頃には、爺さん婆さんはこの世にいないということも多いわけで、親子孫三代が楽しく暮らす風景というのも、高齢化社会ならではある。

 結論。
 問題作成者は若かった。 
 たぶん私などよりずっと若い世代が問題を作ったのだろう。年寄りの私なら、体験的・直感的におかしいと分かるが、作られたイメージが頭の中に固定している若い世代は、そこに気づかなかったとみえる。

目前に迫った小学校のプログラミング授業、さあどうする

 20181127かいしゃごっこ

 共栄大学(春日部市)を取材訪問。
 春日部共栄中学高校と同じ学校法人共栄学園が経営する大学。国際経営学部と教育学部の2学部体制。

 大学発ベンチャー有限会社「かいしゃごっこ」を経営する海老原武教授に話を聞く。
 海老原先生は元公立高校教諭で67歳。そうか、同い年か。同じ時期に県立高校で教えていたんだね。

 社名は「かいしゃごっこ」と、ちょっとゆるめだが、れっきとした会社ですよ。
 今や、こうした大学発のベンチャー企業が1000社以上あるとか。
 
 で、この会社、いろんな事業を手掛けているが、いま最も力を入れている一つが、子供たち向けプログラミング教室の運営。
 その名も「キッズプログラミングスクール」。←案内リーフレットが見られます。

 2020年度から、いよいよ小学校の授業にプログラミングが登場するわけだが、それに先がけ4年前から教室を開いている。
 そっち方面はからっきしダメな私なので、うまく説明できないが、ただパソコンとにらめっこしてプログラムを学ぶんじゃなくて、それを応用して「ものづくり」に挑戦する。
 そりゃそうだ。相手は子供だから、楽しくなくちゃ。

 とにかく子供の集中力や発想力は大人の想像をはるかに超えているから、音楽は作るは、デザインはするは、ロボットは作るはと、どこまでも発展する。パソコンの分解修理を手がける子もいると言うから驚きだ。

 やらされている勉強だとこうは行かないね。
 それと、今のところ彼等には「不可能」とか「困難」という発想がない。そういう語彙を持たないのだ。
 まったく同じことをやるのに、大人は「なんか、難しそうだな」から入って行くが、彼らは「なんか、面白そうだな」から入って行く。だから、大人にとってはてしなく高い壁でも、彼らは軽々と飛び越えてしまう。うらやましいね。

 すでに英会話とプログラミングの教室は、あちらこちらに見られるが、今後数年で大ブームになるはずだ。
 海老原先生は、このように言われた。 
 「近くプログラミング教室は乱立状態を迎えるだろう。おかしな教室も現れるかもしれない。その時に備え地域にプログラミング教室のスタンダード(基準)を作っておきたい」

 つまり、この内容(カリキュラム)でこの料金という基準だね。
 最初に言ったように、大学とは言え会社がやることだから有料。初級・中級・上級の各コースとも全12回。授業料は1回3000円(税込)。

 塾の先生方へ。
 塾とプログラミング教室の親和性は高いですよ。相性いいでしょ。
 ハードとして場所(教室)はあるわけだし、先生もいる。
 それに、学校で始まれば「プログラミングどうしましょう」という声が沸き上がってくるのは必定だから、この分野面白いかもしれない。すでに動いている塾もあるようだし。

早稲田政経が数学必須にするって、結構な話じゃないか

 早稲田大学政経学部が、2021年度入試から数学を必須にするという。
 結構な話じゃないか。
 
 元々、経済学やるには微分だの積分だのは必須だったわけだし、政治学だって統計やらゲーム理論やら、数学的思考は必要なんだから当たり前だ。
 ただ、国公立との併願はしやすくなるが、数学を回避したい受験生は多そうだから、全体として受験生は減少に向かうだろう。でもまあ、定員を厳格に守れと言われている時代だから、それでいいか。

 英語なんて話せなくたって、どうってことないよ。
 どうしてもそうなりたかったら、1年か2年海外生活すりゃ何とかなる。読み書きは学問だが、聞く話すは主に生活の道具だ。小学生からやらせるなんて何考えてんだ。

 それよりも数学。
 国語や英語は、くそ長い文章の読解だな。

 よく、数学なんて学校卒業したら、四則計算ぐらいしか使わないという人がいるが、そういう仕事に就いたからだよ。そういう世界に生きているからだよ。数学がバリバリできたら、もっと別の世界が広がったかもしれない。

 歴史とか文学なんてものは、そこそこやっておけば、後は本でも読めば何とかなる。好きでやるのは止めないが、別に幼いころからやっておく必要はない。私は高校で日本史や世界史を教えたが、本気で勉強したのは先生になってからだ。そんなもんだ。

 というわけだから、これを機に、「英語話せるようになろうぜ」から、「数学や数学的思考に強くなろうぜ」、「読解力つけようぜ」という風潮になってくれるといいね。
 
 数学こそ世界共通言語だ。
 と、高校時代、数Ⅲまでやったけど、常に赤点スレスレだった私が、威勢のいいことを言ってみる。

東京医科大問題、女性差別より不正入試を糺すのが先だろう

 東京医科大学は女性差別をしてけしからん!
 いや、それよりも先の裏口入学も含めて、不正な入試が行われていることが問題だろう。
 何でもかんでも差別問題に持って行くな。

 まず、いくつかの私大医学部について、入学者の男女比がどのくらいなのか調べてみた。

 20180806医学部男女割合 表
 
 分かりやすくグラフ化してみた。
 20180806医学部男女割合 グラフ

 これだけのデータで断定するのは危険だが、女子入学者の割合が少ないのは確かなようだ。
 だが、もしかしたら、もともと女子受験者が少ないのかもしれない。
 慶応大学医学部などは、受験者の割合が男73.8%・女26.2%で、この段階ですでに男子の割合が高い。
 
 では、調べてみる。

 20180806東京医科大学入試結果 表
 
 これもグラフ化してみる。
 20180806東京医科大学入試結果 グラフ

 受験者の39.2%が女子である。
 1次合格者を見ると女子の割合が34.5%に減っている。
 この程度は普通にあることだと思うが、新聞報道などによると、この段階で女子に減点操作がなされているということだ。
 つまり、正しくやると、1次合格者の割合が女子40%とか45%になってしまうのかもしれない。

 しかし、私が気になるのは次の2次試験の結果だ
 ここで女子合格者の割合が一気に15.9%まで下がる
 2次試験の内容は、面接や小論文で、一般的に言えば女子が得意とする分野ではないか。
 ここでの合格者激減に何か裏がないのか。
 マスコミの皆さんには、ぜひここも調べていただきたい。

 私は、差別する人にも、差別される人にもなりたくない。
 それが基本的な立場だ。
 ただ、今回の問題をそっちの方向に持って行くと、大学や文科省の不正という点がぼけてしまうのではないかと心配する。
 
プロフィール

梅野弘之

Author:梅野弘之
受験生・保護者の皆さん、学校や塾の先生方に最新情報をお届けします。ただし、結構頻繁に受験と無関係の話も。

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