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先生の残業、学校だけの問題ではない

 月45時間以内、年間360時間以内。
 公立教員の残業時間ガイドラインとして検討されているのがこの数字。

 実現不可能。非現実的。
 そう思われた先生も多いと思う。私も経験者の一人としてそう思った。
 しかし、最初から無理と言ってしまうと思考停止に陥るので、「できたら、いいよね」と前向きにとらえることにした。
 残業がゼロで、有給が全部消化できて、給料も減らなければ、そりゃいいに決まっている。

 残業時間の問題は残業代とセットで考えなければならないが、そのあたりの踏み込みが甘い。
 公立教員の場合、「教職員給与等特別措置法(給特法)」に基づき、給与月額の4%相当の「教職調整額」が支払われる。時間外手当(残業代)の代わりである。残業をしなくても、死ぬほど残業しても、この率は変わらない。
 4%とは、給与月額30万円なら1万2000円、50万円なら2万円だ。時給1000円のコンビニバイトなら12時間分から20時間分だ。これで月80時間とか100時間とか残業する教員がいるとは驚きだが、実際、大勢いるのだ。
 私もそうだった。
 
 時間外手当(残業代)を支払うとなれば、誰が考えても巨額の財源が必要なのは明らかだ。そこで、残業をしない、あるいは少なくする方法で解決しようというのだが、先生の日々の業務量を考えたら、月45時間だって危うい。

 そこで出てきたのが変形労働時間制という考え方だ。
 忙しい時の勤務時間を延ばし、夏休みなどに学校閉庁日を設け、年単位で勤務時間を調整しようというものだ。

 はて、先生やってて忙しい時があったのは覚えているが、暇な時ってあったっけ?

 教員を増量すれば解決するでしょう。
 でもそのためには巨額の人件費を確保する必要がある。

 業務を外注すれば解決するでしょう。
 でも、これにも莫大な費用がかかる。

 だから先生の意識、学校の考え方を変えてください。そういうこと。
 まあ、先生方は真面目だから、文科省や教育委員会の方針が正式に決まれば、何とか実現しようと頑張るだろうね。
 が、先生方の努力だけでは限界がある。

 私たち民間人、というか、学校外にいる人間に必要なのは、「先生しっかりやれ」「学校ちゃんとやれ」と押し付けるのではなく、納税者として何ができるか、選挙民として何ができるか、住民として何ができるか、専門家として何ができるか、保護者として何ができるか、と、わが身に引き寄せて一緒に考えることである。

 梅野弘之の先生応援ブログ・動画版(2018年12月8日)

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受験生・保護者の皆さん、学校や塾の先生方に最新情報をお届けします。ただし、結構頻繁に受験と無関係の話も。

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