FC2ブログ

AI(人工知能)の弱点は読解力らしいぞ

 AI VS 教科書が読めない子どもたち S

 このところAI(人工知能)に関する本を集中的に読んでいるのだが、その中の一冊に「AI VS.教科書が読めない子どもたち」がある。

 著者の新井紀子氏はNetCommons(ネットコモンズ)の開発者として、すでに教育界ではよく知られた人物だが、最近では人工知能「東ロボくん」の研究開発リーダーとして有名であるから、著書を読んだり、講演を聞いたりした方も多いと思われる。

 新井氏は数学者であるが、大学は一橋大学法学部だ。バリバリの文系。
 が、大学入学後に数学に目覚め、米国イリノイ大学(数学科)に留学し、以後数学者の道を歩んできたという異色の経歴の持ち主だ。

 「東ロボくん」は、国立情報学研究所が中心となり、「ロボットは東大に入れるか」をテーマに人工知能の研究・開発を進めてきたプロジェクトである。

 詳しくは本書に譲るが、「東ロボくん」の偏差値は、順調に上昇し、MARCHレベルなら合格できるところまで到達した。が、その先が進まない。
 「東ロボくん」は、コンピュータ(電子計算機)であるから、計算とか記憶には抜群に強いが、読解力が弱いという致命的欠陥があり、それが克服できない。

 そこで、どうやったら読解力がつくかの研究をするわけだが、その過程で、「日本の中高生の多くは、中学校の教科書の文章を正確に理解できない」という事実が浮かび上がってきたため、研究の中心が、東大合格から中高生の読解力向上に移ってくる。

 前半はAIについての概説で、多少専門用語が出てくるが、高校レベルの数学の知識があれば普通に理解できる。
 後半は、「RST=リーディング・スキル・テスト」の話が中心となるが、その調査結果は、現場で苦労されている先生方の実体験を裏付ける形になっており、共感できる部分も多いのではないか。



 

コメントの投稿

非公開コメント

No title

以前に新井紀子先生の講演を聞いたことがあります。
その時の講演では、会場で実際にリーディング・スキル・テストを行って、その会場での正解率などが発表されていました。

物事を正確に読み取れないことの弊害は、国語にとどまらず勉強全体、ひいては社会生活にも影響があると思います。

SNSでの会話が単語になりつつある今こそ、文章を正確に読むことの大切さを広めていかなくてはならないとも思います。
プロフィール

梅野弘之

Author:梅野弘之
受験生・保護者の皆さん、学校や塾の先生方に最新情報をお届けします。ただし、結構頻繁に受験と無関係の話も。

最新記事
最新コメント
月別アーカイブ
カテゴリ
当ブログを訪問された方
検索フォーム
RSSリンクの表示
リンク
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード
QRコード