通知表「3」ならまずまず、とも言っていられない
3月24日、東京都教育庁が「都内公立中学校第3学年(平成27年12月31日現在)の評定状況の調査結果について」という資料を発表した。
分かりやすく言うと、通知票の「5,4,3,2,1」が、どのくらいの割合でつけられていたかという調査だ。
昔は、「5,4,3,2,1」をそれぞれ何パーセントずつつけるかは決まっていたが(相対評価という)、平成14年度から、目標に準じた評価(絶対評価という)が導入されたので、各学校が、どんな割合でつけているかを調べる意味が出てきたというわけだ。
東京都は毎年調査し、結果を公表している。
調査対象は、都内公立中学校、627校である。
まず9教科全体集計を見てみよう。
◆「5,4,3,2,1」の割合
5 12.0%
4 25.3%
3 47.6%
2 12.1%
1 3.0%
これだと、少し分かりづらいので、40人学級を想定して、人数で表わしてみよう。
◆40人学級の場合の「5,4,3,2,1」の人数
5 5人
4 10人
3 19人
2 5人
1 1人
「3」以上の評定をとった人が、5+10+19=34人いたという計算である。
大ざっぱに言えば、ほとんどの生徒が、「3」以上をとっていたということ。
この結果を見ると、「『3』は普通だし、まあまあかな」とも言っていられない。40人学級で下から7番目でも「3」がつくということだからだ。
次に教科別に見てみよう。
◆「5」の割合が高い順
英語 14.7%
社会 13.4%
数学 13.1%
理科 12.7%
音楽 12.2%
国語 11.5%
美術 11.0%
技家 10.3%
保体 9.1%
実技系の教科のほうが、「5」をとりにくいようである。
◆「5」+「4」の割合が高い順
音楽 39.0%
美術 38.4%
技家 37.7%
国語 37.2%
保体 37.1%
英語 37.1%
社会 36.8%
理科 36.3%
数学 36.2%
「4」以上ということになると、実技系の教科のほうが、とりやすいようである。
◆「1」+「2」の割合が高い順
英語 20.3%
数学 19.5%
社会 18.6%
理科 17.0%
国語 15.2%
音楽 12.1%
技家 11.8%
美術 11.4%
保体 9.9%
実技系教科は「5」や「4」をとりやすく、「1」や「2」がつきにくいが、数学と英語、特に数学は、「5」や「4」がとりにくく、「1」や「2」がつきやすいようだ。
というように、だいたい誰もが予想しそうな結果が出ている。
音楽・美術・保体・技家は、「5」はとりにくいとしても、「4」以上はとりやすそうなので、入試の調査書点(いわゆる内申点)を考えたとき、できるだけ評定を上げたいおきたい教科ということになるだろう。それが可能な教科である。
以上、簡単なレポートだが、詳細を知りたい方は、東京都教育委員会のホームページで確認していただきたい。
東京都教育委員会の該当ページ
埼玉県教育委員会にも、この調査をお願いしたい。
分かりやすく言うと、通知票の「5,4,3,2,1」が、どのくらいの割合でつけられていたかという調査だ。
昔は、「5,4,3,2,1」をそれぞれ何パーセントずつつけるかは決まっていたが(相対評価という)、平成14年度から、目標に準じた評価(絶対評価という)が導入されたので、各学校が、どんな割合でつけているかを調べる意味が出てきたというわけだ。
東京都は毎年調査し、結果を公表している。
調査対象は、都内公立中学校、627校である。
まず9教科全体集計を見てみよう。
◆「5,4,3,2,1」の割合
5 12.0%
4 25.3%
3 47.6%
2 12.1%
1 3.0%
これだと、少し分かりづらいので、40人学級を想定して、人数で表わしてみよう。
◆40人学級の場合の「5,4,3,2,1」の人数
5 5人
4 10人
3 19人
2 5人
1 1人
「3」以上の評定をとった人が、5+10+19=34人いたという計算である。
大ざっぱに言えば、ほとんどの生徒が、「3」以上をとっていたということ。
この結果を見ると、「『3』は普通だし、まあまあかな」とも言っていられない。40人学級で下から7番目でも「3」がつくということだからだ。
次に教科別に見てみよう。
◆「5」の割合が高い順
英語 14.7%
社会 13.4%
数学 13.1%
理科 12.7%
音楽 12.2%
国語 11.5%
美術 11.0%
技家 10.3%
保体 9.1%
実技系の教科のほうが、「5」をとりにくいようである。
◆「5」+「4」の割合が高い順
音楽 39.0%
美術 38.4%
技家 37.7%
国語 37.2%
保体 37.1%
英語 37.1%
社会 36.8%
理科 36.3%
数学 36.2%
「4」以上ということになると、実技系の教科のほうが、とりやすいようである。
◆「1」+「2」の割合が高い順
英語 20.3%
数学 19.5%
社会 18.6%
理科 17.0%
国語 15.2%
音楽 12.1%
技家 11.8%
美術 11.4%
保体 9.9%
実技系教科は「5」や「4」をとりやすく、「1」や「2」がつきにくいが、数学と英語、特に数学は、「5」や「4」がとりにくく、「1」や「2」がつきやすいようだ。
というように、だいたい誰もが予想しそうな結果が出ている。
音楽・美術・保体・技家は、「5」はとりにくいとしても、「4」以上はとりやすそうなので、入試の調査書点(いわゆる内申点)を考えたとき、できるだけ評定を上げたいおきたい教科ということになるだろう。それが可能な教科である。
以上、簡単なレポートだが、詳細を知りたい方は、東京都教育委員会のホームページで確認していただきたい。
東京都教育委員会の該当ページ
埼玉県教育委員会にも、この調査をお願いしたい。