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「ボロボロになるまでやる」のは美しくない

 ボロボロになるまでやる。

 これが参考書や問題集の話だったら、よくぞそこまでとほめてやるんだが、スポーツ選手のキャリアの話となるとどうか。また、われわれ一般人の話としてはどうか。

 もうそろそろ引退かと思われた選手が現役続行する場合、よく聞かれるのが「ボロボロになるまでやる」というセリフだ。
まあ、言葉としては決まっているが、実際にはかつてのスター選手がボロボロになった姿なんて誰も見たくないわけで、「もったいない。まだやれるのに」と、周囲が言ってくれているうちに引退したほうがいい。

 ものごと簡単に諦めてはいけないが、野球にしろサッカーにしろ仕事としてやっているわけだから、「ボロボロになるまでやる」必要はないな。余力を残して、次のステージに進んだほうがいい。

 世間が、あまりにも「ボロボロになるまでやる」ことを賛美すると、若い人が勘違いしてしまうかもしれない。
 途中で投げちゃいけないんだ、あきらめちゃいけないんだ、ボロボロになるまで頑張らなきゃいけないんだ。それができない自分はダメなんだ。
 と、そんなふうに思ってしまったら大変だ。

 まあ、人生全体として言えば、「ボロボロになるまでやる」ことになるんだろうね。われわれは、いつかは頭も体もボロボロになって死ぬんだよ。

 ただ、仕事は違うだろう。
 「ボロボロになるまでやる」のは、そんなに尊いことでもなければ、美しいことでもない。第一、本当にそこまでやってしまったら、立て直すのも至難だし、もしかしたら再起不能に陥ってしまうかもしれない。

 というわけで、「ボロボロになるまでやる」なんて言っているスポーツ選手を見ると、ついつい、「たかが仕事なのに、何もそこまでやる必要ないんじゃないの」と言ってやりたくなるのである。
 「ボロボロになる、その一歩手前ぐらいまで頑張ってみようと思います」
 誰かそんなこと言ってくれるといいんだが、それじゃ見出しにならんか。

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受験生・保護者の皆さん、学校や塾の先生方に最新情報をお届けします。ただし、結構頻繁に受験と無関係の話も。

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