川口北はいつも通り元気いっぱい

国・指定史跡 見沼通船堀(東浦和駅から川口北への通学路の一つ)
県立川口北に行ってきた。(「よみうり進学メディア」取材)
このブログにも何度か書いたように、かつての勤務校である。
川口の学校だが、最寄り駅は武蔵野線「東浦和駅」だ。
駅を降りて左に行くと浦和明の星女子、右に行くと川口北。
40年前。
「いいか。駅で会っても『先生!』とか言うんじゃないぞ。特に女子高生の前では」
「何でですか?」
「決まってんだろう。俺たちまで軽蔑されるからだよ」
なんてことを言っても、「あの人たち、歩きながら勉強して危ないですよね」と心配したり、「先生もいろいろ大変ですね」といたわってくれたりで、ひがんだり落ち込んだりとは無縁の子たちだった。
その川口北も今や国公立合格者50人を数える進学校だ。
東大こそ出ないが、旧帝大や一橋・東工大にはポツポツと合格者が出るような状況。
入学時のレベルで言うと、蕨や浦和西あたりが競合校か。
浦和西は自由な校風で人気だが、川口北は硬派路線だ。
グランドで体育の授業が行われていたが、思わず「部活か!」と突っ込みたくなるような気合の入り方。
来校者と見るや、ランニングしながら「こんにちは」と威勢のいい挨拶。「おいおい、授業中はいいんじゃないか」
そういう雰囲気の学校。
部活をやりたい生徒が多いし、学校としてもそれを後押ししたい。
55分授業、隔週土曜日授業なども、部活への影響を最小限に抑えつつ、授業時間も確保しようというものだ。
面談は年5~6回行われる。
その昔、私がいたころは年2回「対話週間」というのがあった。初代校長からは「面談じゃない、対話だ」ときつく言われた。今も「対話月間」があるのは、その名残りだろう。
加えて三代前の田村和夫校長以来、「校長面談」が進路指導の一環として行われている。夏休み前に3年、夏休みに2年、その後1年と続く全校生徒1200人との面談は多忙な校長先生にとって大きな負担だ。校長室の予定表には、朝・昼休み・放課後と面談予定がビッシリ。身体壊さないようにね。
部活や行事に費やすエネルギーをもっと勉強に向けれればという意見もあるが、それでは「川口北らしさ」が失われる。
創業期のメンバーの一人としては、「らしさ」のなくなった川口北は見たくない。