作成者の立場になって問題を予想してみる

 問題作成、略して「問作」。
 今日は「問作」する人の立場になって、入試問題を考えてみよう。
 受験生にとって、試験を受けるものであって、作るものではないから、立場に立ってなどと言われても難しいと思うが、そこは想像力を働かせてみようではないか。

 まず、試験後にあっちこっちからツッコミが入るような問題を作ってはいけない。マスコミに取り上げられて、教育委員会のエライ人がカメラの前で頭を下げるような事態は避けなければならない。
 じゃあ、どんなツッコミが入ると予想されるか。

1「教科書に出てないじゃないか」「中学校で習ってないじゃないか」
2「去年と同じじゃないか」
3「業者模試の問題と同じじゃないか」
 とりあえず予想できるのは、こんなところか。

 教科書に出てないとか、中学校で習っていないというのは最悪で弁明のしようがないので、問作では絶対に避けなければいけないことだ。
 たとえば社会科で最新の時事問題が出ないと断言できるのは、「まだ教科書に出てない」の一言で説明できる。

 去年と同じというのも、いかにも手抜きみたいでまずいだろう。よく似ているのは仕方ないとしても、市販の過去問題集に掲載されている最近5~6年分のコピーみたいな問題は避けたいところだ。
 ただし、これには例外があって、同じパターンの設問はOKなのだが、今日は具体的な事例については触れない。

 多くの受験生が業者模試を受けていると思うが、問作担当者は、ここにも目を光らせている(はずだ)。本番で模試と同じ問題が出れば、受けた経験のある人と、受けた経験のない人の間に、有利不利が生じる。
 偶然の一致と片付けられないのは、模試が有料であるからだ。経済的事情で模試を受けられない人だっているわけで、そういう人たちが不利になってはいけないと考えるのである。よく似ているという程度なら許されるが、完全一致は避けようとするだろう。

 他県の問題との一致。
 これは仕方ない。
 全国47都道府県の最近5~6年分の問題との一致を避けようと思ったら、門作はほとんど不可能だから、これはセーフだ。

 なお、埼玉県は群馬県・茨城県・千葉県などと「隣接県協定」というのを結んでいて、一部地域では相互に県を越えて受験できる仕組みになっているので、あきらかに群馬県・茨城県・千葉県の生徒が有利になるような問題も出せない。英語や数学では考えにくいが、社会などでは配慮して作るだろう。

 いずれも、ちょっと考えれば当たりまえのことだが、出そうな問題を予想するには、こういう基本的なところから押さえていかなければならない。

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受験生・保護者の皆さん、学校や塾の先生方に最新情報をお届けします。ただし、結構頻繁に受験と無関係の話も。

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