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全国学テ、大阪市の成績の悪さを「さいたま市民」として考えた

 大阪市・吉村洋文市長は今年度の全国学力検査の結果を受けて、次のように発言した。

 「今年度の結果は、 政令指定都市の中で昨年度同様最下位であり、非常に残念である
 「公教育の成果を測る指標として、 全国学力テストを活用しているのであるから、この結果の重大性を教育委員会だけでなく、各学校長や教職員にも認識してもらいたい」
 「来年度に向けては、地道な取組み継続するとして、制度面を大胆に変えて、現場の意識改革を図る必要があると考えている」
 「『結果』に対して『責任』を負う制度に転換しなければならない」
 
 このように述べ、さらに3つの具体策を示した。
 「①全国学力テストの目標の達成・未達成を業績評価などに反映、②1つの教育委員会を4つのエリアにブロック化、③8つ程度の特別な中学校(中高一貫教育校)を創設する」
 
 吉村洋文・大阪市長、8月2日の会見をもっと詳しく

 発言内容をフリップ化したものがあるので、こちらが分かりやすい 

 
 学力テストの結果を賞与などに反映させるという点については、当然反発が予想されるわけだが、その前に大阪市の状況がどれだけ悪いかを見ておこう。 
 大阪市教育委員会のまとめがある。

 全国学力・学習状況調査「大阪市の結果概要」(平成30年8月1日)

 が、それよりも、政令都市20市との比較が分かりやすいと思い、中学3年生の結果をまとめてみた。
 平均正答率は小数点以下は発表されていない。
 
 ◆中学3年生の正答率比較
 20180805全国学テ政令市

 たしかに残念な結果である。
 別に順位競争をしているわけではないが、この結果を見て何とも感じないような市長じゃ困る。その点では、吉村市長、真っ当な反応だ。
 それはそうと、さいたま市はいいね。これは公立だけの結果だが、栄東・開智・大宮開成・淑徳与野といった私立勢も加えたら、さらに高くなる。大阪市が、結果がいい政令市の例をいくつか挙げているが、その一つがさいたま市だ。さいたま市に視察に来れば? もう来てるかもしれないけど。

 当ブログの主たる読者は学校や塾の先生と思われるが、先生だったら、「大阪市の先生が特別ぶったるんでる結果じゃない」ことは分かりますよね。
 地域性とか家庭の問題とか、いろんな要素がからまっての結果だから、学校の先生さえ頑張れば解決するという単純な問題ではないのですよ。

 私はこの「全国学力・学習状況調査」では、「学習状況」の方に注目していて、「生徒質問紙」と「学校質問紙」の回答・集計結果をよく見ている。

 大阪市が全国と比べ、低い数値である質問項目(中学生)を調べてみた。

 Q「家で、自分の計画を立てて勉強していますか」
 ※数値は「している」と「どちらかというと、している」の合計 
 大阪 41.0% 全国 52.1%
 
 Q「家で、学校の授業の予習、復習をしていますか」
 大阪 40.9% 全国 55.2%

 大阪の中学生は家で勉強しない。
 これをどうするかだ。

 地域との関係も気にかかる。
 Q「今住んでいる地域の行事に参加していますか」
 大阪 29.0% 全国45.6%
 Q「地域社会などでボランティア活動に参加したことがありますか」
 大阪 61.1% 全国73.6%

 大阪の中学生は地域との関りが少ない。
 これも何とかしないと。

 もう一つ、就学支援について。
 就学支援を受けている生徒の割合を学校ごとに聞いたもの。
 20180805就学支援 表
 グラフ化すると、こんな感じ。
 20180805就学支援 グラフ

 就学支援を受けている生徒の割合が10%未満までであると答えた学校が、さいたま市だと51.0%、全国だと35.9%であるのに対し、大阪市は6.1%である。また、30%以上であると答えた学校が、さいたま市だと3.5%、全国だと10.2%であるのに対し、大阪市は32.8%である。
 大阪市は就学支援を受けている生徒の割合が多い。
 このあたりも問題がありそうだ。

 以上、ダラダラと書き連ねてきたが、学力テストの点数が上がらないのを、先生へのアメとムチ政策だけで解決しようというのは、無理があり過ぎじゃないかというのが、さいたま市民としての感想だ。

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受験生・保護者の皆さん、学校や塾の先生方に最新情報をお届けします。ただし、結構頻繁に受験と無関係の話も。

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