箱根駅伝改革案、結局のところ視線の先には東京がある

 向かうべき方向はそっちか。
 箱根駅伝の話である。

 まだ先の話であるが、2024年以降、箱根駅伝出場校を全国に拡大することが検討されている。
 箱根駅伝には、なぜ関東の大学しか出られないのか。
 答えは簡単で、関東学連(関東大学陸上競技連盟)が主催する大会だからである。つまり、全国大会ではなく、関東大会なのだ。

 昭和の終わりころから日テレが完全生中継を開始し、出るのは関東の大学生だが、見る人は全国に広がった。
 ならば、全国の大学が出場できる大会にしようではないかというわけである。

 全国の大学に門戸が開かれている駅伝には、出雲駅伝と全日本大学駅伝がある。
 今年94回目の箱根駅伝と比べ、出雲駅伝29回、全日本大学駅伝49回と歴史は浅い。
 だが、箱根が関東ローカルなのに対し、出雲と全日本は全国大会であり、出雲優勝校には内閣総理大臣杯、全日本優勝校には秩父宮賜杯が授与されることからも分かるように、格式はこちらの方が上ということになる。
 人気の箱根駅伝に対し、格式の出雲駅伝・全日本大学駅伝。

 よく知られているように、高校駅伝の強豪校は、世羅高校(広島)はじめ関西以西が断然多い。
 箱根の人気の高まりにより、強豪校の優秀な選手が関東の大学に集中するようになった。
 箱根が全国の大学に門戸開放されれば、地元の大学に残る選手が増え、東京一極集中が解消されるのではないか。それも一つの考え方ではある。

 だが、結局のところ、視線の先には東京がある。
 東京の大学をめざすか、東京の大会をめざすかの違いだけである。

 この度の改革案は、テレビ局やスポンサーの意向によるものだろう。かれらの商業主義を批判しても始まらない。それは仕方がないことだ。
 だが、地方大学が「俺たちも箱根に出させろ」と本気で考えているとしたら、つまり、東京の人気や、東京の魅力に便乗しようというのであれば、永遠に地方創生や地方活性化なんて出来っこない。

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受験生・保護者の皆さん、学校や塾の先生方に最新情報をお届けします。ただし、結構頻繁に受験と無関係の話も。

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