「学校選択問題」実施校は広げ過ぎだ

 29年度入試で初めて導入された「学校選択問題」の行方が気になるところである。

 制度が毎年のように変わると受験生が可哀そうなので、少なくとも2~3年は継続するべきだろう。ただし、実際に行ってみて課題も見えてきただろうから、そこは修正を加える必要がある。

 「学校選択問題」のレベル(難易度)は、現在の枠組み全体を見通すと、やや難し過ぎた。特に数学。英語は逆に易し過ぎた。
 問題作成に当たっては、都立自校作成問題(日比谷・西など)などが参考にされたと思われる。もしかしたら、私立難関校も意識したかもしれないが、これはもう少し詳しく見て行かないと何とも言えない。

 今回の「学校選択問題」(特に数学)は、「浦和や大宮などの受験生には、少なくともこれくらいの問題をクリアしてほしい」というメッセージなのかもしれない。
 それはいい。県公立トップを目指す受験生が、目をつぶってもできるような問題で満点を取って、それで数学が得意だと錯覚されても困る。

 「都立復権」、「公立復権」などが取り沙汰される中で、埼玉県公立校が取り残されることは避けたい。
 公立関係者ならそう思うのは当然だから、入試問題をそれ相応の難易度に引き上げようとするのは間違ってはいない。

 だが、もしそうだとするなら、「学校選択問題」の実施校を、広げ過ぎたのではないか。浦和や大宮と、川越南あたりだと、平均点の差が5科で100点以上あると思われる。同じ問題で入試を実施するには、開きが大き過ぎる。

 都立自校作成の場合、その実施校は、日比谷など7校の「進学指導重点校」と、新宿など3校の「進学重視型単位制高校」、それに両国など5校の「併設型高校(中高一貫教育校)」の15校である。中高一貫を除くと10校である。
 埼玉には埼玉のやり方があるから、何も東京と同じにする必要はないが、「学校選択問題」実施校が20校というのは多過ぎたかもしれない。

 浦和・大宮・浦和一女・川越・川越女子・春日部・市立浦和。このあたりまではいいだろう。不動岡・蕨・熊谷・越谷北あたりが微妙なラインで、所沢北・浦和西・熊谷女子・川口北あたりは考えどころだ。和光国際・熊谷西・越ヶ谷・所沢・川越南あたりは、はずれたほうがいいかもしれない。

 ただ、ここで悩ましいのは、はずれた学校の戻る先がないということだ。「学校選択問題」以外の一般の問題は、今までの問題よりずっと易しくなっているからだ。ここへ戻れるだろうか。

 こうした点を踏まえて、30年度入試をどのように実施して行くのか、各高校がどのように対応して行くのかを注視して行こうと思うが、今のところ、私のもとには何の情報もない。

コメント

学校選択問題

今回の学校選択問題は過去問がないことで、不安をかかえて受検した人が多かったと思います。ただ、息子の場合は志望校(偏差値60〜62ぐらい)が学校選択問題を取り入れるとなったことで、かえって気が引き締まったそうです。昨年までの過去問が少しでも確実に解けるよう、くじけそうになりながらもさらに上を目指して頑張っていました。結果は良くなかったのですが、これは彼の学力向上にとっても大きな糧になったと思います。息子としては点数だけでなく特に数学は自分がどこまで部分点をもらえたか、開示してもらえたらいいなあ、と話していました。是非見直したいそうです。
来年度からはUPテストや北辰テストなどでのより本番に近い対策を期待します。そして、教育委員会はコロコロと方針を変えないでほしい。私としては3年でも短すぎる、最低5年は。

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