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気持ちの切り替えはそう簡単にできるもんじゃない

 今日私立入試だった人は、模擬試験とは異なる「本番試験」の緊張感を味わえたのではないかと思う。

 しかし、おどかすわけじゃないが、公立入試の緊張感はこんなもんじゃないぞ。

 昔、公立高校の教員であった私は、実施・監督する側として何度も入試に関わってきたが、私立入試というものについては全く知らなかった。
 その後、職業を変え、私立入試の取材に行ったりするようになったのだが、初めて私立入試を見に行ったときのことは、今でもよく覚えている。

 「この緊張感の無さは一体何なのだ」
 申し訳ないが、公立入試しか知らない私には、そのように感じられた。

 誤解のないように言っておくが、試験そのものは厳正に行われている。
 問題が配られる前の、あの静寂は、公立入試と変わるところはない。

 だが、どこかが違う。

 その違いはやはり、「よほどのことが無い限り合格」するであろう私立入試と、「ちょっとしたミスで不合格」になるかもしれない公立入試との違いなんだろうというのが、とりあえずの私の結論だ。
 個人的には、私立でも「ガチな入試」が当たり前になって欲しいと思っているが、それはまた別の機会に話そう。

 さて。
 公立第一希望の受験生は、それに向けて、一刻も早い気持ちの切り替えが必要である。

 が、この気持ちの切り替えというのは、言うほどには易しくない。

 部活の試合のときなども、ミスした後に、「切り替え、切り替え」なんて言い合ったりしたと思う。
 でも、これは逆に、切り替えの難しさの証明でもある。
 難しいからこそ、何とか切り替えようと努力する。それが「切り替え、切り替え」という言葉の中に表われている。

 だから、私が気持ちの切り替えが必要であると言う時は、これは相当に難しいことであるから、努力や工夫なしには出来んぞ、自然には切り替わらんぞという意味が込められている。

 「はい、今切り替わりました」なんていうのは。あまり信じられない。たぶんウソだろう。
 もうちょっと時間がかかる。手間がかかる。

 一晩二晩寝て、ちょっとは別のことをやってみて、無理やり机に向かって過去問を開いてみてとか、具体的に行動する中で、徐々に切り替わって行く。そんなものじゃないかと思う。
 各自の努力と工夫に期待する。

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受験生・保護者の皆さん、学校や塾の先生方に最新情報をお届けします。ただし、結構頻繁に受験と無関係の話も。

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