生徒募集にどこまで時間と労力をかけるべきか

 さいたま市の小中学校は、昨日で夏休みが終わり今日から学校だ。
 高校の方も、2日3日に文化祭のある学校はすでに動き出している。

 さて、今日は生徒募集にかける時間とエネルギーの話である。
 ごくごく大ざっぱに言えば、次のようにまとめられる。
 ○公立より私立の方が時間とエネルギーをかける。
 ○上位校より中堅・下位校の方が時間とエネルギーをかける。

 一昨日紹介した県立浦和は、外で1回、校内で1回、計2回しか説明会がない。外部で行われるフェアへの参加や、中学校訪問などはあるが、それほど多くの時間とエネルギーをかけるわけではない。
 公立でも10回近い説明会を行う学校があるし、私立はもっと多いところもある。私立には受験生対象の説明会のほかに、塾対象説明会があり、中学校訪問のほかに塾訪問もある。参加するフェアの数もケタ違いだ。中学校単位・塾単位の見学会の受け入れもある。

 生徒募集活動には、質を担保し量を確保するという2つの目的があり、この両方がねらいどおりに運んだ時に募集が成功したと言える。質というのは、大部分は学力と置き換えて間違いないが、志望動機の明確さ、志望順位の高さなども考慮すべきである。

 特に私立学校の場合、募集の成否は学校経営に直結するので、公立に比べ、より多くの時間とエネルギー、さらには資金を投下しなければならない。

 というようなことは、今さらなので、私が言いたいのはここからの話である。

 組織や先生個人の持つ時間とエネルギーは無限ではない。したがって、これらをどこにどれだけ使うかは慎重に計画されなくてはならない。

 私が教員研修会などに呼ばれたときによく言うのは、「その学校が今かかえている課題のほとんどは募集の成功によって解消する」ということである。解決ではなく、あえて解消と言っている。

 これは募集の質に目を向けた言い方だ。
 学力が高く、志望動機が明確かつ志望順位の高い生徒を集めることに成功すれば、入学後の生活指導上の問題が激減するであろう。行事や部活も活性化し結果を残せるだろう。進路進学実績も上昇するであろう。生徒のみならず先生にとっても毎日の学校生活が喜びに満ちたものになるであろう。
 先生方、だから生徒募集活動がんばりましょうねというオチなのだが、入学させてから苦労するより、入学前に苦労したほうがずっと楽だと思う。

 だが、前述したように時間とエネルギーは無限ではないのだから、どこかに「ここまで」というゴールを設定しておく必要がある。
 生徒募集活動は、教育に密接に関わってくるが、教育そのものではない。
 教育に「ここまで」はないが、学校や先生が行うそれ以外の活動には「ここまで」があっていいのではないかというのが私の考えなのだが、長くなってきたので、続きは次回にしよう。

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