危機感を持たせようなんて無駄なことだ

 公立高校の校長から、しばしばこんな話を聞く。
 「私立は羨ましい。先生方が積極的に生徒募集活動に動いてくれる。公立の先生は身分や給与が保証されていることもあってまったく危機感がない」

 これはよく言う「隣の芝生は青く見える」っていうやつだ。
 私立の先生だって、今どき身分や給与はちゃんと保証されている。それに、埼玉県の場合で言えば、生徒が集まらなくて廃校寸前という学校はなく(高校は集まっても中学が集まらないという学校はあるが)、危機感を持つような状況ではない。

 校長が、先生方に危機感を持てと言うのは、先生が生徒に自信を持てとか自分を信じろとか実体のないアドバイス?をしているのと同じで、何の効き目もない。
 
 会社の場合なら、社長はじめとする幹部は、組織の危機を自分の危機に置き換えられる。私のような零細・極小企業の経営者ならなおさらだ。しかし、一般の社員は、余程のことがなければ組織の危機を自分の危機に置き換えて考えるなどできないし、そもそも、そんなことしなくていい。

 だから、校長が学校経営の先行きに危機感をおぼえたとしても、同じ意識を一般の先生に求めるのは無理筋というものなのだ。

 でも、一般の先生たちにも、もっと前向きに、やる気を持って、主体的に取り組んでもらいたい。特に生徒募集に関して。
 だったら話は簡単。

 危機の話じゃなく、骨の折れる募集活動の先に開けてくるであろう、明るい未来の姿を示してやることだ。
 「そんなんじゃ、希望の学校に行けないぞ」と言うより、「こうすれば希望の学校に行けるぞ」の方が、効き目があるのと一緒だ。

 指揮官たる校長は、最悪のシナリオを想定しておいたほうがいい。そのことでうじうじ悩むのも給料のうちだ。
 しかし、それを部下である一般の先生にそのまま示すことに意味はない。やる気を削いでしまう可能性の方が高い。

 明るい未来の話をしようぜ。

コメントの投稿

非公開コメント

main_line
main_line
プロフィール

梅野弘之

Author:梅野弘之
受験生・保護者の皆さん、学校や塾の先生方に最新情報をお届けします。ただし、結構頻繁に受験と無関係の話も。

最新記事
最新コメント
月別アーカイブ
カテゴリ
当ブログを訪問された方
検索フォーム
RSSリンクの表示
リンク
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード
QRコード