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夏季休業、予定通りでいいんじゃないか

 文部科学省が都道府県教育委員会等に、夏休みの延長を検討するよう通知を出した。
 8月7日、林芳正文部科学大臣が明らかにしたものだが、記録的な猛暑や、愛知県豊田市で小1男児が学校行事中に死亡した事例などを受けたものであろう。

 公立学校の先生にとっては常識なのだが、ここで簡単に学校の休業日についてまとめておこう。
 学校教育法施行規則第29条 
 「公立の学校(大学を除く。)の学期及び夏季、冬季、学年末、農繁期等における休業日は、市町村又は都道府県の設置する学校にあつては当該市町村又は都道府県の教育委員会が、公立大学法人の設置する高等専門学校にあつては当該公立大学法人の理事長が定める。」
 つまり、市町村立小中学校で言えば、休業日を決めるのは各市町村教育委員会であるということ。

 そりゃそうでしょう。南北に長い日本列島は、北は亜寒帯から南は亜熱帯まで、さまざまな気候区分に属しているわけだから、それぞれの地域が実情に応じて決めるのが合理的。文部科学省が一律に決められるはずがない。

 各市町村は、名称は多少異なるが「小中学校管理規則」を制定し、この中で休業日について定めている。
 たとえば、札幌市だったら、「夏季休業日 7月10日から8月31日までの間において25日」とか、青森県八戸市だったら「夏季休業日 7月22日から8月21日まで」という感じで、予想通り北海道や東北は夏休みが短く、その分冬休みが長い。

 念のためだが、休業日というのは、「授業を行わない日」という意味だから、学校が業務全体をストップするわけではない。先生にとっては「勤務を要する日」だ。休みたい人は有給休暇を取りなさい。

 さて、夏休みの延長の件だが、さっそく延長を決めた自治体もあるようだが、これってどうなんだろう?
 どこかでその分の授業を代替しなければならないから、土曜授業とか、冬休みや春休みの短縮でやり繰りするんだろうが、この先、「極寒とか豪雪に見舞われたらどうするの?」 「インフルエンザの大流行があったらどうするの?」という心配もあるわけで、結構リスキーな選択だ。

 それと、「今年はそれで(延長で)いいとして来年以降どうするの?」という問題もある。
 今年は世論の後押しがあるから、「猛暑だから」というほわッとした理由で構わない。それで延長を支持する声も上がるかもしれない。でも来年、世の中のムードがどうなっているか分からない。その時どうする。
 これから先、夏休みに入る前、あるいは夏休みに入ってから、延長すべきかどうかを毎度毎度検討するつもりか。

 というわけで、各自治体は文部科学省に忖度することなく、十分な配慮をした上で、予定通り2学期を迎えられるのがよろしかろう。
 文部科学省もアリバイ作りみたいな通知出してないで、エアコン設置の補助金が、必要な自治体に行き渡るよう財務省と戦って予算取ってくれ。

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受験生・保護者の皆さん、学校や塾の先生方に最新情報をお届けします。ただし、結構頻繁に受験と無関係の話も。

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