著作権侵害と言われないために

 著作権がらみの話をもう少し書いておこう。
 私に関係するのは、音楽よりも写真や文章である。

 このブログの読者の方は、おそらくご存知と思うが、私は毎年テレビ埼玉の入試問題解説番組に出ている。出ているというだけではなく番組自体を企画する立場だ。また、埼玉新聞や、他の情報紙でも問題解説している。こちらも企画から関わる立場。

 そうなると、過去の入試問題を画面や紙面で紹介することになる。
 さて、そのためにどんなことをするか。
 国語の長文問題なんかは、著作者の許可をとる。社会の問題に出てくる写真、たとえば金閣寺とか平等院とかの写真であれば、それも許可をとる。黙って使うことはしない。

 たいていは、まず電話して、その後「許諾申請書」のような書類を送り、先方からの許可を待つ。
 結構時間がかかり、面倒な作業だが、これをやっておかないと、後々もっと面倒なことになりかねない。
 使用については、無償の場合もあれば、有償の場合もある。

 入試を実施する埼玉県教育委員会も同じようにやっている。ただし、入試問題という性質上、事前に許可をとらなくていいことになっている。それでは問題が漏れてしまう可能性があるからだ。
 事後にホームページなどに掲載する場合は、著作者の許諾が必要で、これには少し時間がかかる。国語の問題文のところが白紙で、「許諾申請中」となっていたりするのはそのためだ。

 営利目的ではない教育委員会でもこれだから、出版社が入試問題集を発行する場合などはなおさらで、文章も写真もいちいち許諾を得なければならない。学校別問題集の場合は、試験を実施した学校と、問題文等の著作者、両方の許可が必要だ。

 そうやって作られた問題集を、学校や塾などがコピーして生徒に配ったらどうなるか。
 ここから先は、思い当たる方にそれぞれ調べていただきたいが、一般論としては、非営利である学校に対するしばりはやや緩く、営利である塾などにはきつい。

 問題集をコピーした場合、文章や写真自体の著作者の利益は損なわないとしても、購入に代えて複製するわけであるから、出版社の利益を損なう可能性がある。
 「買わなくていいよ。コピーしてあげるから」などと、安易に言ってはいけない。もしその発言がSNSなどで拡散されたら大変なことになる。

 自分の利益のために、他人の利益を侵害していないか。たぶん、そのあたりがポイントになると思う。お互い慎重にやろう。

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受験生・保護者の皆さん、学校や塾の先生方に最新情報をお届けします。ただし、結構頻繁に受験と無関係の話も。

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