「ボールが頭に当たったら死ぬぞ」の背景を考えてみる

 「ボールが頭に当たったら死ぬぞ」。
 そうだ。だから、野球ではバッターはヘルメットかぶってる。

 5月11日、読売新聞ニュース。以下引用。
 「金沢龍谷高校の野球部で4月、1年生の男子部員に対し、男性監督(40)による不適切な言動の指導があり、同校が男性監督を謹慎処分としていたことが10日、わかった。石川県高野連を通じて事態を把握した日本学生野球協会は11日、審査室会議を開いて同校への正式な処分を決める。同校によると、4月1日午後、ノックの練習中に、男子部員の集中力が欠けていると感じた男性監督が『ボールが頭に当たったら死ぬぞ』などと発言した。言動にショックを受けた男子部員は翌2日から練習を休み、母親が同校に経緯を説明した。男子部員は現在も不登校の状態が続いている」
以上引用おわり。

 「ボールが頭に当たったら死ぬぞ」が不適切な言動かどうかは、ひとまず措くとして、私はこの報道が、朝日や毎日ではなく、ほぼ読売一紙だけだったことに注目した。地元紙・北國新聞WEBサイトも調べたが見当たらなかった。
 高校野球大会を主催する朝日や毎日ならスルーだろうが、高校野球にそれほどコミットしていない読売だから記事にできたと推測。

 次に、5月11日に開かれた日本学生野球協会・審査室会議において、どんな処分が決定したかを調べてみた。
 ●対外試合禁止
  広島商業 部員の部内暴力
  神村学園(鹿児島) 部員の部内暴力
  小倉(福岡) 上級生の下級生への行き過ぎた指導
  酒田南(山形)部員の部内暴力
  精華(大阪) 部員の部内暴力
 ●謹慎
  希望が丘(福岡)の監督 新入生徒練習参加規定違反
  金沢龍谷(石川)の監督 部員への暴力と暴言
  高知の部長 報告遅れ
  鳥羽(京都)の部長 部内暴力と暴言
  校名非公表 顧問の人権侵害行為

 全10件。処分としては対外試合禁止が重そうだ。謹慎は部長や監督など指導者に対する処分である。

 読売は、事前に情報を得、取材し、日本学生野球協会の処分が決まるタイミングに合わせて、記事化したと思われる。強豪広島商業・神村学園の対外試合禁止よりも、全国的に無名の金沢龍谷の暴言の方が、記事としては注目度が高いという判断だろう。
 ちなみに、金沢龍谷は今年4月に校名を変更した。旧校名は尾山台である。石川県は、星稜、航空石川、遊学館、金沢が強く、金沢龍谷は2010年に一度石川県大会決勝に勝ち残ったのが最高。駅伝部は全国大会に何度か出場している。

 「ボールが頭に当たったら死ぬぞ」をネット検索すると相当数がヒットする。新聞は、読者が食いつきそうな話題を取り上げる。「死ぬぞ」や「不登校」というワードは今の時代、人々の関心を惹きやすい。その意味で読売の狙いは当たりということだろう。

 「ボールが頭に当たったら死ぬぞ」はその通りかもしれないが、先生方には、「スマホ見ながら歩いてると死ぬぞ」と生徒に厳重注意していただきたい。

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受験生・保護者の皆さん、学校や塾の先生方に最新情報をお届けします。ただし、結構頻繁に受験と無関係の話も。

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