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時節柄、小説「高校入試」を読んでみた

 腰痛のリハビリで、もう1か月ほど病院に通っている。

 昨日は予約時間を大いに勘違いし、1時間以上も早く行ってしまったので、本でも読むかと浦和パルコの紀伊国屋書店に行くと、湊かなえの「高校入試」(角川文庫:税別680円)が、どかんと平積みされていた。

 この時期、このタイトルだと、ちょっと読んでみたくなるね。
 作者からミステリーと分かるが、読み始めると、場面が目まぐるしく変わるし、会話主体の進行で、なんだかドラマの脚本っぽいなと思って、途中で解説をちらっと読むと、やはりドラマのシナリオを小説化したものだった。

 そう言えば、たしか数年前にやってたな。見てないけど。
 今日調べてみたら、長澤まさみ主演だった。

 もしかしたら読んでみようと思う人がいるかもしれないので、結論は言わないが、県下有数の公立進学校で、入試前日に「入試をぶっとばす」という貼り紙が発見される。そして予告通り、入試当日に事件が起こるというお話だ。

 作者は、ほんの一時期、高校で非常勤講師をやったことがあるようで、公立入試の前日及び当日の雰囲気はよく伝えている。ただ、非常勤講師が入試業務に関わることはないから、大方の描写は取材によるものだろう。なかなかよく書けてる。

 採点の場面などは、そこはちょっと違うんじゃないのかなと、いくつか疑問符もつくが、まあエンタテイメントであるから許そう。

 学校を知らない人はいないし、入試を体験したことがない人もいないと思うが、それはあくまでも生徒、受験生としてのもの。
 学校側、あるいは先生サイドから見た入試とは、どんなものなのか。そのあたりに興味がある人には薦められる。

 ミステリーとしてどうかと言われると、そこはいまいちだが、内幕ものとしては面白いんじゃないか。

 

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受験生・保護者の皆さん、学校や塾の先生方に最新情報をお届けします。ただし、結構頻繁に受験と無関係の話も。

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