素人集団でもここまで強くなれる 大宮南女子ハンドボール部
よみうり進学メディア埼玉版9月号「部活動特集」の取材で大宮南高校へ行く。
今回は女子ハンドボール部の取材だ。
県内女子ハンドボール界では、浦和実業・埼玉栄の私立2校が常に優勝争いを演じており、公立は3番手争いというのが実情だ。
同部は6年前、野口美和監督(念のため男の先生です)が赴任して以来、急速に力を付け、ここ3年はコンスタントにベスト4からベスト8に進出するまでになった。そして今春、県3位となり関東大会に初出場した。
驚いたのは、関東メンバーの主力である3年生10人のうち9人は高校に入ってハンドボールを始めた、いわゆる「素人(しろうと)」だということだ。もちろん、中学時代にバスケットなど他競技の経験はあるが、球技であるというだけが共通点で、求められる技術も戦術もまったく異なる。
こんな「素人集団」を公立ナンバーワンにまで育てあげた野口先生の手腕には感服するばかりだ。
どうやら野口先生は生徒のやる気や自主性を最大限に、いや極限まで引き出す独特の指導術を持っているようだ。
ここに詳しく書けないのが残念だが、大学まで順調に競技生活を続けた野口先生が、教員として本格的に部活指導に携われるようになったのは、大学を卒業してから実に20数年を経てからだという。つまり、6年前この学校にやって来てからということだ。
最初に赴任した学校も、2番目の学校も、部活動に全力投球できる環境ではなかった。
先生自身には勤める学校を選ぶ権利はないのだから、これは止むを得ないことだが、中にはこれで意欲を失くしてしまう教員も少なくない。そんな中、野口先生は与えられた環境の中で、与えられた役割を懸命に果たした。それも嫌々とか仕方なくというのではなく、どこまでも前向きに、喜びを持ってその役職を全うした。
独特の指導術を編み出した背景には、このような前史がある。
団体競技の結果は、スカウティング(要するに選手集め)に左右されるというのは、誰もが知る事実だ。だが、寄せ集めの「素人集団」でもここまで結果が残せるということを実証した功績はすでにして大きい。が、それにしてもいつの日か、私立の厚い壁を打ち破り頂点に昇りつめて欲しいものである。

今回は女子ハンドボール部の取材だ。
県内女子ハンドボール界では、浦和実業・埼玉栄の私立2校が常に優勝争いを演じており、公立は3番手争いというのが実情だ。
同部は6年前、野口美和監督(念のため男の先生です)が赴任して以来、急速に力を付け、ここ3年はコンスタントにベスト4からベスト8に進出するまでになった。そして今春、県3位となり関東大会に初出場した。
驚いたのは、関東メンバーの主力である3年生10人のうち9人は高校に入ってハンドボールを始めた、いわゆる「素人(しろうと)」だということだ。もちろん、中学時代にバスケットなど他競技の経験はあるが、球技であるというだけが共通点で、求められる技術も戦術もまったく異なる。
こんな「素人集団」を公立ナンバーワンにまで育てあげた野口先生の手腕には感服するばかりだ。
どうやら野口先生は生徒のやる気や自主性を最大限に、いや極限まで引き出す独特の指導術を持っているようだ。
ここに詳しく書けないのが残念だが、大学まで順調に競技生活を続けた野口先生が、教員として本格的に部活指導に携われるようになったのは、大学を卒業してから実に20数年を経てからだという。つまり、6年前この学校にやって来てからということだ。
最初に赴任した学校も、2番目の学校も、部活動に全力投球できる環境ではなかった。
先生自身には勤める学校を選ぶ権利はないのだから、これは止むを得ないことだが、中にはこれで意欲を失くしてしまう教員も少なくない。そんな中、野口先生は与えられた環境の中で、与えられた役割を懸命に果たした。それも嫌々とか仕方なくというのではなく、どこまでも前向きに、喜びを持ってその役職を全うした。
独特の指導術を編み出した背景には、このような前史がある。
団体競技の結果は、スカウティング(要するに選手集め)に左右されるというのは、誰もが知る事実だ。だが、寄せ集めの「素人集団」でもここまで結果が残せるということを実証した功績はすでにして大きい。が、それにしてもいつの日か、私立の厚い壁を打ち破り頂点に昇りつめて欲しいものである。
