前と同じ問題出しちゃっていいのかな
今年の埼玉県公立入試の社会は、論述問題(理由などを説明する問題)がとても易しかった。
大問3の問3で、ワカタケルが中国に使者を送った理由を説明する問題が出た。これは教科書の本文にキッチリ書かれているのだが、うまく書けたかどうか。不安なのはそこだけで、あとは楽勝だろう。というか、楽勝じゃなきゃいけない。
さて今回は、公立入試において、出題は繰り返されるということを、社会の問題を例に明らかにしておこう。
以下、3つの事例を紹介する。
事例1
◆平成28年度 大問5の問5(2)
所得税は、累進課税の方法がとられています。所得税における累進課税の課税方法の特徴を書きなさい。(5点)
よくある問題で、ちょっと古くなるが平成17年度にまったく同じ問題が出ている。
◇平成17年度 大問5の問5 ( )に説明を入れる問題
税金には、国が集める国税と、都道府県や市町村が集める地方税があり、それぞれに多くの種類のものがある。また、税金を課す方法などもさまざまであり、例えば、所得税では、( )という累進課税の方法がとられ、負担のつり合いをはかるくふうがなされている。
以上2つの問題の答えは、共に「所得が多くなればなるほど税率が高くなる」である。
事例2
◆平成28年度 大問5の問2
Lさんは、裁判員制度について調べるために、地方裁判所に行って裁判を傍聴しました。右の図は、そのときの裁判が行なわれた法廷の様子をあらわしたものです。図中の( X )は罪を犯した疑いのある者(被疑者)を被告人として裁判所に訴えます。( X )にあてはまる語句を書きなさい。

これまたちょっと古いが、平成16年度に同様の問題が出ている。
◇平成16年度 大問5の問1(1)
A班は、刑事事件の法廷のようすを図1のように表しました。刑事事件で捜査を行ったり、被疑者を被告人として裁判所に起訴したりするのはだれですか。図中のア~エから一つ選び、その記号を書きなさい。

以上2つの問題の答えは、共に「検察官」。記述か記号選択の違いだけ。
事例3
◆平成28年度 大問4の問5 年代の古い順に並べかえる問題
ア 日ソ共同宣言が調印され、ソ連との国交が回復し、同年、ソ連の支持も受けて国際連合に加盟した。
イ 朝鮮戦争が始まり、在日アメリカ軍が出兵すると、GHQの指令で警察予備隊がつくられた。
ウ 沖縄が日本に復帰した年に、日中共同声明によって、中国との国交を正常化した。
エ 48か国とサンフランシスコ平和条約を結ぶと同時に、アメリカと日米安全保障条約を結んだ。
答えは、イ→エ→ア→ウの順。
GHQという単語から、敗戦後の占領下ということが分かり、最初がイと確定。そのあとサンフランシスコ平和条約を結び独立回復でエ。日ソ共同宣言でソ連との関係が改善し国連に加盟し国際社会復帰でア。経済も成長し社会も安定し領土返還を実現でウ。
これと同様な問題は、平成21年度に出ている。
◇平成21年度 大問4の問5 並べ替え問題
ア アメリカの統治下にあった沖縄が、日本に復帰した。
イ アメリカなど48か国とサンフランシスコ平和条約を締結した
ウ 日ソ共同宣言が出され、ソ連の支持も得て国際連合に加盟した。
エ 日中共同声明による国交の正常化に続き、日中平和友好条約を結んだ。
28年度のイにあたる項目がなく、そのかわり28年度のウの内容が、21年度ではアとエに分かれていたが、問われていることはまったく同じと言っていい。
細かくみて行けば、まだまだ挙げられるが、本日はここまで。
大問3の問3で、ワカタケルが中国に使者を送った理由を説明する問題が出た。これは教科書の本文にキッチリ書かれているのだが、うまく書けたかどうか。不安なのはそこだけで、あとは楽勝だろう。というか、楽勝じゃなきゃいけない。
さて今回は、公立入試において、出題は繰り返されるということを、社会の問題を例に明らかにしておこう。
以下、3つの事例を紹介する。
事例1
◆平成28年度 大問5の問5(2)
所得税は、累進課税の方法がとられています。所得税における累進課税の課税方法の特徴を書きなさい。(5点)
よくある問題で、ちょっと古くなるが平成17年度にまったく同じ問題が出ている。
◇平成17年度 大問5の問5 ( )に説明を入れる問題
税金には、国が集める国税と、都道府県や市町村が集める地方税があり、それぞれに多くの種類のものがある。また、税金を課す方法などもさまざまであり、例えば、所得税では、( )という累進課税の方法がとられ、負担のつり合いをはかるくふうがなされている。
以上2つの問題の答えは、共に「所得が多くなればなるほど税率が高くなる」である。
事例2
◆平成28年度 大問5の問2
Lさんは、裁判員制度について調べるために、地方裁判所に行って裁判を傍聴しました。右の図は、そのときの裁判が行なわれた法廷の様子をあらわしたものです。図中の( X )は罪を犯した疑いのある者(被疑者)を被告人として裁判所に訴えます。( X )にあてはまる語句を書きなさい。

これまたちょっと古いが、平成16年度に同様の問題が出ている。
◇平成16年度 大問5の問1(1)
A班は、刑事事件の法廷のようすを図1のように表しました。刑事事件で捜査を行ったり、被疑者を被告人として裁判所に起訴したりするのはだれですか。図中のア~エから一つ選び、その記号を書きなさい。

以上2つの問題の答えは、共に「検察官」。記述か記号選択の違いだけ。
事例3
◆平成28年度 大問4の問5 年代の古い順に並べかえる問題
ア 日ソ共同宣言が調印され、ソ連との国交が回復し、同年、ソ連の支持も受けて国際連合に加盟した。
イ 朝鮮戦争が始まり、在日アメリカ軍が出兵すると、GHQの指令で警察予備隊がつくられた。
ウ 沖縄が日本に復帰した年に、日中共同声明によって、中国との国交を正常化した。
エ 48か国とサンフランシスコ平和条約を結ぶと同時に、アメリカと日米安全保障条約を結んだ。
答えは、イ→エ→ア→ウの順。
GHQという単語から、敗戦後の占領下ということが分かり、最初がイと確定。そのあとサンフランシスコ平和条約を結び独立回復でエ。日ソ共同宣言でソ連との関係が改善し国連に加盟し国際社会復帰でア。経済も成長し社会も安定し領土返還を実現でウ。
これと同様な問題は、平成21年度に出ている。
◇平成21年度 大問4の問5 並べ替え問題
ア アメリカの統治下にあった沖縄が、日本に復帰した。
イ アメリカなど48か国とサンフランシスコ平和条約を締結した
ウ 日ソ共同宣言が出され、ソ連の支持も得て国際連合に加盟した。
エ 日中共同声明による国交の正常化に続き、日中平和友好条約を結んだ。
28年度のイにあたる項目がなく、そのかわり28年度のウの内容が、21年度ではアとエに分かれていたが、問われていることはまったく同じと言っていい。
細かくみて行けば、まだまだ挙げられるが、本日はここまで。