お忙しいのはステータスなのか

 「お忙しいところ、申し訳ありません」
 このセリフ、人に会ったり、電話したりで、一日に何回言い、何回聞いているだろう。

 まあ、決まり文句であるから、いちいち突っ込んでも仕方ないし、私自身、これから先も使い続けるんじゃないかと思う。
 
 と言いつつ、このお忙しいについて、ちょっと考えてみようと思う。
 はたして、お忙しいは善なのだろうか。
 たぶん、そうなんだろうな。

 電話口でいきなり、「あんた、暇でしょう。仕事ないんでしょう」なんて言ったら角が立つから、「あなたのような有能で、高いポジションにいる方は、さぞ忙しいんでしょうね。分刻みのスケジュールなんじゃないですか。そんなあなたに、つまんない電話して申し訳ありませんね」を省略して言うと、「お忙しいところ、申し訳ありません」となる。

 でもね。本当にお忙しい人なんて、世の中には数えるほどしかいないよ。
 上司や仲間の手前、お忙しいフリをしてるか、能力が足りなくて結果としてお忙しくなっちゃってるか、どっちかだ。
 または、お忙しい自分に酔っちゃってる人。

 世界ではどうなんだろう。
 やっぱりお忙しいは世界共通のステータスなのだろうか。
 外国の事情に疎いので、よくわからないが、世界でどうあろうと、お忙しいがほめ言葉みたいな文化は、そろそろ考え直したほうがいいかもしれない。

 「お忙しいところ、お越しいただいて有難うございます」と言わなくても、「本日は、お越しいただいて有難うございます」で十分なんだよね。

 ということで、私はできるだけ「お忙しい」を自分に対しても、他人に対しても、用いないようにしようと思う。
 お忙しいかと聞かれたら、「お忙しくなんてねえよ。暇持て余してたところだよ。スケジュールすかすか」と答えるようにしよう。

 以前、似たようなことを書いた。
 ↓ 
 寝てない自慢は格好良くない(平成28年2月4日付)

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