不平等条約の中身は(読んでわかる歴史講座11)

 日米修好通商条約は、大きく2つの点で日本側に不利であった。

 第一は、領事裁判権を認めている点である。
 外国人が犯罪を犯した場合、普通はその国の法律で罰せられる。たとえば、いま日本にもたくさんの外国人が住んでいるが、かれらには日本の法律にしたがってもらわないと困るのである。「自分の国じゃ犯罪じゃないんだよ」という主張は通らない。同じように、日本人が外国に行った場合も、その国の法律にしたがわなければならない。

 ところが、この条約では、アメリカ人が日本人に対して法を犯した場合、アメリカ領事が取り調べ、アメリカの法律によって罰することになっている。この点で不平等だというのである。

 第二は、日本に関税自主権がない点である。
 関税とは、輸入品にかける税金のことである。現在でも輸入品には関税がかけられているので、税金をかけること自体が問題なのではない。
 問題は、関税の率を誰が決めるかということである。本来は輸入する側の国が決めるものである。
そうしておくと、あまり輸入したくない製品には高い関税をかけるというようなこともできる。少し難しい話になるが、関税によって国内産業を保護することができるのである。

 しかし、この条約では、日本に関税率を決める権限がない。だから、不平等だというのである。

 前回も述べたように、2つの不平等を解消するために、明治新政府は大変苦労するのであるが、そもそも当時の国力の違いが不平等を生んでしまったのであるから、解消するには経済力や軍事力といった国全体の力を高めていく必要があった。

▼出題情報
 平成26年度・埼玉県公立入試で次のような問題が出題された。

●問い 文中の( X )( Y )にあてはまる語を書きなさい。(4点)
 ~幕府は、オランダ・ロシア・イギリス・フランスとも、ほぼ同じ内容の条約を結んだ。しかし、これらの条約は、( X )を認め、( Y )がないなど、日本にとって不利で、不平等な内容をふくんでいた。これら不平等条約の改正は、明治新政府の大きな課題となった。

2014・8・12加筆修正 
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梅野弘之

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受験生・保護者の皆さん、学校や塾の先生方に最新情報をお届けします。ただし、結構頻繁に受験と無関係の話も。

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