まず片一方を頭に叩き込む覚え方

 ものごとを覚える方法はさまざまであるから、自分がやりやすい自分流を見つければいい。
 私流、ゴチャゴチャをスッキリ覚える方法は、「Aじゃないものは、全部B」というやり方。

 たとえば、昨日書いた江戸の三大改革だったら、Aにあたるのが「享保の改革」で、Bにあたるのが「寛政の改革」と「天保の改革」。
 一気に全部覚えられる人はそうすればいいが、私にとって、それは大変そうなので、まず「享保の改革」だけを徹底的に覚える。
 あいまいなうちは、他に移らない。完全に覚えたら、次に行く。

享保の改革(1716年)
 大坂夏の陣から100年後。紀伊徳川家から将軍の座に就いた徳川吉宗
 TVドラマ「暴れん坊将軍」(主演・松平健)で有名だが、歴史的には「米将軍」(こめしょうぐん)として知られる。
(1)「上げ米の制」を定め、大名の参勤交代をゆるめる代わりに、幕府に米を献上させた。
江戸幕府に使える武士たちの中には領地を持たない人もいた。領地があれば、そこの農民から年貢を集めればいいが、領地を持たない人は、米で給料をもらって、それを現金に換えて生活をしていた。米は、単に食料というだけじゃなかったんだね。
(2)「公事方御定書(くじがたおさだめがき)」という裁判の基準を整えた。
(3)「目安箱(めやすばこ)」を設置し、庶民の要望や不満を直訴させた。今でも、ときどき中学校の廊下に設置されてたりする。生徒会がやってるのか?

 以上をしっかり頭にたたきこむ。「寛政の改革」と「天保の改革」を知るのは、その後だ。
 では、「享保の改革」だけを知って、問題が解けるか。

 平成28年度埼玉県公立入試の社会(歴史・大問3)で、次のような問題が出た。
 要約すると、吉宗の政策として正しいものを選ぶという問題だった。
 公事方御定書という裁判の基準となる法律を定め、庶民の意見を聞く目安箱を設置した。また、キリスト教に関係しない科学技術などのヨーロッパの書物の輸入を認めた。
 江戸の湯島に昌平坂学問所をつくり、ここで朱子学以外の学問を教えることを禁じ、試験を行って人材の登用を図った。
 異国船打払令をやめ、寄港した外国船に薪や水を与えるよう命じた。また、江戸や大阪周辺の農村を幕領にしようとしたが、大名や旗本の強い反対にあって失敗した。

 Xは、明らかに「享保の改革」のことを言っている。「公事方御定書」と「目安箱」が決め手だ。YとZはよく分からんが、「Aじゃないものは、全部B」に基づき、「寛政の改革」か「天保の改革」のことなんだろうと判断する。
 正しいのはX。

 平成26年度にも三大改革の問題が出ている。
 要約すると、このときは「天保の改革」について、正しいものを選ぶ問題だった。
 この改革のときに、大名の参勤交代を一時ゆるめるかわりに上げ米の制を定めて、幕府に米を献上させた。
 この改革のときに、江戸・大阪周辺の農村を幕府の領地にしようとしたことで、大名と旗本に反対された。
 この改革のときに、商工業者に株仲間を結ぶことを奨励し、これに特権をあたえるかわりに税をとった。

 Xは、上げ米の制が決め手になり、「享保の改革」だと分かり、正解に一歩近づく。

 ということで、三つのうち一つをしっかり頭にたたきこむだけで、正解を出せるか、または正解を絞り込める。

 二つ三つのことを整理して覚えなければならないときは、「Aじゃないものは、全部B」と自信を持って言えるように、二つのうちの一つ、三つのうちの一つを、まずしっかり覚えるという方法もいいのではないか。

 江戸時代の文化の覚え方については、昨年度も書いた。
 こっち(元禄)以外は、全部あっち(化政)という考え方

 

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