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センター「倫理」出題ミス、問題作成者は若い人では?

 やはり、そうだったか。
 センター試験「倫理」の問題の出題ミス。

 私は毎年、センター試験の問題を解いてみる。
 その目的は、「中学生(高校受験レベル)で何点取れるか」をチェックするため。
 「中学生に大学入試問題は無理だろう」
 いや、これがそうでもないんだな。高校入試問題の中に、小学生でも解ける問題があるのと一緒で(たとえば、漢字)、中学レベルの知識で案外解ける。
 という話は、また別の機会にすることにして、「倫理」の問題だ。

 第1問の問6。
 近代以降の日本における家族や結婚のあり方についての記述として適当でないものを、次の①~④のうち一つ選べ(配点3)。
 ①高度経済成長期以前の日本では、親子だけでなく、祖父母や家族が一緒に暮らす大家族(拡大家族)が一般的な家族形態であった。
 ②高度経済成長期以降の日本では、核家族が主要な家族形態として定着し、全世帯に占める核家族の割合は増加の一途をたどってきた。
 ③現在の日本では、事実婚(非法律婚)による夫婦や子をもたない共働き夫婦など、夫婦の形態が多様化する一方、結婚しない人も増えている。
 ④現在の日本で、学業を終えて就職した後も結婚せず、親に依存して同居を続ける人々は、パラサイト・シングルと呼ばれている。

 「適当でないものを」選ぶわけね。つまり、間違ったことを言っているのはどれかということだ。
 まず、③と④が正文なのは分かった。

 私が選んだのは①だ。
 何しろ私は、高度経済成長期以前から生きているからね。そのころ大家族が一般的じゃなかったことは体験的に知っている。これは誤文だ。
 念のため②をチェック。
 「核家族は増加の一途をたどってきた」。この部分がちょっと引っかかるな。最近は核家族より単身世帯が増えているという話だぞ。
 
 でもまあいいや。間違っているのは(適当でないものは)、①だ。
 と、思って答え合わせしたら②となっているではないか。
 納得行かんなと思いつつ、そのままにしていたら、何だ、やっぱりそうか。

 私の母は5人兄弟(姉妹)だったが、親と同居は長男だけで、残り4人は結婚して別居だ。つまり、「大家族1対核家族4」。
大正から昭和戦前は子供5人なんていうのは当たり前だったから、世の中全般がこういうふうじゃなかったかと思う。
 戦後生まれの私も、家に爺さん婆さんがいる友達は、あまりいなかった。
 ね。だから、大家族って一般的じゃなかったわけだよ。

 大家族が理想みたいなイメージは、歴史に根差したものではなく、どこかで作られたイメージなのではないか
 三世代同居と言うけれど、戦前の平均寿命は50歳台だから、孫がものごころついた頃には、爺さん婆さんはこの世にいないということも多いわけで、親子孫三代が楽しく暮らす風景というのも、高齢化社会ならではある。

 結論。
 問題作成者は若かった。 
 たぶん私などよりずっと若い世代が問題を作ったのだろう。年寄りの私なら、体験的・直感的におかしいと分かるが、作られたイメージが頭の中に固定している若い世代は、そこに気づかなかったとみえる。

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受験生・保護者の皆さん、学校や塾の先生方に最新情報をお届けします。ただし、結構頻繁に受験と無関係の話も。

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