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加須市、35度以上で臨時休校。最低28度以上では実効性に疑問

 35度以上で臨時休校
 全幼稚園 小中学校 熱中症対策で加須市

 
 というニュースが出ていた。
 もう少し詳しく見てみよう。

「加須市教育委員会は28日の記者会見で、最高気温が35度以上かつ最低気温が28度以上となることが見込まれる場合、9月から市内公立の小中学校(計30校)と幼稚園(14園)を臨時休校にすると発表した。今夏の記録的な猛暑を受け、園児や児童生徒の熱中症事故防止のための措置で、県内では初めて。全国的にも珍しいという。
(中略)市教委によると、熊谷地方気象台が発表する天気予報を基に、3日前までに判断する。非常変災などによる臨時休業日の設定は、校(園)長の専決事項だが、命に危険を及ぼす災害であるという認識で、教育委員会が判断し、指示する。臨時休業を設定した場合、小中学校では年間授業時数を確保するため、長期休業日などに授業日を設定することにした。(後略)」(以上、8月29日付埼玉新聞より引用)

 記事の最後に教育評論家・尾木直樹さんのコメントが載っていたので、それも紹介しておこう。
「加須市の措置は、子どもの安全を考えれば当然のことだ。本来なら文部科学省が率先して自治体に基準を示して促すべきだが、今回、加須市が決断してくれたことはありがたい。気象庁が『命に危険を及ぼすレベルの災害』と言っているのに何もしない方がおかしい。登下校の問題もあるので、エアコンが設置されても安心というわけではない。子どもの命について最優先に考えてほしい」

 埼玉県民以外の方のために加須市について簡単に説明しておくと、読み方は「かぞし」。昨夏の甲子園優勝校・花咲徳栄高校(はなさきとくはる)がある。埼玉県の北東部にあり、群馬・栃木・茨城と接している。暑さで有名な熊谷までは電車で30分、館林までは20分程度だ。

 さて。
 尾木直樹先生は、当たり障りのないコメントを発しておられるが、通信社から電話などで概要だけ伝えられ、すぐに返さなければならないお立場だから、致し方ない。
 私は、たっぷり時間があったので、いろいろ調べてみた。

 記事を読んで「エッ?」と思ったのは、臨時休校の条件である「最高35度以上、かつ最低28度以上」のうち「最低28度以上」の部分だ。
 そんな日あるのか。
 調べてみた。
 埼玉県熊谷と、岐阜県多治見の今年7月の記録である(気象庁ホームページより作成)。

 20180829最高最低気温


  「最高35度以上」は、熊谷、多治見ともに18日あった。ここから土日祝日と7月21日以降の夏季休業期間を除くと、臨時休校の条件に当てはまる日は熊谷で9日、多治見で6日ある。ただし、熊谷も多治見も「最低気温が28度以上」だった日は一日もない。念のため過去3年間の記録を調べてみたが、やはり一日もない。さらに念のため8月についても調べてみたが、2016年8月9日に熊谷で最高36.9度、最低28.2度を記録したのが唯一の例である。

 今回の加須市の場合、予報に基づくとしているので、過去記録(結果)だけ見て「最高35度以上、かつ最低28度以上」の日はないとは断言できないが、滅多に起こらないことと言ってよさそうだ。

 最初記事を読んだときは、いくら3日前の判断とは言え、共働き家庭などは困るだろうなと自分の経験にも照らし心配したのだが、数年に1回あるかなしかの事態だと分かり、その点はやや安心した。
 
 がしかし、子どもの安全を守るという意味なら、かれらが学校にいない夜中の最低気温を条件に加えるのはおかしいだろうという疑問がわいてくる。日中40度が予想されても夜中28度以下の予想だったら平常通り。それでいいのかな。

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受験生・保護者の皆さん、学校や塾の先生方に最新情報をお届けします。ただし、結構頻繁に受験と無関係の話も。

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