スピーチ上手がうらやましい

 テーブルスピーチは難しい。

 今日、姪っ子の結婚式があった。最近の結婚式は私たちの時代に比べてスピーチは少ない。その分、映像を多用した演出があって大変面白い。
 しかし、スピーチのまったくない式というのもなく、私なども時々頼まれることがある。今日は身内の式なので、その心配はなく気楽だが、事前にスピーチや挨拶を頼まれていると、役目が終わるまでは食事も喉を通らない。というほどでもないが、どうも落ち着かない。

 私にとって、人前で喋ることは仕事の一部であるから、目の前に大勢人がいるからといって、それで上がってしまうということはない。それでは商売にならないのだ。ただ、その場合は60分とか90分とか時間が長い。
 それに対し、テーブルスピーチは「3分間スピーチ」という言葉があるように時間が短い。

 長く喋れるのだから、短いのは楽だろうと言われるが、それは違う。マラソンランナーが100m競走を走るようなもの。またその反対に短距離ランナーが長距離を走るようなもの。つまり、長い講演と短いスピーチはジャンルが違うのだ。私は長距離専門なので、瞬発力が求められる短距離は苦手だ。

 苦手な短距離を走らなければならないときはどうするか。
 10分と頼まれたら5分、5分ならば3分と、指定された時間より短く喋ろうと心がける。長く喋るのが平気なものだから、強く意識しないと、ダラダラ延びてしまい中途半端なスピーチになってしまう。

 あれも言おう、これも言おうと欲張ると時間内に収まらないので、とにかく話題を一つにしぼる。
 これも心がけていることだ。

 昔、スピーチの名手にコツを聞いたことがある。
 「ドッと笑いをとったら、すぐに終わりにしなさい。調子に乗ってもう一つと欲張らないことです。拍手をもらったときも同じです。笑いや拍手はなくても、場が和んだり、みんながなるほどとうなづいたと思ったら、すぐに終わりにしなさい」

 ほかにもいろんなテクニックを教わったが、一番印象に残っているのがこのことだ。
 以来、短く短くを心がけているのだが、なかなかうまく行かない。
 スピーチ上手がうらやましい。

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