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受験生に「選ぶ理由」を示してあげる

 今日の話は、読者であることが分かっている高校の先生を念頭に書いていますよ。
 「あっ、自分のことだ」と思った先生は、拍手ボタンをポチッ。

 少し前に「公立に特色なんていらないよ」という話を書いた。
 それを書いた意味は、県教委が「特色化、特色化」ってうるさく言うらしいけど、いちいち真に受けるなよってことが一つ。
 それと、どこに入っても7割8割方同じで「当たりはずれ無しの安心感」も公立の良さなんだから、際立った特色がないからといって慌てる必要はないよってこと。

 で、それを踏まえて、もう一度、特色について考えてみる。

 ときどき、 「うちの学校、これと言って何にも特色ないんですよね。特色がないのが特色みたいなもんで…」というような発言を聞くけど、これには内心イラっと来るね。
 そうじゃないだろ。
 前言を翻すようだが、やっぱり特色はあったほうがいい。

 公立はどこも似たり寄ったり。それはいいのだが、受験生の側としては、だからこそ、どこにしていいか迷うってことになる。
 そこで、「選ぶ理由」ってものを作ってあげなければいけない。

 面接のある学校だったら、「どうしてこの学校を選んだのですか」と志望理由を尋ねるでしょ。じゃあ、その前に聞くけど、学校側は「選ぶ理由」を提示してあげたの? 先に「選ぶ理由」をいくつか示してあげて、その中のどれなの? というのが志望理由の正しい聞き方ではないか。
 面接のない学校も同じことで、志望理由がはっきりしていて、目的意識の明確な子を求めるなら、先に「選ぶ理由」を示してあげなければいけない。自分らが「選ぶ理由」を提示しないでおいて、受験生にだけ目的意識を求めるのはおかしい。

 進路なのか、学習指導法なのか、教育課程なんか、部活なのか、行事なのか、施設設備なのか、その他の学校生活なのか、先生と生徒あるいは生徒同士や先輩後輩の関係なのか。
 自分らが今までやってきたこと、今やっていること、これからやろうとしていること、いくらだってあるでしょう。それらが受験生に示すべき「選ぶ理由」。
 で、足し算すると、たぶんその学校の特色になる。

 特色というと、どこもやっていないことと思いがちだが、そうとは限らない。
 他校との違いだとか、唯一というようなことに必要以上にこだわると、風変わりな学校になってしまう場合もある。私立がそういう方向に進むのは自由だが、公立にそれを求めている人はいない。

 特色化を迫られて悩んでいる校長先生、そんなものねえよと不貞腐れている校長先生、これを読んでもう一度わが校の特色について考え直してください。


 これで終わりにするつもりだったが、一つ思い出した話があった。
 どこかのパーティで日高屋の社長を紹介された。熱烈中華食堂・日高屋、社長が埼玉県日高市出身の日高屋。
 何も話すことないので、「よく行ってます」と言うと(これホント)、「どう?」と聞いてくるから、「安いし、ふつうに旨いと思います」と答えた。しまった、すごく旨いと言うべきだった。が、社長はそれでいいと言う。「こだわりの味もいいけど、インパクト強すぎて飽きがくるから、うちはふつうを目指してるんですよ。その方が何度も来てくれるから」だって。

夏休み説明会の3分の1は、この1週間に集中している

 埼玉県の高校受験生の皆さん。
 今週は夏休み学校説明会のメインウィークだよ。

 7月21日から8月31日までに学校説明会、体験入学、オープンスクールなど入試関連イベントを行う学校は、のべ321校である(複数回行う場合も1校としてカウント)。
 そのうち、33%に当たる107校が、本日8月20日(月)から26日の1週間に実施する。
 特に8月25日(土)は、この夏最多の38校。どこに行こうか迷ってしまう。

 20180820夏休みの説明会

 どこに行こうかを考えるときは、その後の説明会日程も確認したほうがいい。
 たとえば県立浦和の8月25日(土)は、2回しかない説明会のうちの1回で、この機を逃すと次は10月27日(土)だ。越谷北も8月28日(火)に行けないと残るは11月17日(土)のみ。
 この2校、少な過ぎでしょ。台風来たらどうすんの。

 そうそう、台風で思い出したんだが、開智高等部のサイトに次のようなお詫びが出ていた。
 「今回の説明会では、参加してくださった中学生、保護者の皆様に向けて、準備した施設を超える参加があり、立って説明を聞いていただくなどのご無礼をお掛け致しました。不愉快な思いをさせてしまい誠に申し訳ありませんでした」 
 8月18日に行われた説明会に予定会場のキャパを超える人数(1000人以上)が来校し、立ち見が出てしまったことへのお詫びだ。
 これには伏線があって、7月28日(夏休み中2番目のピーク日)の説明会の際、近づく台風の影響を考えて、午前・午後の予定を午前のみにしていた。結果的には台風の影響はあまりなく、ほとんどの学校は予定通り実施したのだが、万一の場合を考えれば、この判断は間違っていないだろう。
 
 問題の8月18日。
 一部中止にした前回7月28日は、公立では春日部・不動岡など、私立では大宮開成・昌平・西武文理・川越東などと重なっていたが、この日重なったのは13校。上位校は市立浦和が目立つ程度。
 前回中止分プラス競合の少なさ。つまり、参加者多数の条件が揃っていたわけで、ここは見通しの甘さを指摘せざるを得ない。

 私立の多くは、個別相談を事前予約制にしている。
 私は、そういうシステムが構築されているのであれば、説明会も「申し込み不要」とせず、「事前申し込み制」にすることを提案している。一部の公立のように何週間も前に締め切りにしないで、前日夜までとか、究極は当日朝8時までとかにすれば、適切に対応できるだろう。それでも「突然組」がやって来るかもしれないが、その時は立ち見で我慢していただこう。

 もう一つ言えば、学費格差が縮まってきたこともあって、私立への関心は昔とは比べ物にならないほど高まっている。私立の先生方が想像している以上に、だ。

 以前にも指摘したように、「平成モデル」の終わりが近づいてきているんですよ。従来型システムの見直しを急いでください。
 

浦和ルーテル学院が、青山学院大学系属校へ

 7月18日、浦和ルーテル学院(小中校一貫)と青山学院大学が、系属校協定を締結。
 青山学院大学が系属校協定を結ぶのは、2016年の横浜英和学院中高に続くもの。

 「ルーテル」というのは、あの宗教改革で有名な「ルター」のことだから、キリスト教プロテスタント(カトリックじゃない方)の学校だね。埼玉県では、聖望学園もルーテル教会系の学校だ。

 青山学院大学の系列としては昔から青山学院(初中高等部)があるが、キリスト教系の学校との連携により募集強化が図れる。また浦和ルーテル学院も「青山学院大学系属浦和ルーテル学院」となり、青学ブランドを用いることによるイメージアップが期待できる。

 浦和ルーテル学院の場合、小中校12年一貫が基本で、高校募集は補充程度なので、さしあたり県内入試市場への影響はないが、少子化時代の今、この種の動きがいつどこで起きても不思議ではない。

 詳しくは関係サイトで。

 浦和ルーテル学院WEBサイト

 青山学院大学WEBサイト

公立に特色なんていらないよ

 土日は泊りがけで山に行く予定だったが、悪天候で中止になった。
 残念だが、仕事的には大助かり。原稿書いたり、文字校正したりで、あっという間に一日が終わった。

 昨日、公立入試に関して各校の選抜基準が発表された話を書いた。
 ここ何年か、県教委は各高校に対して、「特色を出せ」とプレッシャーをかけ続けている。教育内容だけじゃなく、選抜にも特色を出せ、と。
 そう言われても、選抜のルールが細かく定められていて、同じ日に同じ問題でやっているわけだから、限度があるでしょ。

 私が時々、講演で使うジョーク。たいていはスベルけど。
 「公がやることは、変に特色を出しちゃいけないんですよ。みんな一緒だから安心できる。たとえば、うちの消防署の消火の仕方は独特ですからね、ほかとは全然違うから、ぜひ一度試してみてくださいなんて言われても困りますよね。どこも一緒にして欲しい」

 公立の強みは、どこの学校に入っても「だいたい同じ」、「当たり外れ無し」ってところであって、それがまた公の使命である。
 なのに、特色、特色ってうるさいこと。

 たしかに私立には一校一校特色があるんだが、トップ(経営者)が別々なんだから、当然そうなるでしょうって話だ。
 公立はトップは、県知事なのか教育長なのかわからないけど、どっちにしても一人。

 つい最近、栄東に行ったときのことだが、中学生の下校時間、学校から東大宮駅までのすべての四つ角に先生が出て、生徒の安全確保をしていた。これ、別に特色じゃないでしょう。あの学校の特色は「東大何人、医学部何人」だから。でも私立は、こういうことやってるんですよ、近所の人もみんな見てる。

 安心安全な学校生活とか、規則正しい学校生活とか、挨拶とか礼儀とか身だしなみとか、特色というのはそういう土台の上に立ったものでしょう。
 とりあえずあの学校に入れておけば安心だ(いろんな意味で)。
 こういう信頼が揺らいでいるのが今の公立なのだという認識を持ったほうがいい。

 校長が変わって特色が生まれました。
 って、それおかしいでしょう。
 歴史があって、地域性があって、それが特色になるんだから。
 

認知度を高めないと受験者は増やせない

 何を今さらと言われそうだが、知名度と認知度の話をしておこう。
 生徒募集を念頭に置いた話だ。

 給与が高い会社としてよく名前が挙がるのでキーエンスという社名は知っているが、何をやっている会社かよく分からない。視聴率が高い「世界の果てまでイッテQ!」という番組名は知っているが、見ていないので中身は分からない。ユニバーサルスタジオジャパンは知っているが、どうやって行ったらいいか分からず、どんなアトラクションがあるかもよく分からない(ここでプチ自慢だけどアメリカの方は行ったことあるよ)。

 ことほど左様に、名前は知っているが中身はよく分からんということは多いものである。つまり、自分の中で「知名度」はあるが、「認知度」は低いという状態。
 もっとも今は、ネットで調べたり、ユーチューブで見たりすれば大抵のことは分かるわけだが、やはり「知名度」と「認知度」の間には大きな隔たりがある。

 学校広報の視点からは、次のように定義することができる。
 知名度は、学校名が知られていること。
 認知度は、学校の内容が理解されていること。

 知名度は露出を多くすれば高められる。広告の狙いはここにある。何回見たか、何回聞いたかの勝負だ。
 だが、学校名が知られても、それが直ちに受験や入学に結びつくわけではない。知名度の先に認知度があり、これを高めないと、受験や入学という行動に発展しない。

 認知度を高めるには、接触を増やす必要がある。商品の場合だったら、直接会って説明する、あるいは、試食してもらうとか、実際に使ってもらうのが手っ取り早い。
 そういう意味で、学校が説明会を開いたり、個別相談をしたり、体験入学を行ったりすることは、認知度を高めるという点で理にかなっているのである。

 問題は、接触の回数である。何人と接触したか、何回接触したか。
 数が集まらず苦戦している学校は、露出を増やし知名度を高め、接触を増やし認知度を高める。いずれにしても「量」である。
 学校の先生は真面目過ぎて、中身、すなわち「質」にこだわる傾向があるが、「質」より「量」だ。
 ま、勉強も同じかな。

プロフィール

梅野弘之

Author:梅野弘之
受験生・保護者の皆さん、学校や塾の先生方に最新情報をお届けします。ただし、結構頻繁に受験と無関係の話も。

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