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「ありがとう」、この一言のために卒業式はあった

 午前中、春日部共栄中学校の卒業式に出席する。

 来賓なので壇上に席を用意してくれるということだったが、あそこは寒いし、自由に写真撮影もできないからとお断りして、保護者席の一番後ろから見させてもらった。
 
 中高一貫であるから、学校を巣立つと言っても、すぐに同じ敷地内に舞い降りるわけだ。仲間との別れはない。中学の先生と高校の先生は、基本別々だが、高校に入ってからも年じゅう顔を合わせる。
 つまり、中高一貫の中学校においては、「仰げば尊し」にある『今こそ、別れめ、いざさらば』の「別れ」というものがないのだ。

 余談だが、「別れめ」は、分岐点という意味の「分かれ目」ではないぞ。
 「今、別れむ」の、「今」に「こそ」という係助詞くっつけて強調した結果、最後の「む」が已然形「め」に変化した。「こそ―め」。つまり「係り結び」っていうやつだ。ということは、中学生たちもわかって歌っていたはずだ。

 で、話を戻すが、私も以前は、別れのない卒業式にどんな意味があるのかと思っていたが、今は違う。
 別れがないからこそ、節目として、けじめとして、このような式典がより一層大事なのだと思っている。

 式典の最後に、卒業生一同が振り返り、保護者席に相対する。代表生徒が親への感謝の言葉を述べ、全員で学年のテーマソングを歌い終えると、リーダーの掛け声に合わせて「ありがとうございました!」。
 う~ん、ここは親としては困ったところだな。カメラやビデオを撮り続けるか、涙を拭くか。

 勝手な想像をすれば、この一瞬、この一言のために、今日の式典はあった。
 みんなで言った「ありがとう」だが、生徒一人一人の想いは、わが父わが母に向けられたであろう。
 親たちもまた、一斉の「ありがとう」の中に、わが子の声を聞きとったに違いない。
 良い一日だった。

 春日部共栄中学校卒業式01

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受験生・保護者の皆さん、学校や塾の先生方に最新情報をお届けします。ただし、結構頻繁に受験と無関係の話も。

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