なぜ野球の練習時間は長いのか

 高校野球秋季大会は、決勝で花咲徳栄が市立川越を破り4年ぶりの優勝。
 夏は1か月近く甲子園に滞在し、帰校後も多くのイベントに引っ張りまわされて、新チームのスタートが遅れたにもかかわらずこの結果。しばらくは花咲徳栄時代が続きそうだ。

 先日、県立浦和の文化祭(浦高祭)に行った折、野球部の1年生から声をかけられた。テレビの入試番組などで私の顔を知っていたようだ。
 かれは、地区予選を勝ち抜き県大会に出るのだと嬉しそうだった。県大会では62年ぶりに2勝し、ベスト16に進出した。よくやった。
 ところで。
 毎日どれくらい練習しているかと尋ねると、9時ぐらいまでという答え。
 おいおい勉強大丈夫か。予習復習は必須の学校だろう。

 ということで、前置きが長くなったが、なぜ野球の練習は長いのかが今日のテーマである。

 精神論の部分はひとまずおいておこう。
 短い練習時間で強くなれれば、それが理想だし、目指して欲しいが、私は、野球の練習時間の長さは、競技の特質によるものだと考えた。

 野球には、攻め(オフェンス)と守り(ディフェンス)という二つの要素がある。
 が、これは他の球技や格闘技なども同様である。
 しかし、他の球技などでは、攻めと守りに共通する技術がある。分かり易いのは球技におけるパス。これは攻めにも守りにも使える技術だ。テニス型の球技だと、レシーブは守りの技術であるが、攻めの第一歩でもある。

 バレーボールにおけるブロックは守りの技術であるが、それで得点することもできるので攻めの技術と見ることもできる。テニスではリターンエースというのもある。

 このように、多くの競技において、攻めと守りは混然一体となって行われるため、練習においても攻めの練習は守りの練習であり、守りの練習は攻めの練習となる。
 つまり、極論すれば、攻めも守りもほぼ同時に練習することが可能だ。

 ところが、野球においては、攻めと守りは、はっきりと分けられている。攻めの技術と、守りの技術に共通点がない。バッティングの技術は、ゴロを捕ることには応用できず、フライを捕る技術はバッティングには応用できない。

 早い話、技術的に共通点のない2つの競技をやっているようなものなのだ。
 だから、攻めに2時間、守りに2時間、両方やると4時間ということになる。こりゃ、放課後から始めりゃ、8時9時になるよな。

 1 相手が邪魔しない競技で、かつ個人で争う競技(陸上など)は、比較的短い練習で済む。
 2 攻めと守りが必要な競技は、両方の練習が必要なので、その分練習時間は長くなる。
 3 チームで争う競技は、コンビネーション(連携)の練習が必要なので、その分、練習時間が長くなる。
 4 道具を使う競技は、身体能力を高めるほか、道具を扱うスキルを高めなくてはならず、その分練習時間が長くなる。

 以上は、一般論だが、これに加えて、野球は前述したように、攻めと守りは別の競技と言っていいほど違うので、どうしたって練習時間が長くなるというのが、とりあえずの私の結論だ。

コメント

コメントの投稿