内申点を上げる努力なんて無駄だ
ずいぶん過激な言い方だね。
でも、これはタイトルで釣ろうという作戦だ。
週刊誌の広告と一緒だ。
さて、具体的な数字を挙げて、あとは塾の先生や、受験生本人の判断に任せるとしよう。
埼玉県公立高校入試では、合否は学力検査と調査書の得点の合計点で決まる。
実技検査や面接を実施する学校も一部あるが、さしあたり、これらを除いて考えよう。
学力検査は5教科で500点満点だ。これは全校共通。
調査書の得点の方は、学校により異なるが、ここでは大宮高校(普通科)の例で説明しよう。
学力検査(500点)+調査書(334点)=834点
これが大宮高校(普通科)の第一次選抜の満点だ。
学力検査(500点)は、834点満点の60%であり、調査書(334点)は同じく40%であるから、6:4の割合で学力検査に重きをおいた選抜であると分かる。
すでにこの段階で、学力検査対策に重点をおいたほうが良さそうだという予想が立つ。
次に調査書の内訳である。
学習の記録 180点
部活動 90点
その他 90点
以上、合計360点であるが、部活動とその他(資格など)の得点は、今後上げられる余地がないと考えたほうがいい。細かい話をすれば、英検2級以上が得点の対象となるから、現在、準2級の人が2級に受かれば、少しは上げられる。
調査書の学習の記録のうち、1年・2年の分、つまり90点分はすでに決まっている。今後変わる可能性があるのは、3年生の90点分だ。
内申点を上げれば有利というのは、この90点分に注目した話だ。(下のグラフで赤で示した部分)

なお、ここで一つ注意をしておくが、調査書(360点)が、実際には調査書(334点)に再計算されるのは、学力検査との割合を6:4にするための操作である。
先に進める。
いま仮に、9教科合計が41点の人がいたとする。5が5教科、4が4教科というイメージだ。
この人が、ある教科を4から5に上げると、3年の成績は2倍だから、合計点が2点上がることになる。2教科上げられれば4点上がる。
さあ、実はここからが本題だ。
学力検査では、国語の漢字1問が2点、数学の計算問題1問が4点と、だいたいこんな点数配分になっている。
点数だけに着目すれば、1教科の評定を1ポイント上げることと、学力検査を1問多く正解することは、総合計点を上げるということに関しては、ほぼ同じ効果であるということが分かる。
英語と数学を4から5に上げることと、学力検査であと1問余計に正解することはイコール。
だから、私だったら、ひたすら学力検査の点数を上げることに集中するように言う。
もちろん、4から5に上げるためには、相当な努力が必要であり、その努力は結果としては学力検査の点数を上げることにつながるわけだから、いわゆる内申点を上げるための努力がまったく無駄だとまでは言わない。
また、いま紹介したのは、県内トップ校の一つである大宮高校(普通科)の例であるから、数ある学校の中には、調査書の点数を上げることがもう少し効果的な学校もある。
しかしその上で言うが、たった10%しかない残りの部分にこだわって、これから伸ばせる60%の部分に目を向けないのは、おかしいだろうということだ。
でも、これはタイトルで釣ろうという作戦だ。
週刊誌の広告と一緒だ。
さて、具体的な数字を挙げて、あとは塾の先生や、受験生本人の判断に任せるとしよう。
埼玉県公立高校入試では、合否は学力検査と調査書の得点の合計点で決まる。
実技検査や面接を実施する学校も一部あるが、さしあたり、これらを除いて考えよう。
学力検査は5教科で500点満点だ。これは全校共通。
調査書の得点の方は、学校により異なるが、ここでは大宮高校(普通科)の例で説明しよう。
学力検査(500点)+調査書(334点)=834点
これが大宮高校(普通科)の第一次選抜の満点だ。
学力検査(500点)は、834点満点の60%であり、調査書(334点)は同じく40%であるから、6:4の割合で学力検査に重きをおいた選抜であると分かる。
すでにこの段階で、学力検査対策に重点をおいたほうが良さそうだという予想が立つ。
次に調査書の内訳である。
学習の記録 180点
部活動 90点
その他 90点
以上、合計360点であるが、部活動とその他(資格など)の得点は、今後上げられる余地がないと考えたほうがいい。細かい話をすれば、英検2級以上が得点の対象となるから、現在、準2級の人が2級に受かれば、少しは上げられる。
調査書の学習の記録のうち、1年・2年の分、つまり90点分はすでに決まっている。今後変わる可能性があるのは、3年生の90点分だ。
内申点を上げれば有利というのは、この90点分に注目した話だ。(下のグラフで赤で示した部分)

なお、ここで一つ注意をしておくが、調査書(360点)が、実際には調査書(334点)に再計算されるのは、学力検査との割合を6:4にするための操作である。
先に進める。
いま仮に、9教科合計が41点の人がいたとする。5が5教科、4が4教科というイメージだ。
この人が、ある教科を4から5に上げると、3年の成績は2倍だから、合計点が2点上がることになる。2教科上げられれば4点上がる。
さあ、実はここからが本題だ。
学力検査では、国語の漢字1問が2点、数学の計算問題1問が4点と、だいたいこんな点数配分になっている。
点数だけに着目すれば、1教科の評定を1ポイント上げることと、学力検査を1問多く正解することは、総合計点を上げるということに関しては、ほぼ同じ効果であるということが分かる。
英語と数学を4から5に上げることと、学力検査であと1問余計に正解することはイコール。
だから、私だったら、ひたすら学力検査の点数を上げることに集中するように言う。
もちろん、4から5に上げるためには、相当な努力が必要であり、その努力は結果としては学力検査の点数を上げることにつながるわけだから、いわゆる内申点を上げるための努力がまったく無駄だとまでは言わない。
また、いま紹介したのは、県内トップ校の一つである大宮高校(普通科)の例であるから、数ある学校の中には、調査書の点数を上げることがもう少し効果的な学校もある。
しかしその上で言うが、たった10%しかない残りの部分にこだわって、これから伸ばせる60%の部分に目を向けないのは、おかしいだろうということだ。