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全国学力テスト、都道府県順位(中学生)を作成

 昨日の続きである。
 平成27年度全国学力・学習状況調査の都道府県別順位を(中学生)を作成してみた。

 例年どおり福井・秋田・石川などが上位に並んでいる。
 学力テストの結果を高校入試の内申資料に用いることになった大阪府の順位が上がっている。

平成27年度全国学力テスト都道府県順位

大阪の学力向上、まずは知事から

 大阪府の松井一郎知事は語彙力がないね。表現力以前に知識の欠如かな。
 「僕らは(国の)ペットじゃない」発言のことだ。

 大阪府教委は全国学力テストの結果を高校入試の内申点評価に利用する方針を決めているが、この方針に対し、下村博文文部科学大臣は記者会見で「テスト本来の趣旨を逸脱する恐れがある」と述べた。

 松井知事の発言はこれを受けてのものだ。
 「(文科省の方針に)従う義務はない。今まで『国と地方が対等』『中央集権から地方分権』と言ってきたことに逆行する」とも言っているから、ここに本来の主張があるらしい。

 で、何でここにペットが出てくるのか?
 飼い主はペットに金かけてるぞ。みんな家族同様とか言って愛情注いでるぞ。ペット結構じゃないか。
 私は最初、パペットの間違えじゃないかと思ったよ。でも、どの新聞にもペットと書いてあるから、そう言ったんだろうね。ちなみに、中学生のために教えておくけど、パペットは操り人形のことだ。

 「俺たちは国の操り人形じゃない」。
 これだと、前後の発言と辻褄が合うね。もしかしたら、側近から「パペットじゃない」と言えとアドバイスされたけど、その単語知らないからペットと思い込んじゃったのかもしれないね。
 だとすると、大阪府の学力向上は、まず知事から始めてもらったほうがいいかもしれない。

 大阪府が全国学力テストの結果を内申点評価に利用する件については、4月22日付けの本ブログに書いている。
 4月22日のブログへ

大阪府は入試を利用して全国学力テストの成績を上げようとしている

 大阪府が全国学力テストの結果を高校入試の内申点に反映させるということだ。

 まずこれは、中学校での成績評価(要するに通信簿のつけ方)が相対評価から絶対評価に変わるということから考え始めなければならない。

 本ブログ読者は教育関係者が多いと思われるので、今さらの説明となるが、相対評価は「5」は何人(%)、「4」は何人(%)と、その評定をつける割合を定める方式である。絶対評価にその定めはなく、目標に達していると判断すれば「5」を何人につけてもかまわない。極端に言えば、クラス全員が「5」でもいいわけである。

 自身の経験も踏まえて言えば、先生は生徒に対して、できるだけ良い成績をつけてあげたいものである。(高校は昔から絶対評価である)
 それは決して成績を甘くつけて「生徒受け」を狙っているというのではなく、良い成績をつけてあげたほうが、それを励みに、さらに勉強するようになる生徒が多いことを知っているからである。

 このように絶対評価には利点もあるのだが、欠点もある。特に、これが入試に利用されるということになると、その欠点が増幅される。

 いわゆる内申点が、入試において一定の重みを持つとすれば、生徒の合格を後押しするために中学校の先生は、今までよりも良い成績をつけることになるだろう。簡単に言えば、甘くなるのである。
 埼玉県においても、10年前から中学校の評価が相対評価から絶対評価に変わったのだが、以後、高校側から、成績のつけ方が甘い、中学校ごとにつけ方にばらつきがあり、これを同列に扱うと適正な合否判断ができないといった声が聞かれるようになった。
こ うした事情もあって、埼玉県では、次第に内申点より学力検査の重きを置いた選考方法に移行するのである。

 絶対評価は、単に生徒の成績をつけるというだけなら、特に問題のない方法なのだが、これが入試に用いられることになると、中学校間の格差や、つけ方のばらつきを、どう調整し、公平化を図るかという問題に直面する。

 そこで、大阪府が考えたのが、全国学力テストの結果を利用して、中学校間の格差や、つけ方のばらつきを補正しようという方法だ。

 結論から言えば、好ましくない。全国学力テストの活用の仕方として間違っていると思う。

 どうしても内申点の補正にこだわるなら、5教科の全府統一試験のようなものを実施したらいい。
 相対評価のままでもいい。
 学力検査中心で、調査書(内申書)は、部活や生徒会活動など生徒の特徴を把握するための資料としてのみ扱うという方法もある。

 どうも大阪府は、全国学力テストの成績を上げるということに、こだわり過ぎているように思える。
 たしかに、毎年、最下位付近をうろついているわけだから、気持ちは分からないでもない。東京と並んで「都」になろうと言っているのに、この成績はなんだという話である。

 新聞・テレビでは、全国学力テストを入試に利用するといった形で報道されているが、それは逆で、入試を利用して全国学力テストの成績を上げようとしているというのが本当のところだろう。

全国学力テストが「迷走」、「混乱」? ウソ言うな

 今日は文部科学省の「全国学力・学習状況調査」(全国学力テスト)が行われた。
 対象は小学6年と中学3年。今年から国語・数学(算数)に理科も加えて実施された。

 ネットのニュースを見ていたら、こんな記事が見つかった。
 「学力テスト:活用で迷走…内申利用、結果公表などで混乱」(毎日新聞)
 いかにも毎日新聞らしくて笑ってしまった。

 どこが可笑しい?
 見出しに「迷走」とか「混乱」という言葉を使っているからだよ。
 いつも言っているように、見出しは記事そのものじゃなくて、読者を引きつけるためのものだから、多少オーバーな表現になったとしても、それは許すよ。
 でも、記事の中身は、大阪府と静岡県の話だけなんだね。

 記事本文を見てみよう。
「今回からその結果を高校入試での内申点の基準づくりに活用することを決めた大阪府では「直前対策」を強化する学校が出てくるなど競争激化の兆しがみえる。文科省は「テストの信頼性が損なわれないようにしてほしい」と想定外の使い方をけん制。一方、結果公表を巡って知事と県教委の対立が繰り返されてきた静岡県は教育長の退任、不在という異例事態が続く。学校からは「『学テ騒動』はこりごり」と嘆きも聞かれる」(下線は私が引いたもの)

 さあ、ツッコミを入れるぞ。

 大阪府では、高校入試の内申点の基準づくりに使われることになって、これについては批判もある。私も言いたいことはあるが、それは後で。

 記事では、過去問を解かせた中学校があるということと、対策プリントを配った中学校があるという2つの事例が紹介されているが、これで「競争激化」と言えるか。ちょっと無理があるな。そこで、「競争激化の兆し」とくるわけだ。要するに「激化」を使いたかったんだね。でも、そこまで言うとウソになるから、「兆し」で逃げておく。

 静岡県では、学力テストをめぐる知事と教育長の対立があった。
 安倍教育長は3月末で退任したが、こんなニュースがある。
 「安倍教育長 川勝知事に退任あいさつ:3月末で退任する安倍徹・静岡県教育長は最終日の31日、県庁の知事室に川勝平太知事を訪ね、退任のあいさつをした。知事は全国学力テスト問題などを理由に安倍教育長に事実上の辞任要求をした経緯があるが、最後は和やかに「ありがとうございました」と労をねぎらった。(中略)知事が、県発行の歌集「富士山万葉集」に採用された安倍教育長の短歌を取り上げ、「歌心がある」と称賛する一幕もあった」(静岡新聞の記事より)

 ま、大人同士だからね。こんな場で罵り合うとは思えないが、今も激しい対立が続いているようには見えないな。

 静岡県では後任の教育長が決まっていない、つまり教育長不在は事実だ。
 ただしこれは、後任に予定された人物の過去の経歴に疑義があるとして、議会が人事案を否決したからであって、学力テストとは直接には関係しない。
 なんだが、ザザッと読むと学力テストをめぐる対立が教育長不在の直接の原因であるというふうにも読めなくはない。上手いと言えば言えるんだが、魂胆みえみえで反吐が出るぜ。

 「学校からは『学テ騒動』はこりごりと嘆きも聞こえる」
 空耳だろう。

 学テ騒動というのは、今から50年前に行なわれた全国的な学力テストのときに反対運動が起こり、逮捕者まで出る騒ぎになったことを指しているんだろうが、今年64歳になる私でさえ知らない話だよ。

 この騒動があって全国学力テストが中止になり、2007年に43年ぶりに再開されたのが現在の学力テストだ。
 こりごりの嘆きが聞こえる記者は耳鼻科を受診したほうがいい。もしくは亡霊の仕業かもしれんぞ。だとしたら、こりゃ学校の怪談だ。

全国学力テスト、埼玉県内・市町村別結果のまとめ

 埼玉県教育委員会から、26年度全国学力テストの市町村別結果が発表された。
 今回発表されたのは、県内63市町村のうち、公表に関して同意を得られた35市町村の結果である。

◆公表された市町村
(市):さいたま・熊谷・行田・秩父・加須・東松山・狭山・羽生・鴻巣・深谷・上尾・草加・蕨・戸田・朝霞・志木・和光・新座・桶川・久喜・八潮・富士見・三郷・蓮田・鶴ヶ島・吉川・ふじみ野
(町):伊奈・三芳・横瀬・皆野・長瀞・小鹿野・寄居・松伏
◆公表されなかった市町村
(市):川越・川口・所沢・飯能・本庄・春日部・越谷・入間・北本・坂戸・幸手・日高・白岡
(町):毛呂山・越生・滑川・嵐山・小川・川島・吉見・鳩山・ときがわ・美里・神川・上里・宮代・杉戸
(村):東秩父

生徒数の多い、川口・川越・越谷などは非公表
 26年度の学校基本調査によると、中学3年生の数がもっとも多いのは、さいたま市(12,257人)である。
さいたま市は公表されたが、それに次ぐ2位川口市(4,783人)、3位川越市(3,322人)、4位越谷市(3,250人)、5位所沢市(2,700人)は非公表だった。
 生徒数が千人を超える19市のうち、非公表だったのは、上記4市のほか春日部市(2,111人)、入間市(1,333人)である。
 公表された市町村の全生徒数(中学3年)を合計すると、4万668人となる。それに対し、非公表のそれは、2万4889人である。
 市町村の数でみると、公表されたのは63市町村のうち35市町村で、53.8%となるが、生徒数でみると、6万5557人のうち4万668人であるから、62.0%のデータが公表されたことになる。

 市町村別、教科別の結果は次のとおりである。
 国語に比べて、数学は全国平均を上回る市町村が少ない。

◆中学:国語A
 35市町村のうち15市町村(42.1%)が全国平均(正答率79.4%)を上回った。
1 蓮田市 82.2
2 さいたま市 82.0
3 志木市 81.4
4 蕨市 81.1
5 桶川市 80.8
◆中学:国語B
 35市町村のうち14市町村(40.0%)が全国平均(正答率51.0%)を上回った。
1 蕨市 57.2
2 志木市 57.0
3 蓮田市 56.9
4 さいたま市
5 皆野町
◆中学:数学A 
 35市町村のうち8市町村(22.9%)が全国平均(正答率67.4%)を上回った。
1 志木市 71.7
2 さいたま市 70.8
3 長瀞町 69.3
4 横瀬町 68.7
4 蓮田市 68.7
◆中学:数学B
 35市町村のうち11市町村(31.4%)が全国平均(正答率59.8%)を上回った。
1 志木市 65.3
2 蓮田市 65.1
3 さいたま市 64.0
4 蕨市 62.9
5 桶川市 62.2

 各教科とも、さいたま市・蕨市・志木市・蓮田市・桶川市などが上位にあるが、学校数57校、生徒数約1万2千人のさいたま市に対して、桶川市(4校・665人)・志木市(4校・606人)・蓮田市(5校・505人)・蕨市(3校・479人)と、規模において大きな開きがある。 
 
 


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梅野弘之

Author:梅野弘之
受験生・保護者の皆さん、学校や塾の先生方に最新情報をお届けします。ただし、結構頻繁に受験と無関係の話も。

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