私を相手にプレゼンしようとはいい度胸だ

 昨日は所沢北高校へ行ってきた。
 目的は、同校・上田祥子先生の公開授業を見ること。

 上田先生は、この夏、JICA(ジャイカ・「国際協力機構」)が実施する「教師海外研修」でタイに行ってきた。で、その研究成果を発表するのが、今日の授業。
 というわけだから、当然JICAの人も見に来ていた。それと大学の先生。近隣の松山高校、和光国際高校の先生方。おまけで「授業見物」を趣味とする私。

 今日の授業は、理数科1年生の国語総合。
 理数科は今春スタートしたばかりだから、かれらは第1期生だ。
 数学や英語が得意なのは分かるが、国語はどうなんだろう。と思いきや、知的好奇心が旺盛なんだろうね。何というか、実に食いつきがよろしい。これは期待できるぞ。

 私は1年前にも上田先生の授業を見ているのだが、このときは、七面倒くさい論説文の読解を、さらに理詰めでぐいぐい攻めて行くような、いわば国語の本道を行く授業だったが、今回は、プレゼンテーションに主眼を置く、いわゆるアクティブ・ラーニング系の授業スタイルだった。
 上田先生、どんどん幅を広げてるね。こっちも期待できるぞ。

 授業の後半、「教室内の誰でもいいから、相手を見つけて自分の意見を聞いてもらいなさい」という時間があった。
 教室内には、生徒だけじゃなく、われわれ外部の人間や、同校のたくさんの先生もいるわけで、中には校長をつかまえてプレゼンしている子がいたりする。

 私のところにも「聞いてもらえますか」と声をかけてきた生徒がいた。
 「おうおう、オマエなかなか度胸あるな。普通、先生だってオレには近づかんぞ。危険人物と言われてるんだ」。

 かれは、教師に求められる人間性ということについて熱く語った。
 「おうおう、オレにぴったりのテーマだ。つかまえた人間まちがってないぞ。いい勘してるじゃないか」

 聞けば、かれには障害を持つ妹がいるという。かれは、妹に接する担任の先生の態度に疑問を持った。かけた言葉に怒りを覚えた。
 かれは言う。教師にまず求められるのは人間性である。そして、その人間性は教師になってから獲得すべきものではなく、小中高の学びの中で得るべきものである。
 「まったくそのとおりだ。職員会議で発表してやれよ」

 男子生徒君。キミはその怒りを、静かな怒りを、持ち続けよ。そして、いつの日か、「私憤」を「公憤」へと変えていかなければならない。世の中を変えるとはそういうことだ。そのために必要なのは、キミ自身も言うところの「学び」である。
 という話。よく分からなかったら、上田先生に聞いてくれ。きっと理詰めでギシギシと教えてくれるだろう。


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