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「自分事」? 変な日本語使うんじゃない

 財務省が、中高生向けの学習教材として「日本の財政を考えよう」なるパンフレットを発行した。

 財務省は、増税だけを考えている役所であるから、これから日本の財政はますます厳しくなるので、「皆さん、増税は必要ですよね。それしかないですよね」という結論を出させようという意図がみえみえの編集になっている。
 何と仕事熱心なことか。

 それはそうと、私が気になったのは、表紙にある「日本の財政の現状を理解し、財政を『自分事化』しましょう」の文言だ。

 自分事。
 こんな日本語あったか。
 しかも、これに「化」をつける。

 こういうのは、財務省の役人が考えるんじゃなく、たぶん、外部の広告会社などに発注するんだろうが、程度の低いコピーライターが、格好つけて、業界言葉を使っちゃうんだろうね。

 自分事というのは、広告やマーケティングの世界で、他人事に対する言葉として使われたのが始まりだろう。
 「他人⇔自分」だから、「他人事⇔自分事」。

 でもね、「他人事」は本当は、「ひとごと」と読むんだよ。今や「たにんごと」も市民権を得たようだが、本来はそうは読まない。
 「他人事」(たにんごと)と読めば、たしかに対義語として「自分事」(じぶんごと)があってもいいだろうという気がしてくる。

 私の感覚では、「他人事」(ひとごと)に対応するのは、「我が事」(わがこと)だね。
 こっちのほうが、しっくり来る。

 「中高生の皆さん、財政の問題を「我が事」として考えましょう」。
 これでいい。
 もう少し上から目線でいいなら、「おまえら当事者意識を持てよ」。

 しかし、このパンフを読んでみると、日本の財政がなぜこれほど悪化したかという視点が完全に抜けている。
 もちろん、わざと書いてないわけだが、そこを言わないと、考えようがないね。
 悪化させた張本人たちが、何の責任もない中高生に、おまえらしっかり考えろよというのは、どう考えてもおかしい。
 紙の無駄使い。

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受験生・保護者の皆さん、学校や塾の先生方に最新情報をお届けします。ただし、結構頻繁に受験と無関係の話も。

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