FC2ブログ

国語長文、とりあえず通読は時間の無駄だ

 国語の長文読解問題を解くにあたって、まず長文全体を、一度最初から最後まで通読してから問題を解く作業に入るべきか。
 それとも、通読するという作業は省略したほうがいいか。

 結論:通読は不要。
 理由1:やっていると時間が足りなくなる。
 理由2:しなくても問題は解ける。

 28年度埼玉県公立入試・大問3の論説文を音読してみた(声に出して読んでみた)。
 最初7分20秒かかった。アナウンサーがニュースを読む程度のスピードでこの結果。
 その後、意識してやや早口で読んでみた。ただ読むだけではなく、内容を理解しようとして読むと、6分前後かかることが分かった。

 次に、声に出さず黙読。試験の時はこの読み方になる。
 内容を理解しようと努力しながら読むと、だいたい3分。ちなみに、単に目を通すと言う程度だと2分を切ることができた。

 埼玉県公立入試は長文読解が2問ある。大問1の小説文と大問3の論説文。
 仮に、それぞれに15分を割り当てるとする。
 大問2(漢字や文法)、大問4(古文)、大問5(条件作文)に合計20分はとっておきたいから、15分がギリギリの線だろう。

 さて。
 15分しかない時間がない中で、通読に3分を費やしていいものか。

 設問は5問あるわけだが、一度通読しておくと、すぐに問題が解けるかというと、そうはならない。
 結局、問題を解くのに必要な部分を、もう一度読むことになる。
 となると、最初の通読は、あまり意味を持たなかったことになる。
 だったら、通読はやめちまえ。
 これが、目下のところ、私の結論だ。

 とりあえず、読み始める。
 そうすると、傍線①が現れる。これが問1に関わる部分だから、問1を見る。問1を解く。
 おおむね、前後5~10行以内に答えが隠されている。何十行も先を読まなきゃ答えられないなんてことはない。

 さらに読み進める。すると傍線②が現れる。問2を見て、答える。
 また読む、傍線③=問3に答える。さらに読む。傍線④=問4に答える。

 読んで解き、また読んで解きという繰り返しの中で、結局通読することになるから、問題を解く前の、とりあえずの通読は余計である。

 いつもそうやってるよという人は、そのままでいいが、とりあえず通読から始めている人は、一度この方法を試してみてほしい。

設問ばっかり読んで、長文の読み方を変える

 今回、完全受験生向け。

 国語や英語の長文読解が苦手という人がいる。
 さて、どうしたものか。

 長文をしっかり読みなさい。
 たしかに、「次の文を読んで、あとの問いに答えなさい」と書いてあるからな。素直な受験生は、「ああそうか。まず読まなきゃいけないんだ」と思うよ。
 でも、のんびり、じっくり読んでいたら、時間が無くなっちゃう。

 だから、読み方というのを考えてみなくちゃならない。普通の読書と違う読み方を、だ。
 じゃあ、どういう読み方をすればいいんだ?

 それを明らかにするために、今日は、かつて私が試してみて、それなりに効果が見られた方法を紹介しよう。からっきしダメだった子が、結構点を取れるようになった方法だ。
 
 過去問を使って、設問だけを6年分読む。
 解かないんだよ。と言うより、長文自体は読んでないから、解けるわけない。

 たとえば、28年度埼玉県公立入試の国語・大問1.
 問1 ~~~とありますが、
 問2 ~~~とありますが、
 問3 ~~~とありますが、
 問4 ~~~とありますが、
 問5 ~~~とありますが、
 ~~~は、長文の中の一節だ。

 これって、どういうことか分かるかな。
 ~~~は、主人公や他の登場人物のセリフだったり、動作や行動、態度だったりするわけだが、その一節を取り上げて、「なんで、そう言ったの?」、「なぜ、そうしたの?」、「そのとき、どんな気持ちがしたの?」、と聞いてくるわけだ。

 つまり、ここから言えることは、長文は、最初から最後まで全部細かく読む必要はないということ。
 あとで、問いで聞くことは、長文の中で傍線(ぼうせん)が引かれているから、その近辺は、ちょっと頭を使いながら読む。付近に傍線がないところは、サラサラっと軽く読む。なんなら飛ばす。
 こういう読み方があるんじゃないかということは、長文をいくらながめても出てこなくて、設問ばっかり読むと何となくわかってくる。

 どうだ。ちょっと試してみないか。
 設問をチェックすることによって、長文の読み方を変えるという作戦だ。

長文問題、よく出る作家は文豪じゃない

 民進党の村田蓮舫は、代表になっても蓮舫でいくつもりらしい。だったら、かれらが自民党のことを言う時は、安倍ではなく晋三と言わなければバランスが取れない。
 「ストップ晋三!」、「晋三止めろ!」。
 なんだか物騒だな。


 入試の国語の話を続けよう。
 どの県でも、配点の半分を長文読解問題が占める。小説の読解と、論説文の読解の両方が出されるのも同じ。

 小説の読解については、28年度に面白いことが起こった。神奈川県と千葉県の問題の出典が、共に「春や春」(森谷明子)だったことだ。
 が、実を言うと、こういう現象は今までもたびたび起きている。お互い相談の上で入試問題を作っているわけではないので、ありうることなのだ。

 平成24年度の埼玉県は、「鉄のしぶきがはねる」(まはら三桃)からだったが、茨城県も同じ出典だった。それだけでなく、兵庫県、香川県、熊本県も。どうやら、まはら三桃さんは出題者好みの作家らしく、翌25年度も「鷹のように帆をあげて」が、岡山県、徳島県、宮崎県で出ている。
 「鉄のしぶきがはねる」は、平成23年度の坪田譲治文学賞受賞作品だが、同文学賞受賞作品では、平成18年度の「空をつかむまで」(関口尚)が、翌年の入試で、兵庫県など6県の問題の出典となった。ちなみに同文学賞の最新の受賞作品は、「いとの森の家」(東直子)である。

 瀬尾まいこ浅井リョウ豊島ミオ。このあたりはよく出る作家かな。あと、小川洋子平田オリザ伊集院静など。

 小説の読解問題では、夏目漱石とか谷崎潤一郎とか川端康成とか三島由紀夫とか、文豪・大作家の作品は出ない。
 出やすいのは、最近の作家の最近刊行され注目された作品である。もちろん、主人公は圧倒的に中高生である。中身は、部活モノ、挑戦モノが主流。

 論説の読解問題では、「なつかしい時間」(長田弘) 、「哲学のヒント」(藤田正勝)が、5~6県で同時に出るということがあった。両作品とも岩波新書から刊行されている。出題者は岩波新書がお好みである。
 ここ1年以内の岩波新書だと、「新しい幸福論」(橘木俊詔)「学びとは何か」(今井むつみ)「考え方の教室」(斎藤孝)あたりからは出題できそう。

 まあ長文読解の場合、あらかじめその作品を読んでいても、ほとんどアドバンテージはないわけだが、時間があれば読んでみよう。

受験のわき役、国語について考える

 連休中にも関わらず、本ブログを訪問していただいた皆様に感謝します。
 旅先で見てくれている人もいるかもしれない。

 いま私は、来月発行される受験生向け新聞(「よみうり進学メディア」)の原稿を書いている。テーマは、国語の勉強について。
 もしかしたら、原稿はボツになるかもしれない。単なる物書きである私は、発行元である読売エージェンシーの「S條さん」というエライ人の命令に従わなくてはならないのだ。
 だから、ボツになったときのために、こっちに書いておこう。

 国語の勉強の仕方が分からないという受験生は多い。
 国語は何とかなると高をくくっている受験生もいる。国語はやってもやらなくても同じと言い放つものもいる。
 かわいそうな国語。仲間はずれの国語。

 主要5教科とか3教科には入れてもらっているが、主役はいつも数学と英語。
 俺たちも数学や英語なみに、もっと大事に扱ってくれよ、こっちも注目してくれよ、みんな同じ100点じゃないか、と国語は泣いている。

 よしわかった。じゃあ今日は国語を主役にしてやろう。

 まず国語に対する世間の誤解は、いつも平均点が高いことにありそうだ。
 受験界では、平均点が高い教科はバカにされるんだよ。それが言い過ぎなら軽く見られる。

 たとえば東京の都立入試でも、国語74点、数学61点、英語52点だろう(小数第二位四捨五入)。負けてるよ。理科・社会にも負けてる。
 埼玉県の公立入試でも、国語58点、数学51点、英語57点で、英語とはいい勝負だったが、やっぱり負けてる。ただ28年度は、理科が39点というとんでもない数字を出した一方、社会が64点という前代未聞の高得点を出したため、最下位(最高の平均点)はまぬがれた。

 とにかく、平均点が高いイコール「簡単」と見られるのが受験界の常で、それで、「国語はそんなに頑張らなくても出来るんじゃないの」と軽く扱われてしまうのである。

 ただ、ここで注意しなければいけないのは、平均点とはどういう数字かということだ。
 50点の人が2人で平均50点。70点の人と30点の100点の人と0点の人で平均50点。人で平均50点。
 つまり、平均点が高いということは、必ずしも差がついていないということじゃないんだね。そこを考えておかなければいけない。

 まあ少し専門的に言うと、国語の場合、50点の人が2人で平均50点というのに割と近いわけだが、とにかく、平均点だけを見て判断してはいけないということを言っておいて、今日はここまで。

国語・漢字問題、5問中3問で過去の近隣都県との重複があった

 昨日の埼玉県公立入試の問題について。
 印象の新しいうちに、気づいたことを書いておこう思う。

 まず国語から。
1 漢字の問題 
 埼玉県では過去に出された問題が再び出るケースはなく、また過去に他県で出た問題が出るケースも少なかったのだが、今年はちょっと違っていた。

◆「均衡」の読み:最近では栃木(25年度)で出ている。10年以上さかのぼると、埼玉・東京でも出ている。
◆「諭す」の読み:これも栃木(25年度)で出題済み。千葉でも出たことがある。
◆「操る」の書き:近いところで千葉(26年度後期)。埼玉・東京・栃木で出たことがある。

 漢字ではそのほかに「助長」を書かせる問題もあったが、これは故事成語の問題とも言えるのかな。
 昔、中国(宋の国)のある男が、苗の成長が遅いのを心配して、助けるつもりで引っこ抜いちゃったというお話。
 だから、本来は良い意味ではないのだが、最近では「成長を助ける」という良い意味で使う人も増えてきた。
 落ち着いて考えれば何でもない問題だが、すぐには思い浮かばなかった人も多いのではないか。

2 作文の問題 
 今年は順番から言って、グラフを基に意見を書かせる問題。これは誰もが予想したとおり。
 ただ、今までのパターンだと、「働く理由」とか「勉強する理由」などのアンケート集計結果が示されるのが普通で、受験生は、その中から自分の考えに近いものをチョイスして書けばよかった。だが、今回はその手が使えない。

 グラフが意味するところを読み取る力も必要だったので、そこで少し時間を使ってしまったかもしれない。
 しかし、ちょっと落ち着いてながめてみれば、家庭ごみの半分以上は、容器(容れるものだったり、包むものだったり)だということが読み取れる。
 そうなれば、無駄な容器や包み紙を使わないことにしたら、家庭ごみはずいぶんと減らせるんじゃないかということになり、あとはその線に沿って意見を述べて行けばいい。
 去年のように、3つの中から意見を選び、それについて書くという形ではなかったので、正解率・通過率はやや下がるかもしれない。
プロフィール

梅野弘之

Author:梅野弘之
受験生・保護者の皆さん、学校や塾の先生方に最新情報をお届けします。ただし、結構頻繁に受験と無関係の話も。

最新記事
最新コメント
月別アーカイブ
カテゴリ
当ブログを訪問された方
検索フォーム
RSSリンクの表示
リンク
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード
QRコード