彼氏(彼女)と同じ高校に行きたい、それもいいだろう

 「But love is blind, and lovers cannot see the pretty follies that themselves commit.」
 Shakespear(シェイクスピア)の「The Merchant of Venice(ベニスの商人)」の一節。
 Folly(愚かなこと、愚行)がちょっと難しいが、何とか中学生でも訳せそうだ。
 「しかし、恋は盲目であり、恋人たちは自らの愚行に気づかない」

 「何だよ。要するに彼氏(彼女)と同じ学校に行きたいってことじゃないか。それならそうと早く言えよ」
 学校や塾の先生だったら、一度や二度こんな生徒に出くわしたことがあるんじゃないか。彼氏彼女ではなくとも「誰ちゃんと離れたくないから」みたいなやつ。
 
 困ったね。
 先生方、こういう場合、どうやって指導するの?
 自身に同じ体験があればいいけど、そんなのないでしょう。
 
 浦高と浦和一女だと別々になっちゃうから大宮にしよう。
 って、これはリスク有り過ぎ。
 もっと難易度下げないと実現の見込みがない。それで、どっちか一方が志望校レベルを下げる。
 しかし、これは先生という立場上容認できない。
 「そんなんで志望校決めちゃダメなんだよ」

 これが普通の状態だったら、「はい、分かりました」となるのだが、なにせ相手は「Blind(盲目)」だ。理よりも情が勝っているやつに理詰めの説得は不可能だ。

 「別々の高校に行ったって、家は近いんだからいつでも会えるじゃないか。ラインで一日中つながっていられるし」
 なんて言っても効き目ないな。だっていつも一緒にいたいんだから。いつも見えるところにいて欲しいんだから。

 高校教員経験者として言えば、高校に入って来ると、むしろ別の中学校から来た連中に目が向くみたいで、中学時代の仲間やグループは自然に解消して行くものなんだけどね。彼氏と彼女の関係もそう。
 しかしこれも「オマエらそのうち別れるぞ」と言っているみたいで、効き目は無さそう。

 分かった。一緒の学校に行きたいというならそれでもいい。これからも仲良くやりなさい。
 で、それはそれとして、勉強の方はどうすんの? 部活は? 将来の希望は?
 つまりだな、彼氏(彼女)と一緒にいたいというのは、その学校を選んだ理由であって、高校に入る理由にはなっていないんだよ。高校生になる理由と言ってもいいかな。これは、彼氏(彼女)がいようがいまいが関係なしに必要なものなんだよ。だから、そっちも考えようじゃないか。

 まあこれで冷静になって考えを改める生徒がいるかもしれないが、たぶん変わらんだろう。それは仕方ないことだ。

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受験生・保護者の皆さん、学校や塾の先生方に最新情報をお届けします。ただし、結構頻繁に受験と無関係の話も。

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