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シャープのことは、よろしく頼んだぜ

 シャープが台湾企業・鵬海(ホンハイ)の傘下に入り、同社支援の下、経営再建を図ることになった模様。
 経済産業省は、同じく経営不振に陥っている東芝などと一部事業を統合させ、業界再編を目指していたようだが、それは現経営陣の刷新、大規模なリストラを伴い、場合によっては事実上のシャープ解体につながるとみて、外資による支援の道を選択したと思われる。

 われわれ古い世代にとって、シャープという会社は日立や東芝などに比べると、うんと新しい会社というイメージである。
 昔、早川電機と言っていた。年配者ならたいてい知っている。

 1970年にシャープ(SHARP)に社名変更した。
 創業者の早川徳次氏が、大正時代に「金属製の繰り出しエンピツ」を発明した。これを「シャープペンシル」と名付けて売り出したところ大ヒットした。
 社名がここに由来しているというのは有名な話であり、このことは今の若い人でも知っているのではないか。

 2000年代に入ってからは、液晶テレビ「アクオス」が大ヒット。その後、太陽光発電の分野などにも進出した。
 テレビCMでもおなじみの「目のつけどころが、シャープでしょ」のキャッチコピーそのままに、先進的な部品開発や独創的な商品開発で、業界において独自の地位を築いたが、さまざまな要因があって経営不振に陥った。


 と、実はここまでが前置きで、私が言いたいのはこの先である。

 日本の代表的な電機メーカーが、海外の会社に買収されるのは、正直残念な気もするが、逆に日本の会社も、同様なことを海外でやっているわけであるから、これはそういう時代なのだと納得するしかない。

 私の目のつけどころは、これからの日本には、もう冷蔵庫や洗濯機やテレビや電子レンジを作る会社は、そんなに要らないんじゃないかというところにある。
 世界には、まだまだ家電製品の膨大な市場が残っているわけだが、日本の企業はそこを主戦場にしなくてもいい。

 よく吸い込む掃除機とか、汚れがよく落ちる洗濯機とか、ごはんがおいしく炊ける炊飯器を開発することも大事なんだが、場合によってはそこでは負けてもいい。少なくとも価格競争で負けるなら致し方ない。
 そのかわり、日本のメーカーは、宇宙開発とか、先進医療とか、地球環境とかの分野に重点的に進出して行く。若い優秀な頭脳も、そういった分野に進んで行くように仕向ける。その方が日本の将来のためになるように思う。

 そう考えると、シャープが台湾メーカーに買収されると聞いても、負け惜しみではなく、じゃあ、後はお願いするよという気分になるのである。

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受験生・保護者の皆さん、学校や塾の先生方に最新情報をお届けします。ただし、結構頻繁に受験と無関係の話も。

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