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「一番面倒くせえ年代」を教える大変さ

 7月に頼まれている進路講演会の打ち合わせと称して白岡中学校にお邪魔した。
 
 普通は講演会の事前打ち合わせなどしないのだが、中学生向け受験情報を発信している身としては、ぜひとも現場の空気を吸っておきたい。先生やPTA・保護者の方の生の声を聞いておきたい。
 ということで、無理を言って、機会を作ってもらった。手前勝手な要望を聞き届けてくれた校長先生とPTA役員の皆様には感謝である。

 授業を見たかったが、月曜5時間目は学級活動の時間ということで、学年集会や修学旅行を前にしたHR活動などを見学した。
 私がいつも学校見学のポイントとして挙げている「授業を見る」「部活を見る」「行事を見る」「生活を見る」のうち、「生活を見る」に当たると思うが、こういう時ほど、先生と生徒の関係性がよく見えるもので、大変興味深かった。

 それにしても、中学校の先生は何と大変な仕事かと改めて思った。
 私は元高校の教員で、相手は結構大人だったし、入試を経てほぼ学力が均等な集団だったので、そういう点では楽だったと思う。
 経験はないが、小学生はまだ子供だから、その通り子供として扱ってOK。中高生は「生徒」で小学生は「児童」と、呼び名からして違う。

 だが、中学生はその狭間で、「一番面倒くせえ年代」だ。
 大人っぽいこと言うくせに、やることは子供。それで全部通すなら分かりやすいが、時に大人顔負けのことをやってのける。一体、おまえら何者なんだ。

 いじめの問題、非行の問題、学力低下の問題、教員の過重労働の問題、その他あらゆる教育問題が、この「一番面倒くせえ年代」である中学校に集中的に現われる。
 財政上の理由から教員数削減が検討されているが、ここはむしろ加配・増員が必要なのかもしれない。

 PTA強制参加の問題が世間を騒がせているが、組織上の課題はあるとしても、やはり親や家庭の協力は欠かせない。
 塾の先生方も、かれらが「一番面倒くせえ年代」であることはよく知ってるわけだから、地域社会の一員として、中学校や親と手を携え、かれらの成長を支える役割を果たしてもらいたい。

 と、いろんなことを考えるきっかけになった貴重な一日であった。

加須東中学校、なかなかやるじゃないか

 今日はまず午前中、春日部市にある共栄大学に行き、国際経営学部の加藤彰教授に話を聞いた。
 加藤教授は元日本航空(JAL)という経験を生かし、同大学がいま力を入れている「エアラインアカデミー」(航空業界などへの就職を目指す学生のための特別な授業)で中心的役割を果たしている。
 
 企業の第一線で活躍してきた人の話は、面白いし、ものすごく勉強になる。いつも入試の話ばっかりじゃいけないね。

 午後は、加須市立加須東中学校に行き、児玉典久校長に話を聞いた。
 校内は清潔で、生徒たちも落ち着いた様子だった。みんな、きちんと挨拶してくれるしね。

 児玉校長は、自称「シンガーソングランナー」 。
 そんな言葉あるか?
 校長室にエレキギターが2本もあったところをみると、生徒の前で歌ったりするんだろうな。フルマラソンも走るというから、合わせて「シンガーソングランナー」。

 この学校、埼玉県教育委員会から「学力向上研究校」(県で4校)の指定を受けているだけあって、学習指導に関して、たくさんの斬新な取り組みを行っている。
 たとえば、期末テスト1週間前になると、「東中3R作戦」という勉強会が開かれる。うんと分かりやすく言うと、各教科の先生(校長先生や教頭先生も含めて)が、希望者に補習をやってくれるわけだ。これは有り難い。
 また、夏休みには「東中サマースクール」が、隣接する加須げんきプラザ(冷房完備)を利用して開かれる。要するに夏季講習だね。
 公立中学校もなかなかやるじゃないか。
 
 ということで、中学校に対する認識を新たにしたところで、待てよ、大学行って、中学校行ったら、高校も行っといたほうがいいなと思い、目と鼻の先にある鼻先、じゃなかった花咲徳栄高校にも寄ってきた。ここに来ると、何か心が落ち着くね。私は元教員だからかもしれないけど、生徒の行動がいちいち気になって、つい注意したい衝動にかられるんだが、そういう対象がここにはいないからね。

伊奈中学校に行ってきた

 新聞の原稿依頼をするため伊奈町立伊奈中学校(小林達也校長)に行ってきた。
 4月7日付の埼玉新聞で、新中学生へのお祝いメッセージと新生活に対するアドバイスを特集するのだが、私はその編集の一部を依頼されている。

 テーマは、「環境が急変する中学1年生1学期をどう乗り切るか」。原稿は、私の教え子である養護教諭の岡田先生にお願いすることにした。

 私立中学校にはよく行くが、公立中学校を訪問する機会は少ない。
 今日は、校内を見学させてもらったり、校長先生のお話をうかがったり、大変勉強になった。

 しかし、中学校の先生は忙しいね。私は高校だったから、中学校の先生より持ち時間がはるかに少なかったし、生徒もある程度大人だから、細かな指示をしなくても自分たちで考えて自主的に行動してくれる。事務職員(マラソンの川内君みたいな立場の人)も結構たくさんいて、先生は生徒の指導に専念できる。

 その点、中学校は事務職員(伊奈中の場合1人)のサポートも少ないし、持ち時間も20時間を超えている。生徒もまだまだ手がかかる。いやぁホント大変な仕事だ。

 まあ、どんな会社にもいい加減な社員がいるのと同じで、楽して給料もらっている先生もいるかもしれない。でも、ほとんどの先生は、死ぬほど頑張っているよ。そういう先生たちをもっと応援しなくちゃいけないな。

動画も見られます↓
伊奈中学校の様子
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梅野弘之

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受験生・保護者の皆さん、学校や塾の先生方に最新情報をお届けします。ただし、結構頻繁に受験と無関係の話も。

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