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「子供を産まない方が問題」はどこが問題発言なのか

 今日は政治の話。

 麻生太郎副総理が、またやらかしてくれた。
 「子供を産まないほうが問題」発言。
 野党及び一部マスコミは、ほら来たと大騒ぎ。

 政治家は、自分の地元で支持者を集めてのパーティだと、ちょっと気が緩むのかな。しかし、いくら身内の会といっても、置かれた立場というものがある。そこらの新人議員とはわけが違うのだから、そのあたりはわきまえてほしいね。

 「少子高齢化問題」。
 「少子化問題」と「高齢化問題」を合わせての言い方だが、麻生副総理は、「高齢化(長生きが当たり前になったこと)」と「少子化」(子供が生まれなくなったこと)を比べると、「少子化」の方がより大きな問題だと発言したようである。または、そのように受け取られる発言をしたようである。

 ただ、どちらがより大きな問題かというと、そこは難しいところだ。
 「高齢化」が進んでも、「多子化」が維持されれば、それによって解決できることも多い。ところが、「高齢化」と「少子化」が同時進行しているから、より問題が深刻さを増している。
 
 「少子化」と「高齢化」は、別個の問題であり、解決への処方箋は異なる。どちらか一方を解決すれば、もう一方が自動的に解消するというものではない。
 保育園をたくさん作り、教育を無償化し、女性も男性も子育てと仕事が両立しやすい環境を作っても、それで「高齢化」の問題が解決されるわけではない。その逆も然り。

 そういう意味で、どちらを優先課題とするか、どちらにより大きな予算配分をするかは、非常に重要な問題であって、そういう中で、政府のナンバー2の実力者が、いかにも軽率じゃないのと、追及すべきはそこでしょう。
 
 ところが、野党及び一部マスコミは例によってというか、「生みたくても生めない人」への人権無視という方向に話を持って行こうとする。
 だからね。
 「生みたくても生めない人」のことは、「少子化」とは関係なく存在しているわけですよ。同情する人はいても、「少子化」はあなた方のせいだなんて思っている人は、世の中には一人もいませんよ。

 今回の麻生副総理発言は問題だけど、問題(化)の仕方が違っていると思う。

防衛省「証拠」映像公開に関する記事にツッコミを入れてみる

 韓国駆逐艦による海上自衛隊哨戒機への火器管制レーダー照射問題。
 日韓の主張が対立しているが、そんな中、防衛省が「証拠」として当時の映像の公開に踏み切った。

 各紙・各局が報道しているが、中にこんな記事があった。
 時事通信のニュースだ。

―以下、引用
 同省は防衛当局間の関係を一層冷え込ませると慎重だったが、韓国にいら立ちを募らせる安倍晋三首相がトップダウンで押し切った。日本の正当性を世論に訴える狙いだが、泥沼化する恐れもある。
 防衛省は当初、映像公開について「韓国がさらに反発するだけだ」(幹部)との見方が強く、岩屋毅防衛相も否定的だった。複数の政府関係者によると、方針転換は27日、首相の「鶴の一声」で急きょ決まった。
―以上、引用

 「韓国にいら立ちを募らせる安倍晋三首相」
 どういう取材をするとこういう文章が書けるのかね。記者は首相の心の中までお見通しってことか。

 「トップダウンで押し切った」
 トップなんだから当然でしょう。逆にそれをしなかったらトップの役割を放棄してるってことです。だいいち、押し切ったも何も、自衛隊のトップは首相だから、軍部に押し切られてはいかんのですよ。ふだんはそう言ってないかい。

 「泥沼化する恐れがある」
 便利なのでマスコミがよく使う表現。この決定で事態はますます悪化するぞ、首相の決定は間違ってるぞ、そう遠回しに言いたいわけね。

きわめつけ。
 「方針転換は27日、首相の『鶴の一声』で急きょ決まった」
 「鶴の一声」。意見がまとまらないときなど、権力や影響力を持った人の一言で決してしまうことの例え。いい意味でも使われるが、権力者が有無を言わせず上から決めてしまうというような悪い意味でも使われる。
 さりげなく「急きょ」と入れたところもなかなか巧い。「素早い決断」とは言いたくないわけね。慎重に検討せず、熟慮せず、決めってしまったというニュアンスを出したいようだ。

 短い記事ながら、ツッコミどころ有り過ぎで楽しめた。
 事実を伝えているだけのように見えて、実はその中に巧みに安倍批判を盛り込む。なかなかの文章技術だ。まあ、国語の教材にはならんが。


 今日の動画「塾の先生は専門性が足りない」

「平成最後」の乱発になぜかイライラ

 今日は「平成最後の天皇誕生日」で、明日は「平成最後のクリスマスイブ」。来週には「平成最後の仕事納め」があって、「平成最後の大掃除」をして、「平成最後の大晦日」を迎える。そして年が明ければ「平成最後の元旦」で…
 って、もういい加減にしてください。マスコミさん。
 
 明日のクリスマスイブは、いつも通りの普通のクリスマスイブでしょ。「平成最後の」だからって、何か特別な過ごし方する人いる? いませんよ。大掃除も大晦日も元旦もみんないつもと同じ。「平成最後の」なんて、実は誰も意識していない。

 「〇〇のクリスマス」とか「〇〇の大晦日」の○○に入る言葉をいちいち考えるのは大変なので、頭を使わずに済む「平成最後の」で済まそうという気持ちも分からないではないが、いくら何でも使いすぎでしょう。記事を書く人やニュース読む人は恥ずかしくないのかね。

 平成時代は、たまたま「平成最後の」が事前に分かっているが、昭和時代はそれが分からず、普通に過ごした夏が「昭和最後の夏」となり、当たり前に過ごした秋が、振り返ってみれば「昭和最後の秋」となった。

 それが「最後の」になるかどうかが、分かることと分からないことがある。
 廃校になる学校では「最後の卒業式」が行われるだろうし、引退を決めている選手は「最後の試合」を戦うことになるだろう。

 だが、人生にはそれがない。それが「最後の」になるかどうかは、後になって分かる。ただし、予兆や予感はある。
 来年は68歳になる。
 この高齢化社会では、まだまだ若いと言われる年齢だが、一つ一つの行動が、「人生最後の」になる可能性は、若い人に比べたら圧倒的に高い。

 マスコミが「平成最後の」を乱発するのを、なぜかイライラしながら見たり聞いたりしているのは、自分自身が「人生最後の」を意識するようになったからかもしれない。

南青山に児童施設、別に何の問題もないでしょう

 南青山か。懐かしいな。
 今から四半世紀前、私は『自分でしっかり金を稼いで住むべき土地』である南青山にサラリーマンとして通っていたのだよ。

 と、ここまで書いて思った。
 時間が経つと、「なんで、こんな記事書いたの」と自分でも忘れてしまうに違いない。元ネタを書いておこう。

 港区が、南青山5丁目の一等地(敷地面積約3200平米)に、虐待された子供の保護などを行う児童相談所を含む複合施設(総費用100億円=土地取得70億+建物30億)の建設を計画したところ、地元住民(不動産会社も含むようだ)から反対運動が起こっており、この度、説明会が行われた。その際、反対派住民から発せられたと言われているのが、冒頭の『南青山は自分でしっかりお金を稼いで住むべき土地』発言で、これがTVニュースで報道されると、ネットを中心に賛否両論が巻き起こった。

 勤めていた会社は、正に南青山5丁目だったので場所は分かりますよ。
 南青山は1丁目から7丁目まであって、1丁目というとほぼ赤坂という感じで、そこから青山通りを西に向かって2丁目、3丁目、4丁目と来て、表参道あたりが5丁目。骨董通りの反対側はもう渋谷区で、青山学院大学がある。5丁目から南に向かって6丁目、7丁目と行くと広尾、西麻布。
 お洒落だし便利だし、いい街だと思うが、お金があったら住みたいかと言われれば、それはないな。未だに田園風景の残る浦和でいいや。(個人の感想です)

 さて、この騒動。
 例によって、テレビによる過剰な盛り上げでしょう。
 元々騒動・トラブルは恰好のネタだし、そこに「貧乏人が住む街じゃない」みたいな発言が出てきたとあれば、放っておく手はない。

 たぶん、地域住民の大多数は、別に構わないんじゃないのと冷静だと思いますよ。
 何を根拠にと言われるかもしれないけど、自身の地域に子供の生活や人権を守るための施設ができるのを反対します? しないでしょう。それが今の普通の日本人の考えなんじゃないかな。住民投票でもやったら、賛成派が圧勝しますよ。

 ただ、近隣の不動産業の人達は、近くに区の施設がありますよというより、高級ブランドの本社やお店がありますよ、のほうが土地やマンションが高く売れるから、結構マジで反対かもしれず、それで住民による反対運動の方向に引っ張った可能性はある。そこに暇人や、ちょっと軽率な人間が乗っかった。

 せっかく作るんだったら、ただの四角い箱じゃなく、お洒落で夢のあるものにしてほしいね。と、人生のほんの一時期、この土地に縁のあった者としてそのように言っておこう。

 今日の動画「板書時代の終焉」

安倍「大勝」ではなく石破「善戦」と言いたい人々

 自民党総裁選の報道のされ方。

 まず安倍候補、石破候補の得票率を両候補が共に立候補した平成24年選挙と今回の平成30年選挙とで比較してみる。 

 24年度選挙では地方票においては石破候補が安倍候補を上回っていたが、30年選挙では安倍候補が逆転した。
 20180921総裁選地方票

 24年選挙では議員票において安倍候補(55%)が石破候補(45%)をやや上回っていたが、30年選挙では安倍候補(82%)が石破候補(18%)を大きく上回った。
 20180921総裁選議員票

 以上のデータから、24年選挙は安倍候補の側から見れば「辛勝」だった。石破候補の側からは「惜敗」である
 一方今回の30年選挙は、まとめて言えば安倍候補の「完勝」「大勝」または「圧勝」であり、石破候補の「完敗」「大敗」または「惨敗」である

 だが、一部新聞・テレビは、安倍の勝利と伝えることを好まなかった。石破の敗北と伝えることも。
 そこで、さすがに「接戦」ははばかられたとみえて「善戦」と伝えた。
 前回は勝ってたかもしれなかった石破候補が、これだけ引き離されたのに「善戦=よくやった」はないだろうと思うが、これが現在の一部マスコミ報道だ。

 今後のためによく覚えておこう。
 ダブルスコア以上で勝っても、「完勝」「大勝」「圧勝」じゃないんだな。
プロフィール

梅野弘之

Author:梅野弘之
受験生・保護者の皆さん、学校や塾の先生方に最新情報をお届けします。ただし、結構頻繁に受験と無関係の話も。

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