「うちは打たれるのに慣れているから」の一言で勝利の予感

 野球ネタが続いて恐縮だが、今日の話は必ずしも野球オンリーというわけではない。

 花咲徳栄の岩井隆監督が、決勝戦の前日、「うちは打たれるのに慣れているから~」という内容の発言をしていた。
 私はこの発言を聞いて、気持ちがうんと楽になった。オマエが楽になってどうするという話だが、第三者の私がそうなのだから、当の選手たちにはずいぶんとリラックスできたのではないか。

 そうだよな。俺たちよく打たれてる。でも、それ以上に打てばいいんだ。そうやって勝って来たんだから、明日もそれで行こうぜ。
 と、選手たちが思ったかどうか分からないが、オマエら明日打たれるぞが、かえってプレッシャーから解放する言葉になった。

 花咲徳栄は昨年秋の新チーム以来、県内では浦和学院に2度、関東では慶応(神奈川)と早実に負けている。
 秋季県大会 浦和学院4-3花咲徳栄
 秋季関東大会 慶応9-1花咲徳栄
 春季県大会 浦和学院7-6花咲徳栄
 春季関東大会 早実10-9花咲徳栄(タイブレーク)
 「うちは打たれるのに慣れているから~」は、決して気休めではなく、強がりでもなく事実なのだ。なにせ、この夏の県大会でも相手を0点で抑えた試合はなかったほどだ。

 私が指導者だったら、圧倒的に力の差がある弱小チームに1点でも取られようものなら烈火のごとく怒るであろう。てめえらつまんねミスしやがって。
 あるいは、1点差負けの多いかれらに対し、余計な失点するから勝てねえんだと激しく責め立てるだろう。
 はたして岩井監督はどうなんだろう。今度お会いする機会があったらぜひそのあたりを聞いてみたいものだ。

 およそあらゆる競技でミスが出たほうが圧倒的に不利なのであるから、指導者としてミスをとがめるのは当然のことである。しかし一方、ほとんどの競技は、相手より1ポイントでも多く点を取れば勝ちなのである。すなわち、ミスは挽回できる。

 ミスを防ぐことは大事だが、ミスはただちに負けではない。これは勉強にも仕事にも通じる話だ。
 ミスをして平気な顔をしているようでは困るし、そこから何も学ばないのは愚かだが、「ミス? そんなもん後で取り返してやるぞ」の気持ちを育てるのも大切なことだ。

 岩井隆監督の何気ない一言から、そんなことを考えた私である。

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