ひたすら直球勝負の授業に好感

 秋の授業見学シリーズ第2弾は狭山ヶ丘高校数学科の佐藤銀平先生だ。(9月13日取材)
 東北大・同大学院を経て同校赴任4年目の若い先生だ。私のような老人から見ると実に初々しく、ほとんど男子生徒と見分けがつかない。

 この日の授業は、条件が悪かった。文化祭後2日間の代休明け。40分の短縮授業(普段は50分)。加えて前の時間は体育。
 もうちょっと良い条件の時に見たかった。が、取材日程が詰まっていることから無理をお願いしたのはこっちだ。

 経験の浅い佐藤先生の授業は、「ひたすら直球を投げ込むような」授業であった。本来はもうちょっと変化球を混ぜたほうがいいのだが、まだ、球種が少ないのだ。打者との駆け引きのようなものもなく、ど真ん中にストレートだけを投げ続ける。

 この日の授業も、定理・公式を説明し、問題を解かせ発表させ、評価し解説するという単純な繰り返しだったが、私は、若い先生の授業はこれでいいと思う。これで50分間引っ張ってみろ。いろんな技を使うのは、それからでいい。
 もちろん、先輩の先生を見習って、いろんなことを試してみるのはいいことだが、先輩たちだって最初から巧かったわけではなく、みんな直球勝負から始まったのだ。カーブやスライダーを覚えるのはずっと先だ。

 だから、もし私が佐藤先生を指導する立場だったら、「よし、いいぞ。このままで行け」と言うだろう。変にギャグかましたり、経験談や世間話で受け狙いに走るんじゃないぞ。数学だけやれ。授業を振り返るんだったら、数学的にどうだったかだけを反省しろ。

 なんか偉そうな話になっているが、生徒受けはいいけど、生徒の力を伸ばせない教員というのもたくさん見てきたからね。そうならないために、技巧に走らず、愚直に王道を歩んで欲しいと思うのである。

 授業後に男子生徒が個人的に質問していた。
 「質問好き」はどこのクラスにもいるものなので、そういう生徒だったのかもしれないが、この場面、ほめられていいのは生徒だけである。
 先生サイドに立てば、質問内容にもよるが、もしかしたら疑問の残る授業をしてしまったのではないか、他の生徒も同様の疑問をいだいているのではないかと反省材料にしなければならない。そういう心がけがあると成長のスピードも速い。

 狭山ヶ丘数学01
 狭山ヶ丘数学02




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