私がタダで講演をしない理由

 今日の午前中は講演会、と言うより勉強会かな。そこで、1時間ほど話をした。
 集まったのは、主に個人塾の塾長先生。

 冒頭、「私はタダの講演はやらない」という話をした。
 こうやって文字にすると、ずいぶん不遜な言い方だな。テメエ、何を思い上がってるんだ。
 しかし、これは私なりの責任の取り方だ。

 たとえば、知り合いから食事に招かれた。その時、出された料理がまずかった。さてそのとき、「こんなもん、まずくて食えるか」と言えるか。
 一方、レストランに食事に行った。まずかった。すると、そのときは、正々堂々、「こんなもんに金が払えるか」と言っていい。

 なぜそうなるかと言うと、知り合いはプロではなく、金をとって料理を提供しているわけではないが、レストランはプロとして金をとって料理を提供しているという違いがあるからだ。

 不肖私はプロである。プロであるから金をとって話をする。金をとっている以上、聞き手が満足するような話をしなければならない。
 聞き手のほうも、金を払っている以上、それに見合う話を聞く権利がある。つまらなければ、つまらないと言ってもいいし、面と向かって言えなければ、二度と聞きに来ないという選択をしてもいい。

 私は、そういう緊張感を好む。
 別に1回や2回、無料で話をしたっていい。そんなに有名人でもないわけだし。
 そうしたほうが、タダで話をしてくれる「いい人」と思ってもらえるかもしれない。つまらん話をしても、聞き手は大目にみてくれるかもしれない。

 ただ私は、そういう考え方はズルいと考えるのである。卑怯とさえ思う。金をとらないということで、聞き手の不満を封じ込めているからである。

 というわけで、金額自体はそれほど問題ではないが、これから先も「タダじゃあ、やらんぞ」を貫こうと思っている。

 そういうやつは気に入らんというなら、呼ばなければいいし、聞きに来なければいい。しかし、そんな人々が増えると、私の商売が成り立たなくなるから、そうならないように努力する。すると、そこに自身の成長というものが生まれてくる。
 まあ、この年齢で成長というのもおかしなものだが。

3分でも2時間でも、リクエストに応えるのがプロの仕事だ

 今日はこれから、私立学校や塾の先生方を対象とした「入試情報フォーラム」(主催:NPO法人埼玉教育ネット)というイベントで講演がある。
 と言っても、このイベントは元々、私の仕事上の強力なパートナーである岩佐桂一氏の講演がメインなので、まあ、ゲスト出演というところ。

 主催者からは最初、「10分か20分ぐらいで」と言われたので、「いいよ。3分間スピーチだろうが、2時間の長講だろうが、あらゆるご要望に応えるのが仕事だから」と引き受けたのだが、途中から、「予定していたほかの講演者との調整が不調に終わったので、40分に延長してください」と言われた。

 まあいいだろう。
 ただ、「塾の先生のために、公立入試の変更点の話を入れてください」、「それと、浦高の東大合格者が減ったので、その話も触れてください」と、どんどん注文が増えてくるのには参った。ゲスト出演だろう。

 さらに。
 「公立の話が多過ぎます」
 主催者のリクエストだろう。
 「一部の私立の先生は、上から目線だと怒っています」
 それが俺のキャラなんだよ。
 「私立の悪口は不愉快だと言っています」
 そんなこと言ってねえだろう。

 というわけで、オマケで呼ばれている割には散々な扱いなのである。いや待て、オマケだからそうなんだ。

 しかし、私の立場はどうあれ、出席の先生方は、忙しい授業や仕事の合間を縫って来てくれてるんだ。手抜きはいかん。
 と思いつつ資料を用意していたら、パワーポイントのページが60頁を超えてしまった。40分じゃ無理か。

生徒募集の難しさは人数には比例しない

 花咲徳栄高校の入試報告会(塾の先生対象)で、昨年に続き講演を行った。
 演題「平成28年度埼玉県私立高校入試はどう行われたか」。

 この中で私は、「学校規模別・定員充足率」というデータを提示した。

「学校規模別・定員充足率」
 定員500人以上の学校 10校中、定員割れ校ゼロ
 定員400人以上の学校 11校中、5校が定員割れ
 定員300人以上の学校 12校中、4校が定員割れ
 定員200人以上の学校 11校中、6校が定員割れ(募集180人の大妻嵐山含む)

 この数字だけを見ると、規模が小さい学校ほど苦戦しているように見える。

 定員割れは、地域(立地)に原因があるかもしれない。
 たとえば、西部地区は私立が21校だが、東部地区は6校だ。中3生の数は、西部地区が約2万人に対し、東部地区は1万5千人。つまり、西部地区では、受験生の数に比べて、学校の数が多過ぎるのかもしれない。
 交通の便(アクセス)に原因があるかもしれない。その他、知名度の違い、進学実績の違い、学費の違い、さらには募集政策の違いなど、さまざまな角度から考えてみる必要がある。

 したがって、そうそう簡単に、大規模校の方が生徒を集めやすく、小規模校の方が集めにくいと結論づけるわけにはいかない。

 だが、その上で言えば、生徒を集めることができた大規模校は、大規模校ならではの特色をアピールすることに成功しており、生徒が集まらない小規模校は、小規模校ならではの特色をアピールすることができていないと考えられるのである。

 このことは、スーパーなどの大規模店を成功させるビジネスモデルと、中小商店を成功に導くビジネスモデルとが、まったく異なっていることになぞらえていいかもしれない。

 定員200人の学校は、定員800人の学校の4分の1縮小サイズの教育内容や募集活動を行えばいいかと問われれば、多くの人が、「それはどうか?」と思うのではないか。その逆も然りである。

 今日、私の話を聞かれた方の中には、個人経営の塾長さんも多いだろう。20人、30人の募集に苦労されているかもしれない。

 何百人、何千人の大手塾から見れば、たかが20人、30人であるが、少なければ募集の難しさが、10分の1、100分の1になるかと言うと、そうならないのである。
 両者は最初からビジネスモデルが違うのである。そこのところを、よくよく考えられて、生徒の指導や募集に当たってもらえればと思う。

講演「公立入試ここが出る 一番早いズバリ予想」

 来年の埼玉県公立高校入試。
 社会の大問1・問1の答えは「北アメリカ大陸」。数学の証明問題は、三角形の相似を証明する問題。

 県立北本高校が主催する学校説明会に今年も呼ばれて、こんな内容の話をした。講演タイトルは「公立入試ここが出る~一番早いズバリ予想~」。

 世の中で行われているほとんどの試験は予想が可能なのだが、公立高校入試は特に予想しやすい。
 5年ないし10年の過去問を見て、出題内容や出題形式を調べる。すると、そこにどんな傾向があるかが分かる。

 たとえば、冒頭の社会・地理の問題だが、ここ10年ぐらいを調べてみると、海洋と大陸が交互に出ていることが分かる。
 私は、去年の今頃、「太平洋」が出ると言っていた。27年度は海洋が出る番で、「大西洋」と「インド洋」が比較的最近出ているので、今度は「太平洋」という予想だ。しかし、27年度に実際に出たのは「インド洋」。28年度は大陸の番だから、「太平洋」はその次の29年度に出るだろう。

 すべての教科、すべての問題において、このように簡単に予想ができるわけではないが、過去何十年にわたって毎年行われてきた入試であるから、いまだかつて一度も出されていない問題など残っているはずがない。

 未来の問題を予想したければ、過去の問題を調べてみればいいのだ。

 2015北本高校学校説明会

場違いな服装でやって来る親

 今日は、今年最初の講演会。そして今シーズン最後の講演会。
 県立学校の説明会における講演である。

 私は、仕事柄、多くの学校の説明会に行くわけだが、その際、親の服装もチェックしている。 
 いや、チェックはふさわしくないな。観察だ。

 ブログ読者の中には、保護者の方もいらっしゃると思うが、たぶん、説明会に行くときに服装をどうしようかとお考えになっただろう。別にオシャレをするとかではなく、たとえば、男性の私であれば、ネクタイはすべきか、ノーネクタイでいいかといったレベルで、要するに、「場違いな服装」になってはいけないということを考えるだろう。

 結果は、まあ、学校という場所と、説明会という状況から判断し、どちらかと言えば、オフィシャルな服装で出かけることになる。それが普通だ。

 しかし、中には、これからどこか遊びに行くのか、あるいは近くのスーパーに買い物にでも行くのかと思われるような、ラフな服装でくる人がいる。
 この人、ものごとちゃんと考えてんのかな?
 たしかにドレスコード(参加者の服装に関する決まり)はないよ。でも、その場にふさわしい服装ってものがあるでしょう。

 こういうのは学校では教えられない、常識ってやつなんだね。
 学校は、制服で来いってところだから。スカート短すぎるぞとか、ズボンずりさげんじゃねえぐらいしか教えられない。
 だから、家庭で、親が見本となって教えてほしいことだね。

 教員経験者として申し上げれば、学校では教えきれないことが多々ある。
 互いに持ち分を自覚し、共に子どもの成長を支えることが大切である。
 
 
プロフィール

梅野弘之

Author:梅野弘之
受験生・保護者の皆さん、学校や塾の先生方に最新情報をお届けします。ただし、結構頻繁に受験と無関係の話も。

最新記事
最新コメント
月別アーカイブ
カテゴリ
当ブログを訪問された方
検索フォーム
RSSリンクの表示
リンク
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード
QRコード