人の不幸を喜ぶ人々は悲しい

 受験生諸君に新しい言葉を教えておこう。
 「一世を風靡する」(いっせいをふうびする)。

 一世はその時代のこと。風靡するは、風が草木を靡かせる(なびかせる)こと。
 そこから、ある時代に圧倒的に流行したという意味で使われる。
 「一世風靡」は四字熟語だが、「一世を風靡する」という使われ方の方が多い。
 たとえば、「一世を風靡したアイドル」といった形で用いる。

 さて、ピコ太郎である。または「PPAP」。

 なぜ、こんなものが流行ったのか分からない。なんで外国人にここまで受けたのか、それも分からない。ジャスティン・ビーバーがツイッターで紹介した影響が大きいと言われるが、私はつい最近まで、その存在すら知らなかったので、何とも言いようがない。

 おそらく来年の今頃は、誰も口にしなくなっている可能性が高いが、それでもいいではないか。
 一発屋、結構。

 一世を風靡するなんて、それを出来ずに死んでいくやつがほとんどなんだから、良かったじゃないか。「慶賀の至り」(けいがのいたり)というものである。
 「慶賀の至り」はおめでたいときに使う言葉だ。念のため。

 人の幸福をねたみ、人の不幸を喜ぶ人々は悲しい。そういう時代は生きづらい。
 人の幸福や幸運を、素直に祝福できる人々は、心豊かな人々である。

 私たち年寄りは、世の中に不平不満を言うばかりで嫌われる。
 年がら年中、つまらん、くだらんと言い続けだ。
 ここは一つ、お手本を見せねばなるまい。
 だから言おう。
 ピコ太郎さん、良かったじゃないか。この際、稼げるだけ稼いでくれ。願わくば、キミの幸運をみんなに分けてあげてほしい。

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