恋に生きる男は後悔しない

 昨日のことだ。
 夕方、某塾の塾長に電話したら、こんな話を聞いた。
 「成績の良い男子が、わざわざランクを落としたいと言っている。理由を聞いたら、付き合っている彼女と一緒の学校に行きたいから」

 う~ん、分かるような気がするな。
 中3ならそんなもんだよ。

 大人だったら、入学するやいなや、よその中学校から来た、かっこいい男子や、かわいい女子がいっぱいいて、お互いにそっちに目が向くようになって、いつのまにかカップル解消、ってなることは分かっているが、そこはいかんせん中学生だ。

 そういう近視眼的な中学生に、「お前ら別れるぞ」と言ったって、聞く耳は持たない。
 「きっと後悔するぞ」というのは、その通りなんだが、本人は「後悔なんてしません」と言うに決まってる。
 大人だって、「オマエ、そんなことして後悔するぞ」と忠告すれば、100%「後悔しません」とか「後悔しても構いません」と返ってくるんだ。

 さて、どうするか。
 まあ本人が望むようにしてやってもいいんだけどね。そのまま好きを貫いてもいいし、新しい彼女ができても、そっちもいいし。「恋に生きる男」は、永遠に後悔しないのだから、「後悔しません」というのは、その通りかもしれない。

 ただ、職業として先生をやっている以上、「じゃあ、そうしろよ」と、簡単には片づけられない。

 とりあえず、オマエの気持ちは分かった。彼女と同じ高校に行きたいなら、それもいいだろう。そういう決め方があったっていい。プールがないからなんて言ってるやつだっているんだからな。

 で、彼女と一緒がかなえられたとして、それ以外はどうなんだ。そっちの話をしようぜ。
 部活はどうするんだ。勉強はどうなるんだ。将来どんな仕事をしてみたいんだ。大学は行くのか行かないのか。
 こいつは、彼女と一緒とはまた別の話だと思うぞ。

 それに、将来の夢や希望を持たない男じゃ、彼女だって可哀そうだろう。もしかしたら、そのうち愛想つかされちゃうかもしれんぞ。
 彼女のためにも、そこんとこ考えようじゃないか。
 
 と、これが進路指導の真髄である。
 ワンランク上げても目的がなければダメ。ワンランク下げても目的がしっかりしていればそれでよし。


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