注目の「新・川口市立高校」はどんな学校?

 新・川口市立高校の取材に行ってきた。
 現在ある市立川口・市立川口総合・市立県陽の3校が統合され、来年4月「新・川口市立高校」がスタートする。

 校舎は、現川口総合高校の敷地内に建設中であるが、200億円近い巨費が投じられてのものだから、公立としては全国屈指のものになるだろう。完成した暁には日本全国の学校関係者が視察に訪れることになろう。

 既存の3校に学ぶ生徒たちは、2年生あるいは3年生からこの新校舎に移る。ちなみに在校生の制服は今まで通りということだから、既存3校と新校、合わせて4つの制服が混在することになる。

 募集(全日制)については次のとおり。
 理数科 1クラス 40人
 普通科 8クラス 320人
 普通科文理スポーツコース 3クラス 120人
 以上だが、普通科の中に、入学後の選抜による「特進クラス」(3クラス:120人)を設置予定である。

 理数科や特進クラス設置に見られるように、全体として「進学校路線」を目指すことは明白だ。
 文理スポーツコースを設置したのは、市立川口の陸上競技やボート、川口総合の陸上競技・ソフトテニス・卓球・柔道など、県陽の新体操など、既存の強豪部活の実績を引き継ぐ狙いがあるからだろう。

 今春入試(平成29年度入試)における既存3校の志願者数は次のとおりだ。
 市立川口 364人
 川口総合 256人
 県陽   190人
 合計   810人
 仮に同人数が、来るべき30年度入試で定員480人の新・川口市立高校を志願した場合、倍率は1.69倍となる。29年度入試の最高倍率は、市立浦和の1.70倍であるから、それと並ぶ高倍率となる。

 かつて県立高校の統合が盛んに行われた時期があったが、その場合、統合される一方、あるいは両方が募集困難(定員割れ)に陥ってのものだった。しかし、今回の3校は、いずれもそのような状況にはなく、むしろ地域の人気校であったわけだから、新・川口市立高校は初年度から高倍率になることが予想される。

 新・川口市立高校が「進学校路線」を取ろうとした場合、さしあたり蕨・川口北との競争になるのは明らかだ。蕨は国公立に80人前後、川口北は50人前後の合格者をコンスタントに出している県下有数の進学校だ。
 こうした現状を考えると、部活では既存3校のDNAを引き継ぐとしても、学習及び進学指導面では、これまでとはまったく異なるコンセプトを打ち出さないと、受験生・保護者や、中学校・塾の先生の理解は得られないだろう。

 入れ物(施設・設備)は申し分ない。日本一を誇ってもいいくらいだ。あとはスタッフ(指導陣)をどれだけ集められるだ。浦和、大宮をはじめとする県を代表する進学校から、今まさに全国を相手に戦っている先生方を招集できるかどうか。
 既存3校の先生方には大変失礼な言い方かもしれないが、初年度ロケットスタートを切るには、そういった新しい力の結集が必要である。

 おまけ。
 私は教員生活のほとんどを川口の学校(川口北高)で過ごした。そんなわけで、新・川口市立のみならず川口北・県立川口など川口と名の付く学校には頑張ってもらいたいと思っているのである。


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