ニュース映像は最初にストーリーありきで作られる

 おーい、今日の渋谷の映像、大丈夫だな。
 土日は天気悪くてあまりいい絵が取れてないからな。本番の今日が勝負だ。

 とにかく変わったコスプレ撮って来いよ。一応、定番の魔女、メイド、ポリスなんかを押さえつつだ。
 そうそう、本物のポリスも忘れんな。Djポリス。
 大量の警察官投入して、厳戒態勢の雰囲気な。車両規制の様子もだ。
 あとゴミな。これ必須。
 道端に散乱してる絵がないとニュースにならないからな。それと、もし見つけたら、熱心にゴミ拾いしてる若者も念のため押さえとけ。

 なんて会話がテレビ局で交わされてるとは思わないが、各局のニュース映像を見れば、この手のものは、もう最初からストーリーが決まってるみたいだ。それに合わせて映像を撮ってくる。
 まあ、事件でも事故でもないんだから、それで構わないけど。

 しかし、これが政治や経済や社会問題となると、そうも言っていられない。
 はじめからストーリーが決まっていて、それに合わせた映像を撮って来る。合わないものは流さない。ストーリーに合ったコメントは記事にし、それ以外は書かない。
 かくしてマスコミは、「報道する」ことと、「報道しない」ことの、二つの自由を自在に操り自らに都合のいい世論を形成しようとする。

 報道の中立性などというが、結局は建前に過ぎない。商売でやっている以上、会社の方針や思想や哲学があったって構わない。ないほうがおかしい。
 だからいっそ、中立のフリなんかせずに、立場を鮮明にしてもらったほうが、こっちもどれだけスッキリすることか。

 コスプレ大会の話が、ちょっと面倒な話になってしまった。