大人げないのは格好悪いことなのだ

 くれるという賞は、有り難く受け取っておこう。
 と、賞にはまったく縁のない私などは、そう思うのである。

 ノーベル文学賞に決まったボブ・ディランは、いまだに沈黙を続けているようで、ブチ切れた選考委員の一人が、「無礼かつ傲慢(ごうまん)」だと発言するなど、いつもと違う展開になっている。

 ボブ・ディランらしくて格好いいという意見もあるが、かれはグラミー賞などは何度ももらっているし、つい先だって北野武氏ももらったフランスの勲章だってもらっているから、賞や勲章を一切受け取らないというわけでもないようだ。

 日本ではかつて、ノーベル文学賞を受賞した大江健三郎が、文化勲章を辞退した。
 スウェーデン国王からのノーベル賞やフランスの勲章はいただくが、天皇陛下から受賞する文化勲章は嫌だという、子どもっぽい理屈を述べていたが、こういうのって、かれが常日頃批判して止まない差別そのものじゃないかと思うんだがな。
 まあ、本人、格好つけたつもりなんだろう。

 つい最近では(今年5月だったか)、三島由紀夫賞を、史上最高齢80歳で受賞した蓮實重彦が記者会見で、「喜んでない。はた迷惑な話だ」などと述べ、結構笑いをとった。拒否や辞退はせず、賞金はもらったようだが。
 この人、元東大総長なんだがね。大丈夫か東大。

 総じて、大人げない。

 若いもんが格好つけて、斜に構えてみせたりするのは、大目に見ようと思う。自分たちだって、その年頃はそうだったのだ。
 しかし、いい年をして、世間と違うことを言ったりやったりして、目立とうというのは、大人げない。

 どうしても目立ちたいというなら、たとえば賞金の使い道で、「なるほど、そういう使い方があったのね」と世間を驚かせるという方法だってあるだろう。

 いずれにせよ、大人げない言動や行動が、格好いいともてはやされる世の中は、若者の教育のためによろしくないと思うのである。

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