「頒布」はなんて読むか分かるかな

 学校の先生を表す言葉はいろいろある。
 教員と言ったり、教師と言ったり、ムカつくときは「先公の野郎ふざけやがって」。
 一般の人が使う機会はないが、先生たちは自らの名刺に「〇〇中学校教諭」と刷り込むのが普通だ。大学の先生が「教授」と名乗るのと一緒。
 つまり、「教諭」(きょうゆ)は、先生の職業上の正式名称ってところだ。

 「教諭」の「諭」の字を「論」と間違える人がいる。そういう人が、「福沢諭吉」と書こうとすると、「福沢論吉(ろんきち)」となってしまい、何か偉そうじゃなくなってしまう。

 「諭(ゆ)」は音読みで、訓読みでは「諭す(さとす)」となる。「教諭」は「教え諭す人」である。
 で、その「諭す(さとす)」の読みが、先だって行われた神奈川県公立入試国語の問題で出された。
 って、ここに持って来るまでの前フリが長いねえ。

 漢字の読み書きの問題は、ときどき複数の県で同じ年に同じ問題が出されることがある。2年前の入試では、「委ねる(ゆだねる)」の読み書きが、神奈川・千葉・埼玉と3連発で出たことがあった。日程的に一番遅いのが埼玉だから、神奈川・千葉の問題を事前にやっておいた埼玉の受験生はちょっと得をした。

 神奈川では他に、「頒布」が出た。答えは「はんぷ」。意味は、広く配るということだ。
 これは大人でも読めない人がいる。「布」の方は、「分布図」の「布(ぷ)」だからいいが、「頒(はん)」の方は、「ふん」と読んでしまうかもしれない。
 ついでに、布という字には、広めるという意味もある。だから「キリスト教の布教」などと言う。

 「寡占(かせん)」も出た。
 これも読めない大人がいる。ちゃんと中学校でやっておかないと大人になって恥ずかしいぞ。
 「寡占」は、少数の企業が市場を支配する状態として、公民の教科書にのっている。
 「寡」は少ないという意味なので、口数の少ない人のことを「あの人は寡黙(かもく)だ」などと言う。私のことだ。

 最後の一つは、「貢献」。これはみんな出来ただろう。

 「貢献」、「寡占」、「頒布」、「諭す」。
 埼玉でも出るといいね。

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