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とにかく動きに無駄がない 強豪・秋草学園卓球部を取材

 20180727秋草学園卓球部

 今日は狭山市の秋草学園高校へ。
 連日の女子校。昨日の浦和一女は埼玉新聞の取材、今日の秋草学園は「よみうり進学メディア」の取材だ。

 訪ねたのは卓球部。
 あまり知られていないが、同校卓球部は県を代表する強豪校だ。
 近年のインターハイ予選埼玉県大会の戦績(女子団体戦)がそれを物語っている。
 2018年 ①正智深谷 ②秋草学園 ③星野 ④本庄第一
 2017年 ①正智深谷 ②秋草学園 ③川口総合 ④星野
 2016年 ①正智深谷 ②川口総合 ③星野 ④秋草学園
 2015年 ①正智深谷 ②埼玉栄 ③秋草学園 ④星野
 2014年 ①正智深谷 ②秋草学園 ③埼玉栄 ④本庄第一
 2013年 ①正智深谷 ②埼玉栄 ③秋草学園 ④伊奈学園
 ご覧のように正智深谷が絶対王者として君臨しているが、秋草学園もベスト4をはずしたことがない。2位までがインターハイ出場なので、今夏は2年連続の出場となる。団体戦のほか、個人戦(シングルス、ダブルス)にも出場する。

 取材は、顧問の古川先生のインタビューが中心だが、その前に写真撮影も兼ねて少し練習を見学させてもらった。

 意外と静かだ。女子の部活にしては声が少ない。まだ、ウォーミングアップだからか。
 と思って、後で先生に聞いてみたら、近年まれにみるおとなしいチームだそうだ。まあ、それでも勝ってるんだからいいだろう。

 動きに無駄がない。
 プレーじゃなく、それ以外の動きのことだ。卓球素人の私はプレーのことは分からない。でも、ラリーが途切れて次のプレーに移行するまでのロスタイムはほとんどないし、タオルで汗をぬぐうのも一瞬の早業。とにかくずっとプレーが連続している。その意味で無駄がない。おかげでシャッター切り続け。

 後で古川先生の話を聞いて納得したが、生活面も含めて、一秒も無駄にしない、一瞬の隙も作らない、そういう態度を育てることが指導の最大のポイントなのだそうだ。動きに無駄がないはずだ。
 今日は短い時間だったが、いろいろ学ばせてもらった。

 部の取材後、小久保和子校長にも話を聞いた。
 まだ一教員だった小久保先生にインタビューしたことがある。生徒が火傷するんじゃないかと心配になるほど熱過ぎる先生だった記憶がある。校長に就任されて5年、今は程よい温度になられた。施設設備のリニューアルを着々と進めておられるが、着眼点がそれまでの男性校長とは違っている。まあ、これを言うと逆差別になってしまうのかもしれないが、女子校には女性校長が似合っている。

 20180727秋草学園

「食育実践科」はイメージをどう伝えるかが課題だ

 昨日花咲徳栄に行ったのは昼めしを食うため。
 と書いたが、それだけでは申し訳ない。
 食育実践科の将来について、真面目に考えてみる。

 同校食育実践科は、厚生労働大臣が指定する「調理師養成施設」で、卒業と同時に調理師免許が取得できる。

 埼玉県内にある同様の学校(高校)は、県立越谷総合技術高校(食物調理科)、県立新座総合技術高校(食物調理科)、県立秩父農工科学高校(フードデザイン科)などである。
 平成30年度公立入試の結果を見てみる。
 県立越谷総合技術(食物料理) 受験者:47 合格者:39 倍率:1.21
 県立新座総合技術(食物調理) 受験者:47 合格者:40 倍率:1.18
 県立秩父農工科学(フードデザイン) 受験者:44 合格者:40 倍率:1.10
 定員割れする専門学科が多いなか、まずまずの結果だ。一定の需要(ニーズ)があるということだろう。

 花咲徳栄(食育実践科)は募集人員80人のところ73人。若干の定員割れだ。併願受験者を増やす作戦が考えられるが、いわゆる「併願の戻り」が多過ぎて、1人でも定員オーバーとなると、前述した「調理師養成施設」の指定が受けられなくなる。
 50人や60人では経営上の問題が生じるし、その一方で80人を1人でも超えたらアウトであるから、現状の県内私立の入試方式を考えると、技術的に非常に難しい募集を強いられていると言える。9割以上キープはよく頑張っていると思う。

 技能の習得が必要な専門学科は、実習を多く行わなければならず、そのための施設整備やスタッフ雇用に多額の費用がかかる。「調理師養成施設」では、調理実習だけでも300時間以上が必要だ(今日のブログを書くために、調理師法・同施行令・同施行規則を読むはめになった。でも、勉強にはなった)。

 大学進学志向が高まった現在、私立学校としては、専門学科から手を引き、普通科一本で行きたいのが本音だろう。現場の先生方はそうは思っていないが、経営陣(法人本部)はそう考えるだろう。ただしこれは一般論であって、佐藤栄学園及び花咲徳栄高校がどう考えているかは別問題だ。

 花咲徳栄の場合、5年前に「食物科」から「食育実践科」に名称を変えて、「調理師免許が取れます」よりも、「食育リーダーを育てます」を前面に押し出すようになった。
 単に料理を勉強するのではなく、栄養学や食文化まで学ぶという方向性は、時代に合ったものだと思うが、残念ながら「食育」や「食育リーダー」というもののイメージが十分に浸透していない。全国を見渡しても、「食育」を冠する学科は、ここ花咲徳栄と、あと1~2校だから無理もないが、「食育」というものをどう知らしめ、その必要性と魅力をどうアピールするかが今後の課題だろう。

 メシを食いに行っただけじゃないからね。

埼玉栄で中高一貫校の強みを垣間見た

 カレンダー通り仕事中。
 お願いしたい案件あり埼玉栄中学高校を訪問。

 埼京線「西大宮駅」を降り、前方を眺める。
 あれ、何か変だな? なんだか別のところに来たみたい。なぜだろう。
 
 そうか。旧い校舎が取り壊されたんだ。
 2016年8月に新校舎が完成した後も、しばらくはそのままだったが、取り壊され、グラウンドになっていた。

 以前はこんな感じだったが、
 2018埼玉栄旧校舎
 
 こんな風に変わっていた
 2018学校訪問(平成30年5月2日) (2)コピー

 打ち合わせが終わり、校内をちょっとだけ巡回。
 中学2年生の社会(歴史)の授業を覗いてみると、ドイツにおけるファシズムの台頭のあたりをやっていた。

 ファシズムについては中学校(歴史)の教科書に載っているから、やっていて当然なのだが、板書された内容を見ると、高校の世界史と言っていいほどのレベル。
 もちろん、このままでは大学入試には届かないが、中学生としてはかなり高度な授業だ。
 
 ちなみに、ここまでと言っても分かりにくいと思うが、民主的と言われたワイマール憲法の下で、ヒトラー率いるナチス(国家社会主義ドイツ労働者党)がいかにして独裁政権を樹立し得たかを生徒にグイグイ質問しながら解き明かすといった授業だ。

 案内してくれた先生によると、ここは上位クラスだというが、それにしても、教科書をとりあえず終わらせるのが精いっぱいである公立中では、なかなかここまでの授業は成立するまい。
 
 埼玉県の公立高校入試では、教科書に出ているにもかかわらず、世界史がらみの出題がほとんどない(この1、2年多少変化の兆しは見られるが)。
 そのせいもあってか、産業革命も資本主義も市民革命も、さかのぼって宗教改革もルネサンスも、スッポリ抜けた形で高校に入ってくる。これは辛い。

 ほんのわずかの時間だったが、中高一貫校が大学受験で強みを発揮している秘密を垣間見た気がした。

大宮開成、プレゼン教育で「社会貢献への意欲を育てる」

 大宮開成中学高校の入試報告会に行ってきた。
 会場は大宮パレスホテル。

 この学校の大学進学実績の伸びについては改めて紹介するまでもないだろう。今春も東大2人をはじめ国公立に99人、早慶上智にも計124人の合格者(件数)を出している。
 松﨑洋右理事長は、ここ数年繰り返し「県下ナンバーワンの私学を目指す」と言っておられる。栄東、開智と並んで「埼玉の私立ご三家」と言われる日も近いと思われる。

 で、今日は進学の話ではなく、同校の「プレゼンテーション教育」について話そう。
 「大学入試にも対応」というタイトルで、(1)プレゼンテーション対応、(2)英語4技能対応、(3)毎週の「化学実験」が紹介された。
 「大学入試に対応」ではなく、「大学入試にも対応」というあたりがアピールポイントだろう。

 近年、大学入試にもプレゼンテーションが課される場合があるから、プレゼンテーション教育で鍛えられた分析力や論理的思考力や表現力は、大学入試対策として有効なのは間違いない。
 私が一番感心したのは、この教育を通じて「社会貢献への意欲を育てる」という一言だ。
 調べ、考え、議論し、発表する。その過程でいろんな能力が鍛えられる。それは分かった。では、そうして身に付けた能力を何のために使うのか。大学入試に使うだけなのか。
 そうじゃない、世の中のために使うのだ。

 プレゼン教育の話は、最近はどこの学校でも聞くが、その目的は「社会貢献への意欲を育てる」ことだと言い切ったのは、私の知る範囲ではこの学校だけだ。いいとこ突いてる。
 環境の問題や、貧困や格差の問題などに取り組みながら、「では、僕たち私たちがそれを解決しよう」、生徒たちがそう思ってくれたら素晴らしい。
 単に大学入試を乗り切るためのスキルとして教えているんじゃないよという姿勢、ぜひ貫いてほしい。

 帰途、浦和駅前でどこかの市民団体(主に若い女性だった)が、街頭アピールをしていた。
 「加計学園が認められたのはぁ~、理事長が首相のオトモダチだったからで~ス。そんなんで私たちの国はいいんでしょーかぁ。政治を国民の手に取り戻しましょ~ぉ(パチパチパチ)」
 って、ダメだこいつら。
 ちゃんとした教育受けてこないとこの程度っていう見本だ。

浦和麗明の新校舎お披露目の会に行ってきた

 浦和麗明高校の新校舎竣工祝賀会に行ってきた。
 新しい校舎と体育館ができたので教育関係者にお披露目ということだ。

 この学校、交通アクセスの良さという点では、県内私立の中では一番ではないかと思う。
 最寄駅は「浦和」(徒歩8分)と「南浦和」(徒歩10分)の2駅。「浦和」は、京浜東北線・高崎線・宇都宮線が利用できる。「南浦和」なら武蔵野線。私立によくあるスクールバスは、この学校には不要だ(ただし、別の理由で必要ありだが)。

 交通至便の裏返しで、敷地が狭く、古くからの住宅街にあるため建物の高さ制限があるのがこの学校のネックで、今度の新校舎も地上4階建てで、それがギリギリだ。
 敷地内にグランドがないので、体育の授業や部活(屋外競技)は、スクールバスで別の場所にある専用グランドに移動しなければならない。

 交通は「不便だが敷地は広々」を選ぶか、交通は「便利だが敷地は手狭」を選ぶか。「便利で広々」というのはなかなかないので、どちらを取るかは、それぞれの判断だ。

 同校は、今年度から男女共学となった。
 これを機に大学進学路線の強化を図る。

 さてここで、埼玉県民以外の方のために、「さいたま市」と「浦和」について、若干解説しておく(最近、本ブログの読者が県外にも増えているため)。

 「さいたま市」は、県庁所在地の「浦和市」と、鉄道の要衝「大宮市」、その間に挟まれた「与野市」が合併して出来た。あと、いつの間にか「岩槻市」も入ってきたのだが、未だにそのことに気づいていない人も多い。

 公立高校について言うと、「旧浦和市」には、県立浦和・浦和第一女子・市立浦和・浦和西、「旧大宮市」には大宮など、県を代表する進学校がある。
 一方、私立高校はどうかと言うと、「旧大宮市」にあるのが栄東と大宮開成、「旧与野市」にあるのが淑徳与野、「旧岩槻市」にあるのが開智、という具合で、「旧浦和市」には進学で鳴らす私立がない。唯一あるのが完全中高一貫の浦和明の星女子だが、その名の通り女子校なので、共学進学校というものはない。

 ということで、「旧浦和市」に、「浦和」の名を冠する私立の共学進学校を創ろうというのが、浦和麗明高校の目指すところである。
 浦和の住民からすると、公立で間に合ってるよ、というところだろうが、さて、この現状を打破できるかどうか。
 
 次回のブログで触れようと思うが、「さいたま市」(特に「旧浦和市」)は、県内でも断トツで中学生の学力が高い地域なので、地元の評価を得られれば、面白い存在になるのではないかと期待している。

 20180407浦和麗明001
 ↑表通りに面しているのは旧校舎(現在リニューアル中)
 
 20180407浦和麗明002
 新校舎は旧校舎の裏側に建てられた

 20180407浦和麗明004
 細い道を挟んで目の前に住宅街

 20180407浦和麗明003
 新校舎は、旧校舎にピッタリくっ付いている。右側が旧校舎の廊下。

プロフィール

梅野弘之

Author:梅野弘之
受験生・保護者の皆さん、学校や塾の先生方に最新情報をお届けします。ただし、結構頻繁に受験と無関係の話も。

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