もうタブレット導入だけじゃ誰も驚かない

 「授業にタブレット(iPadなど)を導入しています」
 などと言うと、世間の人が「おっ、進んだ教育をしている学校じゃないか」と思ってくれたのは、つい2、3年前までだ。電子黒板などもそう。

 が、世の中の変化は激しく、今やタブレット導入くらいでは、誰も驚かなくなった。

 私は昨日、NTTドコモが主催する「教育ICTセミナー」というものに出席してきたのだが、講師を務められた松原和之氏(コアネット教育総合研究所長)、加藤友信先生(開智未来高校教頭)、平井聡一郎氏(情報通信総合研究所特別研究員)のお三方は皆、「タブレットを導入したからといって生徒が集まるわけじゃありませんよ」と仰っていた。私もそう思う。

 というわけだから、まだ導入していない学校は、単に他校に後れをとっているとか、このままじゃ生徒募集に不利だという理由だけで、あわててタブレットを導入することは止めよう。

 これも前記お三方の共通認識だと思うが、大事なのはICTをどのように教育改革に結びつけて行くかということだ。

 どういう教育をしたいのか。どういう生徒を育てたいのか。
 学校は常にそのことを問い続けなければならない。
 この大命題の前では、タブレットを導入しようかどうかなんてどうでもいい問題である。

 が、一方で、こうも考える。
 大昔の教員である私から見ると、今の先生方がうらやましい。私らが、とてつもない時間をかけて作成していた資料や教材が一瞬にして準備できる。たった1枚の写真を生徒に見せるのにどれだけ大変な思いをしたことか。

 教育機器は便利である。昔ならやりたくてもできなかった指導を可能にしてくれる。だから、これを使わない手はない。
 そういう意味では、まずは導入しよう、使ってみようという考え方もあながち間違えとは言えない。議論ばかりしていても先には進まない。

 ICTを活用して、どのように教育の質を高めて行くか。
 この軸足がぶれては行けない。私立学校には、その上で、積極的に教育機器の導入を図ってもらいたいものである。

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